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身体の病気

先天性風しん症候群


 〔先天性風しん症候群〕は、感染症法の五類感染症に指定された疾患であり、風疹ウイルスに対する免疫を持たない妊婦が妊娠初期に風疹にかかることにより胎児に感染し、子どもに多様な奇形や障害を生じる先天異常症の症候群です。

 1941年オーストラリアの眼科医グレッグが新生児に白内障や心奇形が発生したと初めて報告した疾患です。原因菌は風疹ウイルスです。


 妊娠2~16週の間に風疹に感染するとこの病気になるリスクが高くなります。中でも妊娠の初期、特に妊娠3か月以内に感染し、ある量以上のウィルス増殖が有れば、高い確率で発症するとされています。

 特に重要な点は、風疹ウイルスに感染しても、成人の15%程度は無症状感染者となるので、母親が無症状であっても、〔先天性風しん症候群〕が発症することがあるという点です。

 妊娠21週以降の妊娠後半期であれば、風疹に感染しても〔先天性風しん症候群〕のリスクはかなり低くなります。

 一般にこの病気を持って生れる子供は、典型的な三大症状として、心奇形、眼異常、聴力障害を発症します。また、低体重児などその他の異常も現れます。

 尚、〔先天性風しん症候群〕は英語では、〔CRS:Congenital Rubella Syndrome〕と呼ばれます。

先天性風しん症候群(CRS)症状
心奇形  心奇形では、動脈管開存症、心室中隔欠損症、肺動脈狭窄症などが出現します。

眼異常  眼球異常として、白内障や緑内障、網膜症(脈絡網膜炎)、小眼症が出現することああります。

聴力異常  感音性難聴といって、生れた時点から両耳に高度な難聴が発症する場合が多く、現在の医学では治療は困難です。

その他の障害  その他の障害として、精神発達遅延、脳性麻痺、小頭症などの中枢神経障害が起こり、永久に障害を残すことがあります。

 また、低出産体重、血小板減少性紫斑病、肝脾腫、肝炎、溶血性貧血、大泉門膨隆、間質性肺炎など生後一過性に症状が認められるものもあります。


 このような異常が発症する確率は、風疹に感染する時期により大きく異なり、概ね次のようになっています。

風疹感染時期と発症状況
妊娠4週目まで  50パーセント以上

妊娠5~8週目  25パーセント

妊娠9~12週目  15パーセント

妊娠13~16週目  8パーセント

妊娠20週目以降  ほとんど影響はないとされる。