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骨・関節・筋肉のがんとは |
骨にもいろいろな腫瘍ができますが、大きく分けると〔原発性骨腫瘍〕と〔続発性骨腫瘍〕の二種類があります。 〔原発性骨腫瘍〕は、骨自体から発生した腫瘍で、これには発生した部位では大きくなるものの、他の臓器や組織には転移しない〔原発性良性骨腫瘍(骨の良性腫瘍)〕と、発生した部位で大きくなり、しかも他の臓器や組織に転移する可能性のある〔原発性悪性骨腫瘍〕とがあります。 |
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〔原発性悪性骨腫瘍〕は一般的には〔骨のがん〕と呼ばれ、その発生は非常に稀で人口100万人あたり年間約4人の発生頻度とされています。 主な〔原発性悪性腫瘍〕には〔骨肉腫〕や〔軟骨肉腫〕〔ユーイング肉腫〕があります。 |
原発性悪性腫瘍の種類 |
骨肉腫 | 骨肉腫は悪性骨形成性腫瘍と呼ばれる骨の悪性腫瘍。 |
軟骨肉腫 | 軟骨肉腫は軟骨性の悪性腫瘍。 |
ユーイング肉腫 | ユーイング肉腫は骨に発生する悪性度の高い細胞肉腫。 |
〔続発性骨腫瘍〕とは、内臓などで発生した〔各種のがん〕や〔肉腫〕など、他の臓器で生じた悪性腫瘍が骨に転移してきて生じた〔転移性悪性腫瘍〕です。この腫瘍は、身体の他の部位で発生し進行した〔がん〕や〔肉腫〕が転移して生じるため、発生頻度はとても高くなります。 骨に転移しやすい悪性腫瘍としては〔乳がん〕や〔肺がん〕〔腎臓がん〕〔前立腺がん〕および〔甲状腺がん〕など臓器でのがんがあります。また、〔骨髄腫〕などの血液疾患や〔リンパ腫〕などのリンパ液疾患が骨に転移して生じることもあります。 一方、骨組織を除いた結合組織である、線維組織や脂肪組織、血管、横紋筋、平滑筋、末梢神経組織(神経節と神経線維)を総称して「軟部組織」といいます。ここに発生す腫瘍は〔軟部腫瘍〕と呼ばれ、その内で悪性のものは〔軟部肉腫〕といい、30以上の種類があります。〔軟部肉腫〕の発生率は、人口10万人あたり2人ほどです。 |