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心の病気

よくある症状・障害

 心の病気には非常に多くの種類があり、その症状や障害もそれぞれの病気に固有なものが多いのですが、一方で心の病気が始まるときに共通的に現れる症状も沢山あります。ひとつの特有な症状が極端に強くでる場合もありますが、多くの症状が複合的に現れる場合もあります。


 心の病気に伴い現われる症状や障害の典型的なものは次のようなものです。

  ・意識にかかわる症状と障害
  ・感情に関わる症状と障害
  ・意欲・行動にかかわる症状や障害
  ・思考にかかわる症状や障害
  ・記憶にかかわる症状や障害
  ・知覚にかかわる症状や障害
  ・性格の偏りにかかわる症状や障害
  ・自我にかかわる症状や障害

よくある症状・障害
意識にかかわる症状や障害  意識が朦朧としたり、意識がなくなることが多くなり、自分の周囲の状況がしっかり把握できなくなります。自分が現在、どこに居て、今が何月何日で何時頃かなどが思い出せないこともしばしばです。

 場合によっては、意識が途切れてしまい、それ以前のことがまったく分からなくなったり、それ以降のことが分からなくなったり、ある期間のことが抜けてしまうことも起こります。

感情に関わる症状と障害  感情が不安定になり、特別な危険が迫っているわけでもないのに些細なことに怯えきったりします。また、特別な理由もなく、不安や恐怖に襲われ外出したり人にあったりできなくなることもあります。

 場合によっては、自分の感情をうまく表現することができなくなり、話がちぐはぐになったり支離滅裂になったりします。

意欲・行動にかかわる症状や障害  何事をする意欲もなくなり、家事や仕事がまともにできなくなります。自分が最も好んでいた趣味の活動にさえ意欲を示さなくなることがあります。

 ときには、食欲や性欲、睡眠など、人間が本来的に持っている意欲や行動に対しても異常が起こり、欲望を示さなくなったり、逆に極端に欲望を示したり、反社会的な行動に出たりすることもあります。

 また、不安が募り、外出する際にドアの鍵閉めを5回も10回も確認するなど、同じ動作を限りなく繰り返すような行動も示します。

思考にかかわる症状や障害  思考が混乱し自分の考えを整理しまとめることができなくなり、話が支離滅裂でまともな会話が成立しないようになったりします。

 ありもしない恐ろしい考えが次々と浮かんできて、それに怯えたりすることが起こります。

記憶にかかわる症状や障害  高齢でもないのに、記憶力が異常に衰え、物忘れがひどくなるために、日常生活に大きな支障を来たすようになります。記憶のある部分がごっそり丸まる抜けてしまったり、ある時点から前の記憶が何も思い出せなくなったり、あるいはある時点以降の記憶がなくなったりすることがしばしば起こります。

 ときには、記憶を極端に取り違えてしまい、いろいろな事象の記憶が混在して出てきてしまうこともあります。

知覚にかかわる症状や障害  知覚や聴覚、視覚などに異常が起こり、何もないはずのものが見える幻視が起こったり、いないはずの人が話すような声が聞こえる幻聴があったり、幻覚を見たりすることがあります。

 ときには、とんでもない勘違いや思い違いをすることもあります。

性格の偏りにかかわる症状や障害  性格に極端な偏りが現れてしまい、他人をまったく信用しなくなったり、疑い深くなったり、嫉妬深くなったりして、次々と問題を起こしてしまい、うまくコミュニケーションができなくなることがあります。

 問題行動などから他人が接触を避けるようなことになり、自らも誰とも馴染めなくなってしまい、普通の社会生活が不可能となって、引きこもりになったりします。

自我にかかわる症状や障害  自我を失って、一体、自分が誰なのか分からなくなったりして、現実感がなくなったりします。

 また、自分の中にもう一人の自分がいて、二つの異なった人格が存在するようになり、場面により多重の人格を表現することがあります。