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〔脳・神経の病気〕

アルツハイマー病


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 
この疾患の概要です

 〔アルツハイマー病〕は、老年期に入るとよく見られる痴呆を引き起こす代表的病気で、認知機能が低下するとともに著しい人格変化を伴う進行性の病気です。

 痴呆性の病気の中で〔脳血管性痴呆〕や〔レビー小体病〕と並んで最も多いタイプです。

 この病気の初期段階では、物忘れがひどくなり、曜日や日付が覚えられなくなったりします。

 人の顔が分かるのに名前が思い出せないとか、場所や時間が覚えられない、思い出せないなどの見当識障害が現れるようになります。



 この病気は進行性で一旦始まるとゆっくりではあるものの、症状は着実に悪化していきます。

 治療により症状の進行が緩やかになることはあっても、止まることはありません。

 妄想を抱く初期の段階から、やがて激しい幻覚をもち、徘徊などの異常行動を起こすようになります。

 最終的には言葉が理解できなくなり、寝たきり状態となって死に至ります。


 日本では、40~50代で発症する人は少なく、60~70代での発症が多いです。

 50代までに発症した場合は、病気の進行は早くなる傾向にあります。

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どんな病気ですか?
〔アルツハイマー病という病気〕

 アルツハイマー病は、ゆっくりとではあるが、次第に脳が萎縮していき、物忘れや記憶力が低下したり、場所や人、時間感覚がわからなくなる見当識障害が現れたりする痴呆症の病気です。

 やがて、知能、身体全体の機能が衰えていき、妄想を抱き、夢と現実の間をさまようような痴呆の症状を示すようになり、ついには死に至ります。

 アルツハイマー型痴呆には、家族性アルツハイマー病と老年痴呆型アルツハイマー病の二つのタイプがあります。

 アルツハイマー病の中の多くは、通常60歳以降に発症する老年型です。

 しかし、少数ながら30~60代で発症する遺伝性のアルツハイマー病の方もおります。

 親族にアルツハイマー型痴呆の人がいる場合、多少罹患のリスクが上昇します。

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どんな症状ですか?
〔アルツハイマー病の症状〕

 アルツハイマー病では、時間と共に症状は徐々に悪くなります。

 思考力や洞察力などの知的な働きが鈍くなり、妄想を抱き始めたり、夢と現実の区別がつかないような異常な言動が現れたりします。

 最終的には激しい幻覚や被害妄想をもち、感情の起伏も激しくなり、徘徊の異常行動をとるようになってしまいます。

 症状が最終段階になると、言葉が理解できなくなり、自宅のトイレの場所すら分からなくなります。

 運動機能も損なわれ自立した日常生活は不可能となり、終には寝たきりの状態となって一生を終えます。

 アルツハイマー病は現段階では、根本的な治療法の無い病気ですが、その症状は慢性進行性で三つの経過を辿ります。

アルツハイマー病の症状段階
〔第1期〕

 記憶力などの低下から始まり、学習障害、失見当識、感情の動揺などが現れますが、人格的には正常に近く、ニコニコと愛想よく挨拶などができます。

〔第2期〕

 記憶力や記銘力が著しく損なわれだし、かなりの機能障害が目立つようになる段階です。視空間失認や地誌的見当識障害が見られ、外出すると自宅に帰れなくなったり徘徊やせん妄が現れます。特に高齢者では、言葉が分からなくなり、着物も着られなくなったりします。

〔第3期〕

 この時期の典型的な症状として、小刻み歩行や前傾姿勢歩行などの運動障害が現れます。最終的には、不可逆的に大脳皮質機能が失われた状態の特徴ある、失外套症候群が現れ、目は動かすが無言、無動の状態となります。


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原因は何ですか?
〔アルツハイマー病の原因〕

 アルツハイマー病患者の脳を調べると、アミロイドβという異常な蛋白質が大量に沈着した、老人班と呼ばれるシミが認められます。

 結局、アルツハイマー病は、アミロイドβが脳全般に蓄積したために、脳の神経細胞が変性し脱落してしまう脳の病気なのです。

 アルツハイマー病には、若年発症する遺伝性のものと、高齢発症するものとがあります。

 遺伝性のものは遺伝子にそのような危険が潜んでいるということになりますが、高齢発症型では、アポリ蛋白E4という危険因子と、アルミニウムなどの環境因子が発症に大きく関与していると考えられています。

 アポリ蛋白E4は、水溶性のアミロイドを難溶性にして沈着させる作用があります。

 アポリ蛋白E4が存在すると、アミロイドβが沈着しやすくなります。

 また、アルミニウムイオンにもアミロイドβの不溶化を促進する性質があるとされ、これらが重なるとこの病気の発症を促進させることになります。

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診断はどうやりますか?
〔アルツハイマー病の診断〕

 アルツハイマー病の診断は、臨床症状と問診が主体であり、詳細なアルツハイマー病の診断基準が定められています。

 また、脳波やCTスキャン、MRIなどの画像診断で、側頭葉内側部(海馬領域)や大脳の萎縮を明確に検査することができます。

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治療はどうやりますか?
〔アルツハイマー病の治療方針〕

 アルツハイマー病はいったん発病すると、現状ではこれを完治させる治療法はありません。

 従って、アルツハイマー病の治療は、その進行を遅らせることと、病気によって引き起こされるいろいろな苦痛や不具合を軽減してあげることに限られます。

 アルツハイマー病の治療に用いられる薬には、不眠、幻覚、妄想、易怒性などの周辺症状を軽減するものとして、睡眠導入剤や抗精神病薬、抗てんかん薬、抗うつ薬などが用いられることがあります。

 なお、食事として摂取する緑黄色野菜や魚介類はアルツハイマー型痴呆の発症リスクを減少させ、肉類はリスクを上昇させるという話もありあります。

 野菜や魚を主体とした食事は、アルツハイマー病予防対策としてよいのかも知れません。

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