|
解離性大動脈瘤とは?
|
大動脈の壁は、内膜、中膜、外膜という三層に分かれています。この三層の膜のうちで最も内側にある内膜が何らかの原因で損傷して、内膜自身が内側と外側に裂けてしまい、そこに強い圧力で血液が流れ込みコブを作ってしまったのが解離性大動脈瘤です。
解離盛大動脈瘤ができると、引き裂かれるような強烈な痛みが胸部や背中に走ります。解離がさらに拡大したり解離部分が移動すると、痛みは腹部、腰部、頚部などに移動します。
解離性大動脈流は、発生した時点からの経過時間によって、急性、亜急性、慢性の三つに分類されます。また、解離が発生した場所によってもA型解離、B型解離と分類されています。
|
急性解離性大動脈瘤
|
発症から2週間以内
|
|
亜急性解離性大動脈瘤
|
発症から2週間〜1か月以内
|
|
慢性解離性大動脈瘤
|
発症から1か月以上
|
|
A型解離
|
上行大動脈に解離が発症した場合
|
|
B型解離
|
下行大動脈に解離が発症した場合
|
急性のA型解離が発生すると、大動脈閉鎖心不全や心タンポナーデと呼ばれる心不全を誘発する可能性があります。また、急性のB型解離が発生すると、胸腔内出血や縦隔出血と呼ばれる症状を起こすことがあります。
更に、発生したコブが周囲の動脈血管を圧迫して血流を妨げれば、心筋梗塞や手足の痺れ、失神などを引き起こします。胸部や背中の急激な痛みがあれば生命にかかわる危険が極めて大となります。
|
|
解離性大動脈瘤の原因
|
解離性大動脈瘤の発生原因はほとんどが動脈硬化です。特に急激に血圧が上昇した場合には発生しやすくなります。先天的に血管の壁が弱い体質の方もおりますが、高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙習慣などの生活習慣病の影響が大きいことを見逃すことはできません。
|
|
解離性大動脈瘤の診断
|
この病気は解離する場所などによっていくつかの病型に分かれ、治療方針なども異なるために、正確な病型診断として、レントゲン、エコー、CT、MRI、血管造影法などで検査します。
|
|
解離性大動脈瘤の治療
|
A型解離(上行大動脈解離)の場合で、心タンポナーデと呼ばれる症状があり、大動脈弁閉鎖不全による心不全症状が認められる場合は、緊急手術が必要です。心臓を包む厚さ数ミリの心膜は壁側心膜と臓側心膜の2枚からなり、その間に心膜液が存在して、心臓の大きさやしなやかさを調整しています。心膜液が過剰になってバランスが崩れた状態が心タンポナーデと呼ばれています。
一方、B型解離(下行大動脈解離)の場合は、まず内科的治療として安静、降圧療法、徐痛の処置がとられます。しかし、破裂があったり、腸管や肝臓、腎臓などへの血流が途絶えたりした場合には手術が行われます。
|