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健康食品

〔酵素〕

 



 酵素とは、生き物の体内にあって化学反応を助ける働きをする、たんぱく質の一種です。

 生き物が生命を維持するために、食物を摂取し、消化し、栄養分を吸収したり、身体に必要な成分を合成したり、不要となった不純物を排泄したりなど、体内では様々な化学反応が起こっています。


 これら体内で起こるほとんどの化学反応に酵素が関与しています。酵素は生き物が生きていくために不可欠な働きをしているのです。

 体内の酵素が不足すると免疫機能が低下し、いろいろなアレルギー症状、老化促進、糖尿病、心臓疾患、がん誘発などをはじめ、肩こりなどの体調不調を引き起こしてしまいます。

 さらに、血液がどろどろになり、血液中の中性脂肪の増加、血栓や動脈硬化の促進を来たしてしまいます。
 酵素には血液循環促進作用があるため、十分な酵素が存在すれば、血液をサラサラにし、増えすぎた脂肪を取り除いてくれます。

 ホルモンバランスや自律神経バランスなども整え、新陳代謝を活発にしてくれます。

酵素の性質 ◆〔酵素〕の基本的な性質についてご説明します。
酵素の性質  生体が生命を維持するために行う、食物の摂取、消化、吸収、あるいは輸送や代謝、排泄に関する全ての段階で活躍するのが酵素です。酵素は生体が物質を摂取してから活用し、活用できなかったものや不要となった副産物などを排泄するまでのあらゆる変化、反応に欠かせない物質です。

 生物体内では無数の反応が起こって生命を維持したり、成長したり、新陳代謝したりしていますが、これらの反応は酵素によってすべて支えられているといってもいいほどです。

 酵素が係って生命維持に必要なすべての化学反応を起こさせるとき、酵素には二つの特徴的性質があります。ひとつは「基質特異性」と呼ばれ、もうひとつは「反応特異性」と呼ばれています。このような性質によって、生体が生命を維持するのに必要なさまざまな化学変化を起こさせます。

生体内における酵素の基本的性質
基質特異性  すべての酵素は、それが作用する物質を選り好みし、選択する性質、選択する能力を持ちます。作用する物質を基質といい、ひとつの酵素は特定の基質にしか作用しないという性質であり、この性質を基質特異性といいます。

反応特異性  ひとつの酵素は、特定の基質構造を識別して、その基質だけに化学反応を起こさせる性質があり、これを「反応特異性」と呼びます。特定の酵素は、目的とする反応だけを選択的に進行させることができます。この性質は、通常の化学反応における「反応選択性」に相当します。

 生体内のひとつの基質(物質)に対しても、作用する酵素が違えば、生成物も異なるのですが、ひとつの酵素はひとつの化学反応しか触媒しない性質を持つのです。



酵素の分類方法 ◆〔酵素〕の分類方法についてご説明します。
酵素の分類方法  このように、酵素は生体内における生体内化学反応での一種の触媒的作用を果たしていますが、それ以外の分野においても、食品製造や工業分野、医療分野などにおいても極めて大きな働きをしています。

 日常生活において、酵素は食品製造だけでなく、工業製品の製造や機能向上に重要な役割を果たしています。また、医療分野においても酵素量に基づく医療的検査や診断が行われ、治療薬がその効果を発揮する段階でも重要な機能を担っています。

 酵素の分類方法には、「所在による分類」や「系統的分類」などいくつかの分類法があります。

 これらとは別に、生体内における消化や代謝という視点からも分類されます。これを「酵素の消化・代謝による分類」と呼びます。

酵素の所在による分類  生物体内に普遍的に存在する酵素により、生体内で起こる代謝反応は多くの酵素による反応により支えられています。この意味での酵素は、「膜酵素」と「可溶型酵素」とに分類されます。

 膜酵素は、細胞膜や細胞小器官の膜である生体膜に結合している酵素であり、可溶型酵素は、細胞質や細胞外に存在する酵素です。また、可溶型酵素の中で、細胞外に分泌される酵素を特に「分泌型酵素」と呼びます。

酵素の系統的分類法  現在、知られている酵素の数は約3000種類ほどありますが、それぞれの反応特性はほぼ完全に解明されていて、すべての酵素は固有の番号をつけて分類されています。これを酵素の系統的分類と呼んでいます。

 酵素の系統的分類では、酵素を反応特異性と基質特異性の違いによって分類します。通常、各酵素にはその酵素固有の番号、酵素番号(EC番号:Enzyme Commission numbers)が付けられ、これを「EC番号」といいます。EC番号の先端には「EC」の文字があり、続いて4桁の数値が続きます。

 EC番号は、反応特異性違いを意味する酵素反応の種類と、基質特異性の違いを意味する基質の種類とで分類された番号となります。

 ECに続く最初のひと文字は酵素の反応特異性を意味しています。二つ目以降の数値は、反応特異性の違いや基質の違いにより番号づけされます。

 古い時代に発見され命名された酵素のペプシンやトリプシン、キモトリプシン、カタラーゼなどは、このEC番号ではなく、昔ながらの番号で呼ばれることも多いです。

EC番号の命名法
EC番号 反応特異性 特徴
EC1*** 酸化還元酵素
オキシドレダクターゼ
酸化還元反応を触媒
EC2*** 転移酵素
トランスフェラーゼ
原子団(官能基など)をある分子から別の分子へ転移する
EC3*** 加水分解酵素
ヒドロラーゼ
加水分解反応を触媒
EC4*** 脱離酵素
リアーゼ
原子団を二重結合あるいは、結合の解離の触媒
EC5*** 異性化酵素
イソメラーゼ
分子の異性体を作る
EC1*** 合成酵素
リガーゼ
ATPの加水分解エネルギーを利用して、2つの分子を結合させる

酵素の消化・代謝による分類  酵素は、消化酵素と代謝酵素という風にも分類されるのですが、消化や吸収、代謝などに係る酵素が不足するといろいろな問題を引き起こすので、食物酵素を摂取することで補給しなければなりません。

 酵素は、肉や魚、生鮮野菜、果物などから摂取するのがよいのですが、酵素の化学構造的な特性のために熱に弱い性質があるので注意が必要です。60度C以上では全滅してしまいます。納豆、ぬか、麹の漬物、みそ、ヨーグルトなどは酵素の宝庫です。


酵素の利用分野 ◆〔酵素〕の利用分野についてご説明します。
酵素の利用分野による分類  日常生活でも酵素は頻繁に利用されています。その利用法には、食品加工業のように酵素自体をそのまま活用するものと、医療や製薬業などのように生体が持っている酵素を観測したり制御したりするものです。

 人類は、有史以前のはるか昔より、生物の有する醗酵作用を利用してきました。味噌や醤油、酒などの製造では、麹や麦芽などの生物がもつ酵素を間接的に利用してきました。人類が酵素を最初に発見したのはジアスターゼであり、消化剤として用いられています。

 酵素反応は、加工食品の製造工程で積極的に利用されるばかりでなく、でん粉を原料とする多くの糖類の製造にも使われています。また、肉類の軟化などのような品質改良などにおいても酵素が利用されます。

 多くの分野で利用される酵素には、「プロテアーゼ類」「アミラーゼ類」「セルラーゼ類」「イソメラーゼ類」などがありますが、それぞれの利用分野は次のようになっています。

プロテアーゼ類

プロテアーゼ類の利用分野
基本機能 ・タンパク質を分解
化粧品・日用品 ・アルカリプロテアーゼ
・セリンプロテアーゼ
・パパイン



・パパインはケラチン分解酵素で脱毛剤に添加し無駄毛処理に使用
食品工業 ・グルタミナーゼ
・パパイン
・L-グルタミン酸への変換による味質向上
・食肉の軟化

醸造工業 ・プロテアーゼ全般
飼料用
洗剤用、線維加工用 ・アルカリプロテアーゼ

アミラーゼ類

アミラーゼ類の利用分野
基本機能 ・でん粉類を分解
化粧品・日用品 ・デキストラナーゼ
食品工業 ・α-アミラーゼ
・β-アミラーゼ
・アミロプルラナーゼ
・グルコアミラーゼ
・水飴の製造
・麦芽糖の製造

・ブドウ糖の製造
醸造工業 ・α-アミラーゼ
・β-グルカナーゼ
飼料用 ・α-アミラーゼ
洗剤用、線維加工用 ・アミロプルラナーゼ

セルラーゼ類

セルラーゼ類の利用分野
基本機能 ・セルロース、木質を分解
化粧品・日用品
食品工業 ・ヘミセルラーゼ

・アラバナーゼ
・パンの改質(澱粉とグルテン相互作用でのパンの老化低減)

醸造工業 ・セルラーゼ全般
・ヘミセルラーゼ
飼料用 ・セルラーゼ全般
・ヘミセルラーゼ
・ペクチナーゼ
・フィターゼ
洗剤用、線維加工用 ・セルラーゼ全般
・プロトペクチナーゼ
・ペクチナーゼ
紙・パルプ用 ・キシラナーゼ

イソメラーゼ類

イソメラーゼ類の利用分野
基本機能 ・成分を変換
化粧品・日用品
食品工業 ・イソメラーゼ全般
・グルコースイソメラーゼ

・異性化糖(果糖)の製造
醸造工業
飼料用
洗剤用、線維加工用

その他の酵素

その他の酵素の利用分野
基本機能
化粧品・日用品
食品工業 ・レンネット
・ペクチナーゼ
・卵白リゾチーム
・トレハロース生成酵素とトレハロース遊離酵素
・チーズの製造
・果汁・果実酒の清澄化
・保存性の向上
・トレハロースの製造

醸造工業
飼料用
洗剤用、線維加工用 ・リパーゼ
・ペルオキシダーゼ
・油脂分解
・漂白
紙・パルプ関連 ・リパーゼ ・エステル交換