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栄養成分

糖質・炭水化物とは

 穀物や砂糖などの糖質は炭水化物ともいわれ、摂取、消化されるとブドウ糖やガラクトースなどの単糖類に分解されます。

 糖質は小腸から吸収されると肝臓に送られ、多くはグリコーゲンとして貯蔵され、一部はブドウ糖として血液中に入り、更に一部は脂肪として蓄えられます。

 血液中のブドウ糖は、体や脳が機能するために必要なエネルギー源として使われます。


 脳や中枢神経系、血球などはブドウ糖以外からエネルギーを得ることはできません。糖質のもつエネルギー量は糖質1g当たり約4kcalです。

 運動時や空腹時には、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が低下し、エネルギー源として不足すると、この血糖値を一定に保つために、肝臓に蓄えられたグリコーゲンが分解されて、ブドウ糖として血液中に補給されます。
 糖質の摂取量が多すぎると血液中のブドウ糖が増加し、血液がドロドロになってしまいます。この状態が長く続くと糖尿病の原因ともなります。

糖質・炭水化物 ◆〔糖質・炭水化物〕についてご説明します。
糖質の種類  糖質はどの食品にも含まれて居ますが、食品の種類によって含有量や糖質の種類は異なります。普段の食事で摂取する糖質は、ご飯、パン、麺類などの主食から多く得られますが、副食としてのイモ類や豆類、果物、牛乳、野菜などにも含まれています。

 糖質にはいろいろな種類があります。ブドウ糖や果糖などの単糖類や、単糖類が2個結合した二糖類、更に多くの単糖類が繋がった多糖類などです。蔗糖、麦芽糖、乳糖などは二糖類で、澱粉は多糖類に属します。

 砂糖(蔗糖)は単糖類のブドウ糖と果糖が結合したもので、牛乳に含まれる乳糖はブドウ糖と単糖類の一種であるガラクトースが結合したものです。また、麦芽糖は2個のブドウ糖が結合してできています。

 糖類の詳細分類を下表に示します。糖類には、単糖類、少糖類、多糖類がありますが、この内で少糖類には二糖類、三糖類、四糖類など多くのものがあります。少糖類はオリゴ糖と呼ばれることもあります。

 食物繊維なども糖類に分類されますが、このサイトでは、食物繊維を独立した項目として扱っていますので、詳細はそちらをごラン下さい。

糖類の分類
単糖類 ブドウ糖(グルコース)  ブドウ糖は「グルコース」とも呼ばれる単糖類です。ブドウ糖は、脳にとって唯一のエネルギー源となります。

果糖(フラクトース)  果糖は、「フラクトース」とも呼ばれる単糖類です。

 果糖は、果物やはちみつ等に豊富に含まれています。

ガラクトース  ガラクトースは、乳製品や甜茶、ガムなどに含まれる他、ヒトの体内でも合成される単糖類で、エネルギーとなる食物です。グルコースほど甘くなく水にはやや溶解します。

少糖類
(広義の
オリゴ糖)
蔗糖(シュクロース)  蔗糖は二糖類のひとつで、「シュクロース」とも呼ばれます。「ブドウ糖+果糖」の混合物です。

 普通の砂糖・はちみつ・メープルシロップなどが蔗糖の仲間です。

麦芽糖(マルトース)  麦芽糖も二糖類のひとつで、「マルトース」とも呼ばれる。「ブドウ糖+ブドウ糖」の混合物です。

 水あめが代表的な麦芽糖です。

乳糖(ラクトース)  乳糖もニ糖類のひとつで、「ラクトース」とも呼ばれます。「ブドウ糖+ガラクトース」の混合物です。

 牛乳や母乳に豊富に含まれています。

オリゴ糖  広義の意味でのオリゴ糖には、二糖類、三糖類、四糖類などがすべて含まれますが、それらは上記のように区別されて表示されることが多いので、ここでは五糖類より上のものを、狭義の意味でのオリゴ糖としています。もっと、非常に多くなったものは、多糖類となります。

 狭義の意味でのオリゴ糖には次のような種類があります。

 ・乳果オリゴ糖
 ・クラフトオリゴ糖
 ・イソマルトオリゴ糖
 ・ガラクトオリゴ糖
 ・大豆オリゴ糖
 ・キシロオリゴ糖
 ・ラフィノース(ビートオリゴ糖)

多糖類 でんぷん  でんぷん(澱粉)は、スターチとも呼ばれる多糖類炭水化物で、多数のα-グルコース分子がグリコシド結合によって重合した天然高分子です。

 でんぷんは、世界中の多くの地域で栽培され主食となる植物の種子や球根などに多く含まれています。米やトウモロコシ、小麦などの主成分はでんぷんでできています。

グリコーゲン  グリコーゲンは、筋肉に多く含まれています。

食物繊維  食物繊維には次のような種類があります。食物繊維の詳細については、食物繊維の項を参照してください。

 ・セルロース
 ・マンナン
 ・ペクチン
 ・キチン
 ・アルギニン酸
 ・ヒアルロン酸
 ・コンドロイチン硫酸


糖質食品  糖質の種類として、ご飯やパン、麺類、芋類には澱粉として、砂糖には蔗糖として、果物には果糖とブドウ糖として、お菓子類には澱粉と蔗糖として含まれています。これらの食品は糖質含有量が多いので、糖質食品と呼ばれます。

 食品の100g中に含まれる糖質量(炭水化物量)の目安を下の表に示します。

糖質食品炭水化物量
食品名 食品100g中の糖質量(炭水化物量)(g)
ご飯 37.1g
食パン 46.7g
うどん 56.8g
なまそば 54.5g
さつまいも 31.5g
ジャガイモ 17.6g
とうもろこし 70.6g
アイスクリーム 23.2g
牛乳  4.8g
かぼちゃ 20.6g
15.9g
グレープフルーツ  9.6g
スイカ  9.5g
バナナ 22.5g
あんパン 50.2g
ケーキ 47.1g
オレンジジュース 10.6g
コーラ 11.4g

糖類の必要量  糖質の一番重要な消費者である脳は、毎分100mgくらいのブドウ糖を消費しています。毎日、脳は140gくらいのブドウ糖を消費していることになります。同様に、血球も毎日40gくらいのブドウ糖を消費します。毎日、約180g以上のブドウ糖が補給されなければ脳や血球は生きていけないのです。

 もし、食事から糖分を摂取できないと、しばらくの時間は、肝臓が蓄積されているグリコーゲンが分解してブドウ糖を生成して補給します。しかし、これも半日ほどで蓄えが消費し尽くされてしまい、その後は筋肉の蛋白質を分解してブドウ糖に変えて補給するようになってしまいます。糖質は摂取し過ぎると脂肪として体内に蓄積されるため、摂りすぎは禁物ですが、規則正しく摂り血糖値を一定値に保つことは重要です。

 過激な運動や労働などで大量に糖質を消費し、低血糖状態になったときには、即効性のある糖質として、砂糖や果物などの糖分が有効です。これらの糖分はすぐに吸収され血糖値を上昇させるからです。しかし、血糖値の急激な上昇は、いろいろな合併症などの原因になるので通常は避けたいところです。日常的にはご飯などの澱粉として糖質を摂取し、血糖値をゆるやかに上昇させるのが、生活習慣に起因する糖尿病や高脂血症を予防するための望ましい方法となります。

 このように糖質は、血糖値を一定に保つために必須の栄養分ではあるのですが、エネルギーとして使う以上に摂りすぎると、脂肪として体内に蓄えられて肥満の原因となったり、血液中の中性脂肪の上昇を促したり、脂肪肝などの原因にもなります。

 参考までに、炭水化物の食事摂取基準を表に下の示します。(資料:2005年版 日本人の栄養摂取基準(%エネルギー)」)

炭水化物の食事摂取基準
年齢 男性 女性
目安量 目標量 目安量 目標量
0~5(月)
6~11(月)
1~17(歳)
18以上(歳)
妊婦(付加量)
授乳婦(付加量)









50以上70未満











50以上70未満



糖質の吸収  食事として摂取される糖質は、唾液中の消化液アミラーゼ(プリアリン)により加水分解され、胃を通過するときに澱粉の75%が消化されデキストリンや麦芽糖になります。消化酵素で更に分解され、小腸で吸収されます。

 体内における糖質は、単糖類や二糖類のような単鎖の短いほど吸収が速くなります。また、澱粉も細かく砕かれているほど吸収は速く、血糖値の上昇も速くなります。簡単にいえば、ご飯よりパンや麺類の方が吸収が速いということになります。

エネルギーになる仕組み  栄養素の中で本来エネルギー源として使用されるのは、糖質と脂肪です。糖質や蛋白質は体内でエネルギーを生み出しますが、糖質は1gあたり4kcal、脂肪は9kcal のエネルギーとなります。糖質を効率よくエネルギーに転換するには ビタミンB1・B2を同時に摂取する必要があります。

 一方、本来、蛋白質は体を構成する蛋白質を作るための原料素材として摂取されるものであり、体の中でエネルギーを作り出すために摂取される栄養素ではありません。

 食品から摂取された糖質は消化吸収されると、肝臓に運ばれ、一部は血糖として血液中に入り、大部分は肝臓や筋肉でグリコーゲンとして蓄積されます。血糖は体内の各組織に運ばれエネルギーとして使われます。

 グリコーゲンは、急激な運動などでエネルギーが必要になった場合に、ブドウ糖に分解されてエネルギー源として利用されます。しかし、肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲンの量はそれぞれ100gと250gくらいしかなく、安静にしていても1日分位しかもちません。

 肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲンが尽きると、今度は体に蓄積された脂肪を燃やしてエネルギー源とします。脂肪を燃焼させるのにも糖質が必要で、脂肪だけではエネルギーには転換できませんん。