基本分野選択:HOME現在:栄養成分 現在:PC版スマホ版へ移動
 
栄養成分栄養成分全般栄養の秘密基本栄養素機能性成分6つの基礎食品群食事バランスガイド活性酸素抗酸化物質タンパク質・アミノ酸糖質・炭水化物脂質・脂肪酸
ビタミンミネラル食物繊維硫黄化合物ポリフェノールカロテノイドアルカロイド機能性アミノ酸ビタミン様物質糖アルコール酵素酵母
善玉菌類他の機能性成分五十音検索ABC検索数値記号検索  
栄養成分

善玉菌類とは

 ヒトなどの哺乳動物は、母親の胎内にいる間は無菌状態ですが、誕生し外部環境に接した瞬間から、さまざまな経路で微生物が感染し、その一部は体表面、口腔内、消化管内、鼻腔内、泌尿生殖器などに定着して、その部位における常在性の微生物となります。

 微生物の多くは真正細菌であり常在細菌と総称されますが、消化管の下部にあたる腸管内に常在する細菌類は「腸内細菌」と呼ばれています。

 ヒトの腸内には100~300種類もの腸内細菌が常在生息していて、その数は100兆個以上もいるとされています。


 実際に、糞便の約半分は腸内細菌、あるいはその死骸であると考えられています。

 腸内細菌は宿主であるヒトや哺乳動物が摂取した栄養分の一部を横取りして生息し、他の種類の腸内細菌類と共存共栄の状態となってバランスしています。

 これらは腸内フローラ(縄張り)と呼ばれる一種の生態系を形成しています。

 腸内細菌は宿主であるヒトの健康維持に貢献するものと、宿主の健康を害するものとがあり、健康維持によいものが「善玉菌」、害を及ぼすものが「悪玉菌」と呼ばれています。

 腸内細菌のうちで、ビフィズス菌をはじめとする乳酸菌は代表的な善玉菌であり、逆に大腸菌やウェルシュ菌などは代表的な悪玉菌です。

 また、「日和見菌」といって、特別に良い働きもしないが、悪い働きもしない菌類もいます。日和見菌は、善玉菌が優勢のときはおとなしく、悪玉菌が優勢になってくると、有害な作用を及ぼすことがあります。

善玉菌と悪玉菌 ◆〔代表的な善玉菌と悪玉菌〕の種類、特徴をご説明します。
代表的な善玉菌  最も代表的な善玉菌は「乳酸菌」ですが、その中にも、ビフィズス菌、ヤクルト菌、KW乳酸菌、LG21、植物性乳酸菌、コッカス菌、L29乳酸菌、L-92乳酸菌、EF乳酸菌、ETF-20012001、クレモリス菌など、多くの種類があります。乳酸菌は、オリゴ糖や乳糖を分解して乳酸や酢酸を産生し、有害菌の増殖の抑制をします。

 これらの善玉菌は、腸内を酸性に保持し有害菌から体を守るほか、発ガン物質の無害化や免疫力の向上、便秘の改善、ビタミンB群などを産生する作用を持っています。

乳酸菌の種類と特徴
ビフィズス菌  ビフィズス菌は、グラム陽性の偏性嫌気性桿菌の一種で、善玉菌の代表選手であり、大腸に多く生息しています。ビフィズス菌は、出生後数日以降腸内で増え始め、乳酸・酢酸を産生して有害菌を抑制します。

 下記に示すように、医薬品企業や、食品企業から多くのビフィズス菌を含む商品が発売されています。

 ・ビオフェルミン錠剤(ビオフェルミン製薬)
 ・ビヒダス(森永乳業)
 ・ビフィア(ヤクルト本社)
 ・ビフィーナ(田辺製薬)
 ・ビフィーネ(ヤクルト)
 ・ビフィズス菌HD(森下仁丹)
 ・ラッパ胃腸薬(大幸薬品)
 ・ナチュレ恵(メグミルク)

ヤクルト菌  ヤクルト菌は、ラクトバチルス カゼイ シロタ株と呼ばれる善玉菌です。ヤクルト菌は、人の腸内に住み付いている乳酸幹菌を強化培養したものであり、胃液や胆汁などの殺菌力の強い消化液にも絶えて、腸に到達する乳酸桿菌です。

 ヤクルト菌は小腸で活躍する乳酸菌で腸内で乳酸を作り出します。腸の蠕動運動を高めて、便秘を改善します。また、大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌の増殖を抑制します。これにより、発がん性物質などの発生が抑制され、アンモニアなどの腐敗産物も減り、腸内腐敗が防止されます。

KW乳酸菌  KW乳酸菌は、キリングループが開発した乳酸菌で、アレルギー症状や花粉症などの症状改善を緩和する効果があります。キリングループは、自社内に保有していた100種類以上の乳酸菌株の中からこの菌を開発しました。

LG21  LG21は、東海大学医学部の古賀教授の研究グループと明治乳業、わかもと製薬の共同研究により製品化された新しい菌種のヨーグルトです。

植物性乳酸菌  乳酸菌は糖を発酵し、乳酸などの有機酸を生成する菌のことであり、植物性食品の中にも乳酸菌は含まれています。

 植物性乳酸菌を含む代表的食品は、漬物や味噌などの調味料です。これらに含まれる乳酸菌は、動物性乳酸菌に比べて、より過酷な環境下でも生息することができます。

コッカス菌  乳酸菌には、棒状の桿菌と丸い球菌とがあります。乳酸桿菌は、ビフィズス菌、カゼイ菌など、ヨーグルトのなかで生菌として生息しています。また、腸内で生息する乳酸球菌にエンテロコッカス菌があります。

 コッカス菌には、ラクティス菌やフェカリス菌などの種類があり、免疫力を高めます。

L29乳酸菌  L29乳酸菌は、カルピス社が開発した新機能性乳酸菌という新しい機能をもった乳酸菌のひとつで、胃酸や胆汁酸にも強く腸まで達してその能力を発揮する菌です。

 通常、口から摂取した細菌は、胃酸や胆汁菌という二つのバリアを通過しなければ腸内に到達することはできません。乳酸菌であっても腸内まで到達できなければその効果を発揮することができないのです。

 LG29は、生きたまま腸まで到達することで、乳酸菌本来の能力を発揮します。

L-92乳酸菌  L92乳酸菌は、カルピス社が開発した新機能性乳酸菌という新しい機能をもった乳酸菌の種類のひとつです。L92乳酸菌は、カルピス社が保有する2000種以上菌株から選び抜かれた乳酸菌で、正式名「ラクトバチルス・アシドフィルス L92株」といいます。

 ほとんどの乳酸菌は、腸まで到達することができませんが、L92乳酸菌は生きたまま腸にまで届きその効果を発揮します。

EF乳酸菌  EF乳酸菌(エンテ・コッカス・フェカリス菌)は、腸球菌のひとつです。

ETF-2001  EF-2001は、エンテロコッカス・フェカリス菌の乳酸球菌で、免疫力を活性化する効力を持っています。

クレモリス菌  クレモリス菌は、カスピ海ヨーグルトに多く含まれる乳酸菌で、胃酸で分解されにくく、腸の中で消化酵素にも強く、便秘の症状によいとされています。

ラブレ菌  ラブレ菌は、京都の伝統的漬物である「すぐき漬け」の中に多く含まれている乳酸菌で、胃液や腸液にも耐える、生きたまま摂取できる植物性乳酸菌です。


代表的な悪玉菌  悪玉菌とは、大腸菌やウェルシュ菌、ブドウ球菌などの細菌類で、健康に悪い影響をおよぼす腸内細菌をいいます。

 腸内で悪玉菌が優勢になると、腸内での腐敗がすすみ、アンモニアやインドールなどの有害物質を発生させるので、便秘や下痢などの原因となります。また、免疫力の低下を招き、感染症などを起こし安くなります。

 しかし、悪玉菌もまったく存在しないのがよいわけではなく、善玉菌とのバランスが重要だとされています。善玉菌も悪玉菌もバランスよく存在している状態が最もよいとされています。