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膠原病の性質
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膠原病とされる病気は、ひとまとめに「膠原病」といわれても、それぞれの病気はそれぞれ独立した病気であり、その典型的な症状や効果のある治療法は異なります。
しかし、それにも関わらず、膠原病全般に共通する膠原病特有な症状があり、疾患を「病状の特徴」「病変の特徴」および「原因の特徴」からみて三つの共通的特徴に集約されます。
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病状の特徴
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膠原病を病状で特徴づけるのは、関節や筋肉、腱、靭帯のような身体を動かす器官に炎症を起こす点です。発熱や疲労感を伴う関節痛や筋肉痛、身体のふしぶしがこわばるなどの症状が現れます。
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病変の特徴
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細胞と細胞とを結合する組織である「結合組織」は、細胞への栄養分の補給や老廃物の除去などを行う役割をしていますが、この結合組織に病変がみられます。
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原因の特徴
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身体にはウイルスや細菌などの外敵を攻撃する生体防御機構として「免疫」があります。膠原病では、自己免疫疾患といって、自分の身体の細胞やたんぱく質を外敵(自己抗原)とみなして攻撃してしまう自己抗体やリンパ球がつくられてしまいます。膠原病は原因的には、自己免疫疾患による炎症性の病気といえます。
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膠原とは何?
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膠原病はそれに属する多くの病気の総称としてそう呼ばれています。膠原病の名称は1942年に、アメリカの病理学者であるクレンペラーにより命名されました。彼はさまざまな臓器に次々と病変が起こり、やがて死亡していく多くの患者の病理組織を調べました。
その結果、これらの患者の細胞と細胞を結合する「膠原繊維」に、「フィブリノイド変性」として知られる、共通の病変が存在することを発見し、これら症状を有する病気をまとめて「膠原病(コラーゲン・ディジーズ)」と名づけました。膠原病の「膠原」という意味は、英語では「コラーゲン(collagen)」と呼ばれます。
その後、最近までの研究により、フィブリノイド変性が膠原病以外の病気でも認められることがあったり、膠原繊維に異常のない膠原病もあるために、膠原繊維に病変の起こる病気として、「結合組織病」という言い方をされることもあります。
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膠原病に含まれる病気
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膠原病には多くの病気がありますが、膠原病としてよく知られているものは次のような病気です。
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関節リウマチ
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全身性エリテマトーデス
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全身性強皮症(硬化症)
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多発性筋炎・皮膚筋炎
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シェーグレン症候群
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混合性結合組織病
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抗リン脂質抗体症候群
(結節性多発動脈炎・顕微鏡的多発血管炎・ウェゲナー肉芽腫症・アレルギー性肉芽腫性血管炎・過敏性血管炎・高安動脈炎(大動脈炎症候群)・側頭動脈炎)
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抗リン脂質抗体症候群
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その他
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どんな人に発症するのか
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膠原病の極めて特徴的なことは、男性よりも女性の方に圧倒的に発症しやすい点があげられます。例えば、日本における膠原病の推定患者数の最も多い膠原病は関節リウマチで、約100万人の患者がいますが、男女比では、女性が男性の3倍の比率です。また、約5万人の患者がいる全身性エリテマトーデスでは、9倍にもなります。
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膠原病は完治するか
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膠原病が完治するのはとても難しい病気です。しかし、完全に治ることはなくても症状が安定して、落ち着いた状態にあれば、「よくコントロールされた状態」とか「寛解(かんかい)状態」といわれます。
この病気は一度寛解状態になっても、何かのきっかけで再燃し病状がぶり返すことがあり、完治することは難しい病気なのです。
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膠原病の病気
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膠原病の病気には、表に示すような多くの病気が知られています。難病とされる膠原病の種類には、関節リウマチ・全身性エリテマトーデス・全身性強皮症・多発性筋炎・皮膚筋炎・シェーグレン症候群・混合性結合組織病・抗リン脂質抗体症候群・血管炎症候群などがあります。
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膠原病発病のしくみ
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膠原病は、普通の病気のように細菌感染したとか、毎日の生活習慣が不適切であったとかいう単独あるいは簡単な原因でなるような病気ではありません。膠原病の原因は明快には分からないのが現状なのですが、それでも三つの要因が強く関係していることが分かっています。
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膠原病の初期症状
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膠原病には多くの病気があり、その症状は一定ではないのですが、発病初期にはある程度共通的な症状が現れます。発病初期に起こる共通的で典型的な症状には「原因不明の発熱」があり、「関節や筋肉の痛みやこわばったり」、「皮膚に赤斑ができたり、黒ずんでくる」あるいは「手の指先が白くなったり紫色になる」などがあります。
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膠原病の検査方法
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膠原病かも知れないという気になる症状が出た場合、かかりつけ医から専門医を紹介してもらって、検査を受けることになります。先ずは、他の病気と同様に、問診や診察を受けます。膠原病は免疫反応の異常が原因となることから先ず、「血液検査」が行われ、続いて「尿検査」「画像検査」「その他の検査」など多くの検査が行われます。
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膠原病の治療方法
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膠原病は現段階では本質的な原因がはっきりと掴めていないため、原因に直接的に働きかけて治療することができない病気です。従って、この病気の治療方針は、あくまでも膠原病に共通的に現われれる現象「免疫反応の異常亢進」と「炎症反応」とを抑制することを第一義とします。
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関節リウマチ
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関節の中にある軟骨の滑膜部分が炎症を起こす自己免疫疾患を関節リウマチといいます。初期の段階では関節を動かすと痛み出し、進行してくると関節を動かさなくても痛むようになります。この病気では、左右同一部分の関節で炎症が起こるようになります。長期にこの炎症が続くと、関節が変形したり破壊されたりします。
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全身性エリテマトーデス
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全身性エリテマトーデスは、なんらかの原因で自分の細胞や組織に対して抗体ができ、自分の体の細胞に対して免疫機能が攻撃するために、多くの臓器で血管炎を起こす自己免疫性の病気です。初期の段階では、発熱、全身倦怠、食欲不振、体重減少などの症状が現れます。ひどくなると両方の頬が赤くなり、赤味が鼻で繋がる蝶型紅斑が出現します。
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全身性強皮症
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全身性強皮症は、全身性硬化症とも呼ばれる膠原病のひとつで、特徴的な症状として皮膚が次第に硬化する病気です。現実には、硬化するのは皮膚表面だけでなく、腸や心臓、肺、腎臓などの内臓でも同様な硬化が見られるために、全身性硬化症と呼ばれているのです。原因はいろいろ想定されていますが、よく分かっていません。
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多発性筋炎・皮膚筋炎
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自己免疫疾患の一つで、自分自身の細胞や組織に免疫反応を起こしてしまう病気です。全身の骨格筋に炎症がおき、皮膚や筋肉が侵され筋力が衰えます。階段の上り下り、しゃがみ立ち、腕の上げ下ろしなどが困難になります。
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シェーグレン症候群
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目や口の中の粘膜が乾燥する自己免疫性の病気で、涙腺や唾液腺に炎症が現れます。目の症状はドライアイといわれ、まぶしくて目が見えない状態や眼痛があります。口の中の症状はドライマウスといわれ、唾液の分泌が少なく、ビスケットなどが食べにくくなる症状が出ます。この病気の原因は不明です。
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混合性結合組織病
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膠原病には、共通的な症状や検査異常が認められることが多くあります。それぞれの膠原病がとても近い関係にあるために、検査や症状だけからでは、どの膠原病が原因か特定できないことがあります。
三つの膠原病、「全身性エリテマトーデス」「多発性筋炎・皮膚筋炎」および「全身性硬化症(強皮症)」の内の二つ以上の病気を思わせる症状が混在するとき、「混合性結合組織病(MCTD)」と診断されます。
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抗リン脂質抗体症候群
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抗リン脂質抗体症候群は、「抗リン脂質抗体」を持つ人で、血液が固まりやすく、動脈や静脈が詰まる「血栓症」を発症したり、血小板が減少するような症状を呈するような病気です。この病気になると、女性では、流産や死産をくりかえしやすいとされます。
抗リン脂質抗体というのは、細胞膜の構成成分であるリン脂質に対する自己抗体です。
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血管炎症候群
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人体には、動脈や静脈に分けられる多くの血管があり、大動脈や大静脈などと呼ばれる太いものから、中くらいのもの、更に毛細血管と呼ばれる細いものまであります。そのうちの毛細血管に炎症を起こして発症する病気を血管炎症候群と呼びます。
原因不明の発熱や関節痛、体重減少ではじまり、腎機能が急速に低下したり、肺にまで障害がおよぶことがあります。皮膚に網目状の発疹がでたり、手足の痺れや運動障害なども発症します。
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ベーチェット病
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目、口、皮膚粘膜、外陰部、血管など全身にわたって炎症が起きる病気です。初期段階では、口内炎や皮膚にしこりのある紅斑が繰り返し現れ、痛みを伴います。目の痛み、まぶしくて目が開けていられない症状や目がかすむなどの症状がでます。この病気の発生原因は不明で、遺伝的なものや免疫異常、ウイルスなどが複雑にかかわっているものと考えられています。
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硬直性脊椎炎
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強直性脊椎炎は、腰部や臀部、股関節、脊椎などに炎症を起こし、こわばり感と疼痛が徐々に強くなる病気です。病状は次第に手の指やひじ、膝などに広がります。症状の多くは、背部痛ですが、痛みの程度は人により異なります。疼痛は朝晩に悪化することがあります。
この病気は20〜40歳代で多く発病し、女性に比べて男性が3倍ほど多くみられます。親族に強直性脊椎炎のある人は、そうでない人の10〜20倍多く発症するとされます。
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リウマチ性多発筋痛症
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リウマチ性多発筋痛症は、通常50歳以上、特に60歳以上の人に起こる原因不明の病気で、首や肩の周辺部、腰部、臀部などのこわばりと痛みを伴う慢性炎症性の病気です。この病気は、ステロイド治療薬で効果的に治療できます。
尚、リウマチ性多発筋痛症は、「リウマチ」という言葉が含まれていますが、いわゆる「関節リウマチ」とは全く別の病気です。
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アミロイドーシス
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アミロイドーシスという病気は、「アミロイド」と呼ばれる繊維性の異常な蛋白が、全身の臓器に沈着して、個々の臓器にさまざまな機能障害を起こす病気です。このアミロイド沈着が全身の臓器に起こる場合を「全身性アミロイドーシス」といいます。
症状は手足のしびれや麻痺などの多発性神経炎症状、立ち眩み、食欲不振、たんぱく尿、排尿障害などの自律神経しょうしょうが見られます。数日周期での激しい下痢と便秘を繰り返すこともあります。また、舌、甲状腺、肝臓、脾臓などが腫れ、心臓や腎臓機能が低下します。
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サルコイドーシス
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サルコイドーシスという病気は、全身の臓器に結核などによる感染症とよく似た病巣を作る病気で、症状は、羅患した臓器により異なり、眼、皮膚、肺の順で多くみられます。
眼の症状では、霧視、羞明、飛蚊症などが主なもので、物がぼんやり見えたり、異常に眩しかったり、視野に小さいものがちらちら見えたりします。視力低下や咳、呼吸苦を伴います。皮膚では、円形に隆起した結節性紅斑や柔らかい局面型の発疹などがでます。不整脈などの症状がでることがあります。
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ウェーバー・クリスチャン病
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ウェーバー・クリスチャン病は、皮下の脂肪に炎症が起こる病気で、身体のあちこちに脂肪織炎の皮下結節と呼ばれるしこりができ、圧痛を伴います。しこりは最初は暗赤色で柔らかく、次第にくぼみができて硬く黒ずんできます。
このように多発性の皮下結節を特徴とし、発熱を伴いながら再燃と寛解とを繰り返します。ときには、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、心外膜炎、消化管穿孔を生じることもあります。食欲不振や全身の倦怠感、体重減少のような全身症状が現れてきます。若年〜中年に多く発症し、男性より女性に多く発症し女性が7割程度となっています。
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