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下肢静脈瘤

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 下肢の体表面近くの静脈が拡張し、不規則に曲がりくねり蛇行しながらコブのようになった状態が下肢静脈瘤です。長時間、立っていたり、歩いたりした後に足のだるさ、焼けるような不快感、痛み、むくみなどが現れます。こむら返し(こむらがえし・こむらがえり)が頻繁に起こるようになります。長時間の立ち仕事など重力の関係で足に血液がたまり易く静脈の壁に圧力がかかり、血管の弱いところが膨らんでおこります。


 下肢静脈瘤は、30〜60歳代の女性に比較的多く発症する病気です。立ち仕事などが多い人や高齢が原因で発症することもあります。

心臓・血管:下肢静脈瘤
下肢静脈瘤とは?  下肢静脈瘤は、脚の表面にある静脈血管が不規則に曲がりくねり蛇行しながらコブのように膨らんでしまう病気です。脚がつったり、むくんだり、痒みがあって皮膚の色が変色したりしたら下肢静脈瘤の可能性が大きいです。

 下肢の血液は足の運動によって心臓に戻るのですが、下肢静脈には血液が逆流するのを防ぐための弁がついていて、重力による血液の逆流を防いでいます。この弁が不調になると下肢に血液が貯留し、結果として妙脈がコブのように膨らんでしまいます。

 下肢静脈瘤は、がんなどの悪性疾患ではなく良性疾患であり、放置しなければ致命傷になることはありません。しかし、静脈瘤は自然に治癒することはありませんから、早めの治療は必要です。

 下肢静脈瘤の典型的な症状は、下記のようなものです。

 ・脚の血管が浮き出して見える。
 ・脚が疲れやすくなり、だるくむくんで痛みます。
 ・脚が熱く感じるようになり、しばしばこむらがえしが起こる。
 ・脚が痒くなり皮膚が黒ずんでくる。
 ・足の皮膚が破れて潰瘍ができ、出血する。

下肢静脈瘤の原因  脚の静脈は脚の血液を心臓に戻すための血管なので、本来は重力に逆らいながら下から上に向かって流れます。この静脈には逆流を防止するために、竹の節のような複数の弁がついていて、静脈血液は下から上に向かう方向にしか流れないようになっています。

 しかし、この弁が何らかの原因で壊れてしまったり、働きが弱ってしまうと、その部分の静脈血液はうまく上方向に流れなくなってしまいます。その結果、そこに血液が溜まり血管が異常に膨らんでしまうのです。すなわち、下肢静脈瘤は静脈の弁が不調になったために余分な静脈血が脚のいたるところで貯留してしまってできるわけです。

下肢静脈瘤の診断  下肢静脈瘤は一度写真を見たことがあれば、比較的簡単に自己診断ができます。次のような症状があれば、下肢静脈瘤を疑った方がよいでしょう。

 ・座っているときは分からないが、直立すると血管が浮き出るとき。
 ・脚がだるく、むくみがあり痛みを感じるとき。
 ・就寝中に突然脚がつって目が覚める。
 ・脚に痒みを伴う湿疹ができ、出血もある。

 軽症の場合や、皮下脂肪の多い人の場合などには、自己診断では下肢静脈瘤が発見できないこともあります。このような場合は血管外科医師の診断が必要です。特に、原因となっている弁不全のある静脈を特定するには、医師においても経験と知識を要します。

 医師による視診、触診のほかに、ドップラー検査法、超音波検査法、下肢静脈造影法などの非侵襲的な検査法が使われます。

下肢静脈瘤の治療  下肢静脈瘤の症状の程度に応じて、圧迫療法、硬化療法、静脈抜去手術などの種々の方法で治療します。

圧迫療法 医療用の弾性ストッキングで下肢に適度な圧力を加えると、下肢に余分な血液が貯留するのを防止できるようになります。スポーツ用のストッキングでも効果はありますが、医療用の弾性ストッキングの方が効果は確実です。また、症状が軽症の場合には、ストッキングで軽快することもありますが、これで完全に治療が終わることにはなりません。
硬化療法 本来なら、手術で除去してしまうべき静脈の中に硬化剤を注入して静脈の内側の壁と壁を接着してしまう方法です。この方法では血栓をつくる可能性があり、かなりな危険を伴います。
静脈抜去手術 静脈抜去手術はストリッピング手術とも呼ばれる方法です。この方法では、弁不全を起こしている静脈自体を引き抜いてしまいます。手術は全身麻酔または下半身麻酔で行います。この方法では、侵襲性の手術で苦痛を伴いますが治療法としては確実な方法です。
高位結さく手術 静脈を引き抜く代わりに、深部静脈本幹の合流部に繋がる弁不全のある静脈を縛り切り離します。この方法では、硬化療法を併用することもあります。
新規の治療法 レーザー治療法や弁形成術、内視鏡使用の手術、静脈内レーザー治療法などの新規な方法も登場していますが、現状では技術が安定していません。