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身体の病気

脳・神経のがんとは


 脳は三つの膜に包まれて「頭蓋骨」の中に収まり保護されています。

 膜は外側から「硬膜」「くも膜」「軟膜」という順番で構成されていて、くも膜の下にある「くも膜下腔」内には脳脊髄液が存在しています。

 頭蓋骨の中にある、脳や脳の周辺部にもさまざまな腫瘍は発生し、総称として一般に〔脳腫瘍〕と呼ばれています。


 〔脳腫瘍〕は、脳組織内に異常細胞が増殖する病気、頭蓋内組織に発生する新生物(腫瘍・異常細胞)が増殖する病気です。

 このように〔脳腫瘍〕は、脳細胞や硬膜、くも膜、軟膜からだけでなく、頭蓋内の血管や末梢神経などあらゆる部位から発生します。

 〔脳腫瘍〕には他の臓器での腫瘍と同様に、良性腫瘍と悪性腫瘍とがあり、両者の発生比率は約半々とされています。悪性腫瘍の場合には、早期発見による適切な治療がなければ死に至ります。

 「中枢神経」である「脊髄」においても、脊髄内部の細胞や脊髄に近隣の細胞から腫瘍は発生し、これを〔脊髄腫瘍〕と呼んでいます。

 〔脳腫瘍〕や〔脊髄腫瘍〕など、脳・神経のがんには、次のような種類があります。

脳・神経のがん
脳腫瘍  脳やその周辺部位にできるがんの総称
原発性脳腫瘍  脳や脳周辺部より発生した悪性腫瘍
転移性脳腫瘍  他の身体部位でのがんが脳に転移して発生したがん
神経膠腫  神経外胚葉組織から発生する腫瘍
神経線維腫  末梢神経から発生する腫瘍
神経鞘腫  神経鞘内に発生腫瘍
髄膜腫  クモ膜顆粒のクモ膜絨毛細胞から発生する腫瘍
脊髄腫瘍  脊髄や脊椎管の中に発生する腫瘍


脳・神経のがん ◆脳・神経のがんにはこんな病気があります。。
脳腫瘍  〔脳腫瘍〕は、頭蓋内組織に発生する新生物腫瘍や異常細胞が増殖する病気です。発生の由来から大きく分類して、脳や脳の周辺部位から発生する〔原発性脳腫瘍〕と脳以外の他の臓器のがんが転移してきて起こる〔転移性脳腫瘍〕の二種類になります。

 〔脳腫瘍〕が発生すると、脳内の神経などが圧迫されることで、頭痛や悪心、吐き気、嘔吐、目の霞み、痙攣などの初期症状を呈するようになります。何らかの症状が出現したときには、既に腫瘍がかなりの大きさに増殖していて、脳浮腫を引き起こしている状態です。

 治療の基本は外科手術による腫瘍の摘出ですが、困難な場合も多く、放射線療法や化学療法、免疫療法なども併用されます。

 〔転移性脳腫瘍〕が出現した場合には、多くの場合、がんの末期状態であり、治療は極めて困難となります。

原発性脳腫瘍  頭蓋骨の中にある、脳や脳の周辺部にもさまざまな腫瘍は発生するのですが、それらを総称として一般に〔脳腫瘍〕と呼びます。脳腫瘍は、脳細胞や硬膜、くも膜、軟膜からだけでなく、頭蓋内の血管や末梢神経などあらゆる部位から発生します。

 脳や脳の周辺部から発生するがんは〔原発性脳腫瘍〕と呼ばれ、他の臓器で発生したがんが脳に転移して発生する場合には〔転移性脳腫瘍〕と呼ばれています。

 脳腫瘍が発生すると、脳内の神経などを圧迫することで先ず頭痛や吐き気、嘔吐などの症状が出現します。やがて目が霞んだり、痙攣、意識障害、運動障害、言語障害、聴覚障害などの症状が出てきます。

 脳腫瘍の治療の基本は外科手術による腫瘍の摘出ですが、困難な場合も多く、放射線療法や化学療法、免疫療法なども併用されます。

転移性脳腫瘍  身体の他の場所で発生したがんが、脳内組織に転移して脳内あるいは脳周辺に発生したものを〔転移性脳腫瘍〕といいます。

 腫瘍が脳を侵したり、神経を圧迫することで、片麻痺、歩行障害、痙攣発作、視野障害、聴力障害などが発生します。また、腫瘍が大きくなると頭蓋内圧力が上昇することで頭痛、吐き気、嘔吐、うっ血乳頭などの症状が現れます。

 脳に転移するがんは、肺がんが一番多く、次いで乳がん、消化器がんが多くなっています。

神経膠腫  〔神経膠腫(しんけいこうしゅ)〕は、神経外胚葉組織から発生する腫瘍の総称で、脳腫瘍の中で最も高頻度に発生し〔原発性頭蓋内腫瘍〕の3~4割を占めています。

〔神経膠腫〕には、〔星細胞腫(アストロサイトーマ)〕〔多形性膠芽腫〕〔髄芽腫〕〔脳室上衣腫〕〔乏突起膠腫〕〔脈絡叢乳頭腫〕および〔その他〕の種類があります。

 この腫瘍は、外科手術や化学療法、放射線治療などを併用して治療します。

神経線維腫  〔神経線維腫(しんけいせんいしゅ)〕は、以前には〔線維神経腫〕とも呼ばれていた腫瘍で、〔神経鞘腫〕や〔シュワン腫〕などと同様に末梢神経から発生する代表的な良性腫瘍です。

 この腫瘍は、身体各部の真皮や皮下組織に痛みを伴わない、硬いしこり、腫瘤として現われます。

 〔神経線維腫〕には、「孤立性神経線維腫」と全身の皮膚に発生する「神経線維腫症」とがあり、9割以上は孤立性のものです。

神経鞘腫  神経は多くの神経細胞の繊維が束になった構造をしていますが、ここに〔神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)〕と呼ばれる腫瘍ができることがあります。この腫瘍は、基本的に良性の腫瘍です。

 通常、〔神経鞘腫〕はひとつの神経細胞から発生し残りの神経細胞は正常なままとなっていますが、ときにはひとつの神経に数珠状に多くの神経鞘腫ができる場合もあります。

 この腫瘍の症状としては、腫瘍が発生した近傍の神経性疼痛から始まり、次第に脊髄圧迫症状が現われてきます。特に聴神経鞘腫では、前庭神経の圧迫により耳鳴りや難聴、めまい、眼振などの症状が出てきます。

髄膜腫  〔髄膜腫〕は、脳を覆っている髄膜であるクモ膜顆粒のクモ膜絨毛細胞と呼ばれる細胞から発生する腫瘍です。成人で特に女性に多く発症する腫瘍で、〔神経膠腫(グリオーマ)〕に次いで発生頻度が高く、頭蓋内腫瘍の約15%を占めています。

 この腫瘍の成長速度は緩やかで、悪性の〔髄膜腫〕が発症することは稀で、脳を外側からゆっくりと押すような形で増大する良性腫瘍です。

 〔髄膜腫〕の症状は初期には無症状ですが、やがて増大してくると、腫瘍が発生した部位の脳や神経を圧迫するすることで、その部位に特有な症状を呈してきます。

 腫瘍の増大に伴い、手足の運動障害や手足の感覚障害、視野障害、聴力障害などがいろいろな組み合わさり方で出現し、更に増大すると、頭痛や嘔吐、目が霞み、意識障害などの症状も出てきます。

脊髄腫瘍  脊椎の内部に存在する中枢神経は、「脊髄」と呼ばれ、外側から「硬膜」「くも膜」「軟膜」と呼ばれる三層の膜に包まれています。

 〔脊髄腫瘍〕は、脊髄や脊椎管の中の細胞から発生する腫瘍で、腫瘍の存在部位と脊髄および硬膜との位置的関係から、〔髄内腫瘍〕〔硬膜内髄外腫瘍〕および〔硬膜外腫瘍(脊椎腫瘍)〕の三種類に分類され、悪性腫瘍と良性腫瘍とがあります。

 〔脊髄腫瘍〕は、その種類によって特徴があり、〔髄内腫瘍〕の経過はよくありませんが、〔硬膜内髄外腫瘍〕は、一般に良性であり手術で摘出できます。〔硬膜外腫瘍〕は、他の臓器で発生したがんが転移してきたがんであることが多く、多くは悪性腫瘍です。

 〔脊髄腫瘍〕により脊髄と神経根が圧迫されると、初発症状としては限局的な痛みや神経支配領域にそった放散痛が現われます。腫瘍が頚椎にあれば上肢症状、腰椎にあれば下肢症状を伴います。