| 脳梗塞(脳塞栓)とは? |
脳血管障害または脳血管疾患と呼ばれる脳の病気は、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血に代表される脳の病気の総称です。脳血管障害のうちで急性、発作的に突然発症し、意識障害や片麻痺、失語症などの神経症候を伴って倒れる病気です。このように突然倒れてしまう脳疾患を総称して脳卒中、中気、中風などと呼んでいます。この他にも、もやもや病、慢性硬膜下血腫などの脳血管障害があります。
脳血管障害には、下記のように閉塞性の病気と出血性の病気とがあります。
・閉塞性:脳梗塞(脳血栓、脳塞栓)
・出血性:脳出血、くも膜下出血など
脳卒中の発作があると、脳の血管が詰まったり、敗れたりするために、その先の細胞に酸素や栄養分が届かなくなり、細胞が壊死してしまいます。その結果、半身麻痺が起きたり、ろれつが回らなくなったりします。また、ときには、発作の起こる前触れ的症状として、手足のしびれ、ものが二重に見える、ちょっとの間、言葉がでてこないなどが起こることがあります。このような症状は、脳の血管の一部が瞬間的に詰まるために起こると考えられます。
脳梗塞は、脳内部の血管が詰まり血流が絶たれた状態の病気で、血管の詰まり方により次の3つのタイプに分けられています。
・アテローム血栓性梗塞:脳の太い血管の内側にドロドロのコレステロールの固まりができ、そこに血小板が集まって動脈をふさぐタイプ。
・ラクナ梗塞:脳の細い血管に動脈硬化が起こり、詰まってしまうタイプ。
・心原性脳塞栓症:心臓で出現した血栓が脳まで流れてきて血管を塞ぐタイプ。脳卒中死亡者の約60%を占めます。
|
| 脳梗塞(脳塞栓)の原因 |
脳梗塞、脳出血などほ脳疾患は、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満などの生活習慣病が遠因となって発症します。これらの遠因となる病気があると、動脈硬化が進行し、これが直接原因となって脳血管障害が引き起こされるのです。急性の発症がなくても、無症状で繰り返すような脳梗塞もあり、老齢期には脳血管性認知症を発症することもあります。
脳以外の場所でできた血液や脂肪等のかたまりが、脳に運ばれて脳の血管を詰まらせる状態が脳塞栓です。脳塞栓の場合は心筋梗塞や心臓弁膜症などの心臓疾患から生じることが多く、凝血片、脂肪、空気などが脳血管につまっておこります。
|
| 脳梗塞(脳塞栓)の診断 |
脳卒中の発作が起きて倒れてしまった場合、どのタイプの脳卒中なのか判定するためにCT、MRI、MRAなどの最新の検査機器で調べ診断します。これらはX線や磁気の作用を使って脳内部の状態を画像化する検査です。
| CT |
脳にX線を照射しコンピュータで断面画像を得ます。脳のどこに出血や梗塞があるか調べることが出来ます。
|
| MRI |
MRIとは、磁気共鳴診断装置のことです。脳に磁気をあててコンピュータで画像化します。CTではよくわからないような脳梗塞も、詳細に調べることが出来ます。
|
| MRA |
MRAとは、磁気共鳴血管造影法のことです。MRIによって血管だけを鮮明な画像化する方法です。
|
脳梗塞の場合には発作の前兆となる症状があるので、これを見逃さないことが発作を防ぎ早期治療を受けるコツです。次のような徴候があったら気をつけましょう。
・体の片側が痺れる。手足に力が入らない。
・歩きたいのに足がもつれてしまう。
・話したいのに、急に言葉が発せない。
・ろれつがうまく回らない。
・他人の話が一時的に理解できない。
・いろいろなものが二重に見える。
・片眼が見えなくなったり、暗くなったりする。
・食べ物がうまく呑み込めない。
|
| 脳梗塞(脳塞栓)の治療 |
高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満のある人が脳卒中になる確率は格段に高くなります。従って、脳卒中の予防的観点からは、まず食事療法が必要です。また、高血圧のある人は特別に危険なので血圧降下剤などの服用が不可欠です。そして、適度な運動が必要となります。多量飲酒は駄目です。また、できれば喫煙も完全に止めてしまいたいものです。
|