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〔爪水虫・爪白癬〕

概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 
この疾患の概要です

 〔水虫〕は、皮膚糸状菌と呼ばれる真菌(白癬菌)により引き起こされる〔皮膚感染症〕の病気で、足の爪にできたものが〔爪水虫〕あるいは〔爪白癬〕です。

 〔水虫〕の原因菌である真菌(白癬菌)は湿気を好み、皮膚のケラチン質を栄養分として繁殖するため、足の皮膚などによくできます。



 これが足の爪内部にまで侵入し感染すると爪のケラチン質を栄養分として繁殖し、爪を変質させボロボロにしたり、爪を変形させたりします。

 真菌により生じる〔水虫〕などは、通常は皮膚の表面に感染します。


 しかし、真菌が爪組織の内部にまで侵入する〔爪水虫〕を引き起こすと、塗り薬などでの治療はほとんど不可能となり、長期にわたる塗り薬と内服薬の併用による治療が必要となります。

 〔爪水虫〕〔爪白癬〕の治療薬については、「水虫治療薬」を参照してください。

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どんな病気ですか?
〔爪水虫・爪白癬という病気〕

 真菌が原因で発症する病気は、総称して「白癬」と呼ばれ、皮膚糸状菌によって生じる皮膚感染症のひとつです。

 その発症部位や症状により、水虫・陰金田虫・爪水虫・爪しらくも・頭部白癬およびケルズス禿瘡などがあります。

 これらの病気の原因は、真菌の中の白癬菌という細菌によって起こる病気です。真菌は、簡単にいえば、カビの一種と考えられる細菌です。

 爪水虫・爪白癬は、白癬菌が爪の組織の内部にまで侵入し感染した病気で、爪をボロボロにしたり、爪の変形をきたしたりする病気です。

 このページでは、爪水虫・爪白癬を詳しくご説明していますが、真菌が原因となる爪水虫・爪白癬以外の病気についても簡単に触れます。

爪水虫・爪白癬とは
爪水虫

 爪水虫は、真菌がつめ内部まで侵入して、爪の角質がぼろぼろになり、白く濁ります。

 ひどくなると、爪が分厚く膨らんだり、爪の形が歪み変形し、反り返ったりします。爪の組織はボロボロになり、爪を切ろうとするとボロボロに砕け落ちるようになります。

 自覚症状はそれほどありませんが、ひどくなると靴を履いたり指で押して圧力を加えると痛みを感じるようになります。

 爪水虫・爪白癬は、足に出来た水虫の白癬菌が、爪の組織に感染・寄生し発症します。爪の主成分はケラチンであり白癬菌の大好物なのです。発症部位は大抵が足の親指の爪です。

水虫

 水虫は、主に足の底に小さな水疱をつくるものや、足の指と指の間に小さな水疱ができ破れて白くふやけてびらん状になるもの、足の裏の角質層が厚くなり硬化してしまうものなどがあります。

 多くの場合、痒みをともないます。

陰金田虫

 陰金田虫は、単に「いんきん」ともよばれ、主に陰部周辺にできる慢性湿疹のような赤いブツブツで、黄濁色の粘液を含む膿庖ができる病気です。

しらくも
(頭部白癬)

 しらくもは、頭部に生じる白癬菌感染症で、頭部白癬とも呼ばれ、頭部にふけ(鱗屑)が付着した境界のはっきりしたゼニ型の脱毛局面が現れる病気です。

ケルズス禿瘡

 ケルズス禿瘡は、人畜共通の病気で、頭部に生じる白癬菌感染症の一つですが、細菌が皮膚の下部まで侵入してしまい、毛嚢を破壊し、脱毛を生じさせるびょうきです。


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どんな症状ですか?
〔爪水虫・爪白癬の症状〕

 爪水虫・爪白癬になると、白癬菌が爪の組織内部の深い部分にまで侵入して感染するために、先ず、爪の先の方から白く濁ったようになります。

 やがて、爪が白色~黄色く分厚くなり、ボロボロと崩れるようになります。また、爪の形が異様な姿に変形してしまいます。

 非常に不潔感が漂い、見た目がが非常に汚いので、恥ずかしくて人前に足を出すことができなくなってしまします。

 爪水虫・爪白癬は、特別な痒みはありません。

 本来、足の指などの水虫があって、それが爪にも感染して爪水虫になるのが普通です。

 ですから、足の爪だけに変形などの異常がある場合には、爪水虫が原因とは限りません。

 爪水虫以外の病気や自分に合わない靴を履いていると爪が変形することもあるので、爪だけに異常がある場合には、爪水虫以外の原因も考える必要があります。

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原因は何ですか?
〔爪水虫・爪白癬の原因〕

 爪水虫・爪白癬の原因は、水虫や陰金田虫・白癬などのと同様な白癬菌と呼ばれる真菌による感染症です。

 白癬菌は高温多湿の環境下で繁殖しやすいので、汗ばんだり濡れたりした皮膚をそのままにしておくと感染し易くなります。

 足に水虫があってそれを放置していると、やがて爪水虫・爪白癬に進行してしまいます。

 白癬菌の感染は、多くの場合に、人から移りますが、公衆浴場の椅子や洋式トイレなども感染源になります。

 身体に貼付する湿布薬類も長時間貼ったままにしていると体部白癬になることがあります。

 また、糖尿病やステロイド薬(副腎皮質ホルモン薬)を内服したり外用している場合には、免疫力の低下を招き、白癬菌に感染しやすくなります。

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診断はどうやりますか?
〔爪水虫・爪白癬の診断〕

 爪水虫・爪白癬や水虫などの白癬菌による病気の診断は、症状の出ている爪や皮膚の一部を採取して顕微鏡で見ることで検査できます。

 爪から採取したサンプルの顕微鏡検査で白癬菌が見つかれば、爪水虫・爪白癬と診断されます。

 最も一般的な白癬菌の検査は、「カセイカリ検査法」です。この方法では、感染している部位から少量の爪や皮膚を採取し、少量のカセイカリ液を加え、60~70度Cで2~3分加熱後に顕微鏡観察します。

 白癬菌は、糸状の菌糸が繋がって伸びていて、ところどころに竹の節状の隔壁があります。

 これが数珠のように連続していて、これらがひとつずつ離れると周囲に飛散してゆきます。

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治療はどうやりますか?
〔爪水虫・爪白癬の治療方針〕

 白癬菌による爪水虫・爪白癬、水虫、陰金田虫などの病気には、先ずは、抗真菌薬の外用薬を用いて治療します。主に使用される薬には次のようなものがあります。

抗真菌薬の外用薬
薬剤成分 商品名 効能など

塩酸ブテナフィン メンタックス・ボレー・ブテナロック 臨床研究で非常に高い効果が認められています。

ビボナゾール マイコスボール 臨床研究で非常に高い効果が認められています。

ラノコナゾール アスタット 臨床研究は不明ですが、専門家の経験で使用されています。

塩酸テルビナフィン ラミシール 臨床研究で非常に高い効果が認められています。

硝酸ミコナゾール フロリードD 臨床研究で非常に高い効果が認められています。

クロトリマゾール エンペシド 臨床研究で非常に高い効果が認められています。

 しかし、爪水虫・爪白癬に罹ると治療はそれほど簡単ではありません。一旦、爪水虫・爪白癬に罹ってしまうと、白癬菌は爪の内部深くにまで侵入してしまい、外用薬は届かないのです。

 この場合には、外用薬と同時に内服薬も併用して、爪水虫・爪白癬を身体の内と外から挟み撃ちにしなくては治療できません。

 内服薬での治療には早くても半年くらいかかります。長いときは2年くらいの治療期間が必要となるので、とても根気の要る治療です。

 爪水虫・爪白癬の内服薬での治療を始めると、爪の付け根の方から菌が死滅し爪が正常になってゆきます。親指の場合だと、爪の伸びる速度が速いので爪はじきに正常に完治します。

 しかし、足の人差し指や中指の爪の場合には、爪の根元から治り始めても、爪の伸び方が遅いために、細菌による逆方向へ向かう感染の広がりで、なかなか完治しません。

 完治には非常に長期間がかかることになるのです。場合によっては、一進一退でいつになっても完治できないこともあります。

 また、内服薬を長期間使用することで肝臓障害などの副作用を伴うことがあるので、定期的な肝機能検査なども必要です。

 尚、一旦爪水虫・爪感染に罹ると、そこが白癬菌の隠れ家となってしまい、菌を供給し続けるために、足などの水虫が一向に治まりません。

 足の水虫を治療してもすぐまた再発してしまうのです。爪水虫を根治しない限り、水虫から逃れる手段はないことを覚悟しなくてはなりません。

抗真菌薬の内服薬
薬剤成分 商品名 効能など

塩酸テルビナフィン ラミシール 臨床研究で非常に高い効果が認められています。

イトラコナゾール イトリゾール 臨床研究で非常に高い効果が認められています。


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