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身体の病気

膠原病の治療


 〔膠原病〕は現段階では本質的な原因がはっきりと掴めていないため、原因に直接的に働きかけて治療することができない病気です。

 従って、この病気の治療方針は、あくまでも〔膠原病〕に共通的に現われれる現象を抑制することを第一義とします。

・炎症反応
・免疫反応の異常亢進



 〔膠原病〕の完治は非常に困難とされ、薬物療法などを主体に行うことで、異常な免疫反応や炎症反応を抑制して、「寛解」状態を保つこととなります。

 傷つけられた組織をできるだけ癒し、それ以上の障害が発生しないように保つことが膠原病治療の目標となります。

 〔膠原病〕の根治療法は存在しませんが、対症療法的ではあっても、医薬療法をはじめとする多くの療法が行われ、病気の進行を抑制したり、炎症を軽くしたりするなどの効果を発揮しています。

膠原病の治療法の種類
医薬療法 ステロイド薬 副腎皮質ステロイドホルモン薬で効果が大きいが副作用が強い。
非ステロイド抗炎症薬 抗炎症、鎮痛、解熱用などの医薬
抗リウマチ薬 関節炎の進行を抑制する薬
免疫抑制薬 免疫に関わる細胞の増殖や活性化を抑制
物理的療法 体外循環療法 血液を循環して有害物質を除去
手術療法
レーザー療法
温熱療法
リハビリテーション


膠原病の治療方針 ◆難病である膠原病の基本的な治療方針がどうなっているかご説明します。
膠原病の治療方針





 先に述べたように、現時点では膠原病の根本原因が解明されていないため、完治は困難で、どうしても対症療法的な面を免れません。

 幸い、多くの膠原病では、どのような免疫異常が起こるのかなどの研究が進み、対症療法とはいえ、病気の進行を抑制したり、炎症の程度を軽くしたりする方法が見つかっています。左の図は現時点で行われる膠原病治療の基本的な考え方を示しています。

 膠原病は遺伝や体質なども関係あるので、それらが膠原病発症のきっかけにならないように、先ず、日常生活での環境因子を排除することが大切です。

 膠原病が発病してしまったら、薬物による治療が不可欠となります。治療に使用される薬物には、主に四つ種類があり、病状などに対応してこれらの医薬を単独で使用するか、複数の医薬を組み合わせて使用するかします。また、副作用や合併症軽減のために処方される医薬もあります。

 免疫の異常を抑制する薬や、炎症を抑える薬として、具体的に使用される医薬品は「非ステロイド抗炎症薬」「ステロイド薬」「抗リウマチ薬」および「免疫抑制剤」などです。

 その他にも、薬物療法以外の治療法として「体外循環療法」「レーザー療法」「外科的治療」および「リハビリテーション」などが行われます。体外循環療法というのは、血液中の自己抗体や免疫複合体などの有害成分を除去する方法です。



膠原病の治療方法:ステロイド薬 ◆ステロイド薬による膠原病の治療方法についてご説明します。
ステロイド薬とは  ステロイド薬は正式名は「副腎皮質ステロイドホルモン薬」といい、非常に強い抗炎症作用があり、劇的な効果を示します。ステロイド薬は、体内で炎症や痛みを増幅させる物質「プロスタグランディン」の生成を抑制し、炎症を悪化させる白血球の作用を抑制します。

 ステロイド薬は強力な効果を発揮する反面、代謝やホルモン作用への影響など多くの副作用があるため、必要最小限の使用をします。

効果的な使用法は「パルス療法」と呼ばれる方法で、治療開始時で病気の勢いが強く、激しい免疫反応や炎症を抑えるために、ステロイド薬をパルス的に多めに投与します。その後、症状の落ち着きに合わせて投与量を徐々に減少させます。

 症状が落ち着き、寛解状態になったら、ステロイド薬の投与量をそれ以上減らしたら病気が再燃するかも知れないぎりぎりの範囲内での必要最小量を投与し続けます。その後、もしも病気が再燃する気配が出たら、投与量を少し増やして対処します。

ブルドニゾロン相当量  膠原病の治療に最もよく用いられる薬はプレドニン(プレドニゾロン)という薬ですが、通常、副腎で生産されているステロイド量は、このプレドニゾロンに換算して一日あたり5mgに相当していです。このため、多々あるステロイド薬の効果を明確にするため、下の表で示すように各ステロイド薬は「プレドニゾロン5mg相当量」という量が定められています。

ブルドニゾノン相当量
ステロイド薬の名称 ブルドニゾロン相当量 備考
コルチゾン 25mg コートン
メチルプレドニゾロン 4mg メドロール
トリアムシノロン 4mg レダコート
パラメタゾン 1~2mg パラメゾン
デキサメタゾン 0.75mg デカドロン
ベタメタゾン 0.5mg リンデロン

ステロイド薬の作用  ステロイド薬の作用をまとめると、膠原病の治療に効果のある作用の他に、膠原病の治療とは無関係の作用が存在するために、これらの作用が副作用として現れてきます。薬の作用と膠原病の治療に役立つ部分と副作用になりうる部分を表に示します。

ステロイド薬の作用と副作用
ステロイド薬の作用 膠原病の治療効果 主な副作用
免疫反応・アレルギー反応抑制 免疫反応抑制効果 強すぎると免疫抑制による感染症発症
プロスタグランディンなどの作用抑制 炎症鎮静化 胃潰瘍、胃粘膜障害
副腎機能抑制作用 ステロイド補充療法、必要最低限継続使用 ステロイドを急激に中止するとショックを起こす危険がある。
血糖値上昇作用 高血糖、糖尿病
コレステロール・中性脂肪上昇作用 高脂血症、肥満、動脈硬化
骨量減少作用 骨租しょう症、圧迫骨折、骨壊死
筋肉のたんぱく分離作用 筋萎縮、筋力低下
精神・神経への作用 不安、不眠、精神症状
電解質におよぼす作用 高血圧、むくみ

ステロイド薬の副作用  ステロイド薬による副作用は、使用量と使用期間などにより変わります。プレドニゾロン換算での投与量が少なければ、副作用も軽度となり、投与量が少し多めになると副作用は中等度に、大目の場合には重度な副作用を伴う可能性が高くなります。ここに主な副作用を示しておきますが、軽度、中等度、重度の分類・仕分けは一例に過ぎず、副作用の現れ方は多様です。

ステロイド薬の副作用
程度 症状 備考
軽度 食欲亢進
体重増加
ムーンフェイス
 異常に食欲が亢進し食べすぎてしまうようになります。ステロイドは、脂肪の代謝にかかわり、血液中のコレステロールや中性脂肪を高めます。首の周り、肩、胴体に肥満が起こり、体重が増加するとともに、ステロイド薬の典型的副作用であるムーンフェイスとよばれる満月のように顔がまん丸に膨らんでしまう症状が起こります。

にきび
発疹
 顔や身体のいたる部位に数多くのにきび様の発疹が現れます。

多毛症  全身的に濃い目のうぶ毛が多数生えてきます。

皮下出血
皮下溢血
紫斑
 皮膚が薄く弱くなり、打撲もしていないのに打ち身のような皮下出血が起こり、紫色の斑点がでたりします。皮膚が薄くなりシワやスジがでる萎縮性皮膚線条や褐色のシミ状色素沈着が起こります。

多毛症  全身的に濃い目のうぶ毛が多数生えてきます。

月経異常
性欲減退
 男女ともに性腺機能に大切な性ホルモンを抑制してしまい、女性では月経不順、無月経、無排卵などが起こり、男性では、性欲低下、インポテンツなどなどの症状がでます。

興奮
不眠
 ステロイド薬の効果で、精神障害が起こり、興奮状態となり不眠になります。

浮腫
低カリウム血症
多飲
多尿
 血液中のカリウムが減少するため、筋力低下や四肢(手足)がまひする症状が現れる。その他のどが渇き多飲することによって浮腫が起こり、尿量が多くなる。

中等度 白内障
緑内障
 比較的多い量のステロイド薬を年単位などの長期間使用すると、目のレンズが曇ってくる白内障や、眼球中の水分の流れが悪くなり眼圧が上がる緑内障などの副作用がでてきます。定期的な眼の検査が不可欠となります。

骨粗鬆症  骨を生成する骨芽細胞を抑制し、骨吸収を促進してしまうために、骨租しょう症が起こり、骨量の減少や骨がもろくなり折れ易くなります。骨吸収抑制剤などの服用が必要となります。

血栓症  血管内または心臓内に凝血が形成されてしまう。血管が弱くなり、出血しやすくなります。

重度 無菌性骨壊死  骨の末端部分の細胞が壊死し壊れるために、大腿骨の骨盤に入っている部分が痛み、酷くなると変形したり、骨折しやすくなります。

易感染症  ステロイド薬の使用量が多かったり、長期間のみ続けると感染症を起こしやすくなります。しかし、それほど頻度は高くない。

糖尿病  血糖値をコントロールするインスリンの分泌作用が低下し、糖尿病になる可能性が高くなります。また、この状態が長期間続くと、血管障害、腎障害、神経障害、視力障害などの合併症が起こることもあります。

高脂血症  血液中のコレステロール、中性脂肪などの脂肪成分が増え、それにより動脈硬化が進行します。

胃潰瘍
十二指腸潰瘍
 胃の粘膜にあるプロスタグランディンという物質が減少し、胃の保護作用が弱まる結果、胃潰瘍などが出きやすくなります。

高血圧  ステロイド薬が体内のナトリウム量などに関係し直接的、間接的に血圧を高める作用をもちます。

精神障害
多幸症
 やや特異な副作用として、多幸症と呼ばれる病的高揚状態になることもあります。深刻な状況にあっても、悩むことなく幸せな気持ち一杯に感じてしまう状態です。

 また、躁状態、うつ状態が起こることもあります。

副腎皮質不全  副腎皮質の機能が低下する結果、だるさ、疲れ易さ、筋肉や節々が痛む関節痛が起こり、ストレスにも弱くなります。

ステロイド筋症  筋肉細胞成分が分解し、細胞が小さくなったり、繊維化してしまいます。程度によって、筋力低下や筋肉細胞が繊維化して脂肪細胞に変化していまうものまであります。

ショック  長期間ステロイド薬を飲みつづけていると、体内に薬による充分なステロイドが存在するために、副腎でのステロイド生成が休止状態となります。この時ステロイド薬を急に減らしたりやめてしまうとショック症状が起こる可能性があります。



膠原病の治療方法:非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs) ◆非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)による膠原病の治療方法をご説明します。
非ステロイド抗炎症薬とは  炎症を抑える効果のあるステロイド薬は絶大な効果もあり有名ですが、使用法を間違うと強い副作用がでるなどの問題もあります。ステロイド薬以外で、抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用の効果を有する医薬があり、これを「非ステロイド抗炎症薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)」という。英語名を略して「NSAIDs」と総称される。

 非ステロイド抗炎症薬は、体内で炎症や痛みを増幅させる物質の生成を抑制することで炎症を抑える薬で、炎症をすぐに鎮静化したり、痛みを鎮める効果がありますが、その効果はステロイド薬ほど強くはなく、また免疫反応の抑制効果はありません。

 どの膠原病にも炎症による発熱や関節痛、ふしぶしのこわばりなどの症状を伴うので、非ステロイド抗炎症薬はよく使用されます。非ステロイド抗炎症薬は服用すると即効性があるものの、誰にでも同じように効くわけではありません。

 同じ非ステロイド系といっても薬の種類は多々あり、どの薬が自分に合うか、副作用がないかなどによって選定する必要があります。

 非ステロイド抗炎症薬による副作用の主なものは胃腸障害で、胃の痛みや、食欲不振、吐き気などが起こります。また、副作用は、胃腸障害だけに限らず、血液障害、皮膚障害、神経障害、呼吸器障害、腎障害、肝障害と多くの臓器に影響がでます。

サリチル酸系
サリチル酸系医薬の効能と副作用
医薬品名 主な効能 主な副作用
アスピリン
バッファリン
不可逆的な血小板抑制作用がある。 アスピリン特有の合併症にはアスピリン喘息とライ症侯群がある。

プロピオン酸系
プロピオン酸系医薬の効能と副作用
医薬品名 主な効能 主な副作用
ロピオニン
(静脈注射可能)

ロキソニン
強力な鎮痛作用、白血球抑制作用がある。 消化管への副作用はアスピリンよりは少ない。

酢酸系
酢酸系医薬の効能と副作用
医薬品名 主な効能 主な副作用
ボルタレン
(フェニル酢酸・アリール酢酸系)

インドメタシン
(インドール酢酸、アリール酢酸系)
座薬があり即効性が高い。 消化管潰瘍、肝炎、黄疸、インドメタシンは新生児に動脈管閉鎖を促進させる。妊婦には危険があり使用できない。

オキシカム系
オキシカム系医薬の効能と副作用
医薬品名 主な効能 主な副作用
フェルデン
フルカム
ロルカム
モービック
血中半減期が長く、一日1回の投与で十分な効果が続く。 フェルデンは胃腸症状が強く、座薬で用いる。

塩基性
塩基性系医薬の効能と副作用
医薬品名 主な効能 主な副作用
ソランタール 鎮痛効果が低い。 アスピリン喘息患者に投与可能だが、喘息誘発の報告もあり危険である。

ピリン系(ピラゾラン系)
ピリン系(ピラゾラン系)医薬の効能と副作用
医薬品名 主な効能 主な副作用
スルピリン 解熱鎮痛作用があるが、消炎作用はない。

非ピリン系(アニリン系)
非ピリン系(アニリン系)医薬の効能と副作用
医薬品名 主な効能 主な副作用
アセトアミノフェン
ピリナジン
カロナール
解熱鎮痛作用があるが、消炎作用はない。

総合感冒薬
総合感冒薬系医薬の効能と副作用
医薬品名 主な効能 主な副作用
抗ヒスタミン薬やカフェイン含有、PL顆粒


膠原病の治療方法:抗リウマチ薬 ◆抗リウマチ薬による膠原病の治療方法について、ご説明します。
抗リウマチ薬  関節リウマチの治療薬には、大きな分類としては炎症を抑制することを目的とした「非ステロイド系抗炎症薬」と疾患の活動性を抑制することを目的とした「抗リウマチ薬」とがあります。抗リウマチ薬は、関節炎の進行を抑制する薬で関節リウマチ治療に使用される薬の総称です。

 関節リウマチと診断されると、治療の初期から積極的に抗リウマチ薬を投与し、関節痛や関節の腫れを改善し、同時に関節の破壊の進行を食い止めるようにします。現在、医療保険の対象になる抗リウマチ薬には「免疫調整薬」「免疫抑制薬」および「生物学的製剤」の三種類があります。

抗リウマチ薬の種類
薬剤種類 薬品名(商品名) 備考
免疫調整薬 金チオマレートNa(シオゾール)
オーラノフィン(リドーラ)
D-ペニシラミン(メタルカプターゼ)
プシラミン(リマチル)
ロペンザリット(カルフェニール)
アクタリット(モーバー・オークル)
サラゾスルファピリジン(アザルフィジンEN)

免疫調整薬は従来から使用されてきた抗リウマチ薬です。
免疫抑制薬 メトトレキサート(リウマトレックス)
ジクロホスファミド(エンドキサンP)
アザチオプリン(イムラン・アザニン)
ミゾリビン(ブレディニン)
レフルノミド(アラバ)
タクロリムス(プログラフ)

生物学的製剤 インフリキシマブ(レミケード)
エタネルセプト(エンブレル)

生物学的製剤は新薬として注目されています。

 一般に抗リウマチ薬は、免疫異常や滑膜、骨髄などの異常を抑制して効果を発揮するようになるため、効果が出るまでに1~4か月、あるいはそれ以上の期間がかかります。このように効果の発現が遅いので、遅効性抗リウマチ薬とも呼ばれます。

 抗リウマチ薬には患者との相性もあるので、半年以上継続使用しても効果がみられなかったり、顕著な副作用が出たりしたら、他の抗リウマチ薬に切り替える必要があります。

 抗リウマチ薬は長期間使用を続けると、効き方が弱くなることもあるので、この場合にも他の薬に変更することがあります。

 どの薬にも副作用がでる可能性がありますが、主な副作用は、皮膚の発疹などのアレルギー症状や胃腸障害、腎障害、肝障害、白血球の減少などです。副作用は使用を始めてから比較的早い段階、数か月の間に出現することが多いです。もちろん、もっと後になってから出てくることもあります。

 最近になって、生物によって生成されるたんぱく質を利用して開発される「生物学的製剤」が開発され、いくつかが保健治療薬として使われるようになりました。これらの医薬は、関節リウマチの炎症を発症させるたんぱく質と結合して、その作用を阻害する薬です。

 生物学的製剤は、使用を開始するとすぐに効果が出て、痛みを軽減し、関節などの破壊の進行を抑制しますが、免疫力の低下を招き肺炎などの感染症に罹り易くなる欠点もあります。また、非常に高価なので、他の医薬での治療がうまく行かなかったり、骨の破壊速度が速い場合などに使用されます。


膠原病の治療方法:免疫抑制薬 ◆免疫抑制薬による膠原病の治療方法について、ご説明します。
免疫抑制薬  膠原病の誘引となるリンパ球などの細胞に直接作用して、免疫に関わる細胞の増殖や活性化を抑制する薬が免疫抑制剤です。免疫抑制剤は免疫抑制作用は強いものの抗炎症作用はステロイド薬より弱いので、この両者は併用して使用されるのが普通です。

 ステロイド薬で炎症を抑え、その上で状況により免疫抑制剤が使用されます。免疫抑制剤は、通常の免疫反応にかかわる細胞も抑制するので、それによる副作用が出現する可能性があります。

 免疫抑制剤による共通的な副作用としては、皮疹が出たり、感染症に罹り易くなること、赤血球や白血球の減少、脱毛、肝臓障害、生殖機能障害、悪性腫瘍の発生などが起こることがあります。


膠原病の物理的治療方法 ◆膠原病の物理的治療方法について、ご説明します。
体外循環療法  膠原病では、血液中に自己抗体や免疫複合体が生成され、それが体内組織に沈着して関節や内臓に炎症や障害を起こします。血液中からこれらの有害物質を除去してしまう治療方法が「体外循環療法」です。この体外循環療法には「血漿交換療法」と「白血球除去療法」とがあります。

 血漿交換療法では、血液の一部を抜き取り、先ず血球成分と血漿成分とに分離します。血球成分というのは、赤血球や白血球、血小板を含む成分で、それら以外が血漿成分で、この血漿成分の中に、膠原病を引き起こす自己抗体や免疫複合体が含まれています。

 血漿成分を特殊な装置により処理して、有害成分である自己抗体や免疫複合体を選択的に除去して、正常となった血漿成分と血球成分とを再び体内に戻します。一回あたりの血液処理量は3~4リットルで、これを定期的に繰り返します。

 膠原病の炎症の直接原因である、自己抗体や免疫複合体を除去することで、症状が軽減することが期待されますが、逆に体内での抗体産生が高まってしまう可能性もあるので、この方法は、薬物療法によって十分な効果が出ない場合などに補助的に行われます。

その他の対症療法  膠原病の誘引となる免疫異常を薬物療法などで治療する方法とは別に、膠原病による関節痛や筋肉の萎縮などを改善する対症療法も行われます。

 対症療法としては「レーザー療法」「リハビリテーション」「温熱療法」および「手術療法」などの方法があります。

 関節痛や筋肉の萎縮がある部位に、低周波のレーザー照射をすることで、痛みや腫れ、こわばりが低減することがあります。この方法は炎症を抑制して痛みや腫れを改善できることが多いのですが、人によっては効果がないこともあります。

 関節痛などを恐れて、動かさない状態が続くと、関節や筋肉はますます萎縮しその機能が低下してしまいます。これを防止するためには、関節や筋肉を少しずつ動かすリハビリテーション(運動療法)が欠かせません。

 痛みのある関節や筋肉を温めると、血行が促進して痛みが軽減することがあります。このような療法としては「ホットパック法」「パラフィン浴」および「マイクロ波照射」などの方法があります。