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片頭痛

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 特別な病気や外傷がないのに、額やこめかみの片方だけに起こる慢性的頭痛を片頭痛とか偏頭痛とかいいます。痛みは、頭の後ろや頚部まで広がったり、後頭部から前頭部に痛みが広がったりすることもあります。痛くなる側はいつも同じではなく左右どちらにもなります。脈に合わせてズキンズキンと激しく痛む状態から始まり、吐き気や嘔吐を伴うこともあり、やがて持続性の鈍痛に変わります。


 頭痛は誰にでもよくある症状で、日本人の4人に一人が頭痛もちといわれるほどです。約3000万人の頭痛もちのうちで、片頭痛の人が840万人もいます。片頭痛は男性よりも女性の方が圧倒的に多く80%も占めています。

 片頭痛ではこめかみから目の辺りが痛くなることが多いのですが、後頭部や頭の両側が痛くなることもあります。方頭痛の痛みがはじまると数時間から数日続きます。片頭痛の痛みは、いったん治まり始めると嘘のように消えてしまう特徴があります。

脳・神経:片頭痛
片頭痛とは?  片頭痛・偏頭痛は特別な病気や怪我などがないのに慢性的におこる病気です。片頭痛がおこるときには何かの前兆があって、その後、脈に合わせてズキンズキンと激しく痛む脈動性の痛みがはじまり、やがて鈍痛に変わりそれが持続します。吐き気や嘔吐を伴うこともあります。

 ズキンズキンという痛みは非常に激しく1〜2時間でピークになり、頭をちょっと動かしたり、首を曲げたりすだけでも激痛が走り、あまりの痛みにしばらくはじっとしているか寝込んでしまうほどです。周囲の光や音の変化にも過敏に反応するようになり、強い光を見たり、騒々しい場所に出ると痛みが増します。

 片頭痛には何かの前兆があるものと前兆がないものの二種類があります。約2〜3割の人は痛み出す前に前兆を感じるとされ、視野の片側や中央部に閃輝暗点といってチカチカ光る小さな点が現れたり、手足のしびれや脱力感に見舞われます。このような前兆は数分〜1時間くらいで治まり、続いて片頭痛が始まります。

 片頭痛の起こる頻度は年に数回程度からほとんど毎日おこる場合もあり、持続時間も1時間くらいの人から数日は継続する人までいろいろです。片頭痛は不思議な病気で、いったん治まってしまうと、さっきまでの痛みは嘘のように消えてしまいます。

片頭痛の原因  片頭痛の発生する機構については詳しくは解明されていませんが、脳内の血管や血流、三叉神経が関係していると考えられています。特に動脈を引き締め収縮させる物質であるセントニンという神経伝達物質が一時的に減少してしまうことが引き金となっているとの考えです。セントニンが減少すると脳内の血管が一気に拡張し、脳動脈の周囲を取り囲む神経が刺激をうけ、脈の拍動に合わせてズキンズキンという激しい痛みが走るのです。

 では、このようなセントニンが減少するのはどんなときなのでしょうか。それには精神的ストレス、肉体的ストレス、遺伝的要素、環境の変化など多くのことがかかわってくるといえます。以下にその事例を紹介しておきます。

精神的ストレス 精神的ストレスがかかっているときは緊張していて平気だったのが、そのストレスが急になくなってホッとしたとき、収縮していた脳内血管が拡張して、片頭痛がはじまることがあります。ウイークデーに仕事しているときは元気だったのに、土日になるとリラックスして脳内血管が拡張し頭痛がはじまる「週末頭痛」などがあります。
肉体的ストレス ハードな仕事のために、睡眠不足や過労などのストレスがかかっていたとき、何とか持ちこたえていたのに、仕事が終わり帰宅したとたん緊張が取れて脳内血管が拡張して片頭痛が発症することがあります。
女性のホルモンバランス変化 女性には月経、妊娠、出産という大きなストレスのかかることがあります。女性ホルモンの分泌が大きく変化するために、生理のはじまる1〜2日前や生理中に片頭痛が起こります。妊娠中はあまり片頭痛の症状はなくなりますが、出産後にはまた頭痛が始まります。経口避妊薬を使用する人に片頭痛が多いとも言われます。
遺伝体質 家族や一族に片頭痛もちの人がいると遺伝体質として片頭痛が多いともいわれています。特に、母親に片頭痛があると娘も片頭痛もちになるとされます。
周辺環境変化 自分を取り巻く周辺環境に大きな変化があると片頭痛が起こることがあります。特に、まぶしい光を受けたり、人ごみでの騒音などが切欠になることがあります。普段は元気な人が旅行に出かけると不規則な生活となり、環境も変化するために頭痛を誘引します。
特定の食物 確かな証拠はないのですが、人により特定の食物を摂取すると偏頭痛がはじまるという方もいます。食品に含まれる防腐剤などが誘引するのではないかと推定されます。
気候の変化 これはよくあることですが、気候の急激な変化は体調を崩します。頭痛や腹痛を誘発される人がいます。真夏に冷房に当たりすぎたりすると頭痛になりますが、これは風邪をひくためかもしれません。

片頭痛の診断  片頭痛の診断は、片頭痛に特有な症状があるかどうかで判定されます。以下にそのような判定基準を記しておきます。片頭痛の原因の項で述べた症状と関連していますが、片頭痛の診断表の例を示します。これらの項目に多く該当するようなら、あなたは片頭痛もちといえるでしょう。

頭痛の経験 発作的に起こる頭痛で、これまで何度も同じような頭痛を経験している。その頭痛は拍動によりズキンズキンという激しい痛みを伴っている。ひどくなると吐き気がしたり嘔吐することがある。
頭痛の状態 その頭痛があるときは、激しい痛みのために通常の仕事や日常生活に支障をきたしたり、寝込んだりしてしまう。一方、頭痛がないときにはまったく快調で過ごせる。
頭痛時の過ごし方 頭痛が起こると、ちょっと頭や首を動かしただけでズキンズキンと激しく痛むので、静かに横になって回復するのを待つしかない。
体の動き 頭痛が始まると、ちょっとの動きでもズキズキするので、階段の上り下りはとても苦痛になる。少し動いただけで頭に響き痛くなる。
環境変化 頭痛になると、強い光や大きな音、匂いなどに過敏になり、耐えられなく感じる。
頭痛の予兆・前兆 その頭痛が起こるとき、視野の中にキラキラ光る点が見えたり、視野の一部が見えなくなるなどの前兆がでる。また、肩や首が異常に凝りだしたり、生あくびがでたりする。
刺激で誘引 精神的ストレス、肉体的ストレス、人混み、炎天下、寝不足、寝過ぎ、飲酒など特定の条件が揃うと頭痛が誘発されるような気がする。
女性の場合、月経周期と関連して月経前数日〜月経中に頭痛が起こりやすい。
妊娠中 月経中などにはよく頭痛があったのに、妊娠中はほとんど頭痛がなかった。
一族 家族や親戚など一族・血縁者に同様の発作性頭痛の人がいる。自分の母親が片頭痛もちだった。

 リクルートなどが運営している「オールアバウト」サイトに、頭痛医療推進委員会が作成した片頭痛の自己診断用の「片頭痛簡単質問表」なるものが紹介されていましたので、ここでも抜粋してご紹介します。

 過去3か月間にあった頭痛について質問されます。これらの質問事項の2項目以上の項目について、「ときどき」「半分以上」にチェックがつくようだと、9割以上の人が片頭痛もちということになるそうです。

▼歩行や階段の昇降など日常的な動作で頭痛がひどくなることや、動くよりじっとしているほうが楽だったことはどれくらいありましたか? □なかった □まれ □ときどき □半分以上
▼頭痛に伴って吐き気がしたり、または胃がムカムカすることがどれくらいありましたか? □なかった □まれ □ときどき □半分以上
▼頭痛に伴って普段は気にならない程度の光がまぶしく感じることがどれくらいありましたか? □なかった □まれ □ときどき □半分以上
▼頭痛に伴ってにおいが嫌だと感じることがどれくらいありましたか? □なかった □まれ □ときどき □半分以上

片頭痛の治療  片頭痛が始まりそうになったら、市販の鎮痛薬などを服用して軽快するようなら特に問題はありませんが、頭痛の頻度が異常に多かったり、市販薬では頭痛がとれなかったり、寝込むほどひどい痛みがあるような場合は、自己判断ではなく医師による治療が必要です。
ストレスの除去 頭痛が精神的、肉体的ストレスにより誘引されるときは、リラックスすることで症状が軽減します。
適度な睡眠 睡眠不足や睡眠過多、不規則な睡眠は片頭痛の原因になります。適度な睡眠をとることで症状が改善します。
トリガー食品を避ける もしも、特定の食品を摂取して偏頭痛がおこるようなら、そのような食品の摂取は止めましょう。人によっては、チーズやチョコレートが頭痛を誘引することもあるようです。
強い刺激の回避 強い光や騒音などの強い刺激が頭痛の原因になる場合には、できるだけそのような場面にでることを避けるようにしましょう。
頻繁な頭痛 頭痛発作が繰り返しおこり、日常生活に支障があるときは、片頭痛の発作予防薬を服用します。
激痛があるとき 片頭痛で激痛があり日常の生活が困難なときや、激しい痛みで寝込むようなときは、鎮痛薬を服用します。ただし、これはあまり頻度が多いときは副作用などが心配かも知れません。