薬の副作用で皮膚に発疹ができたものを〔薬疹〕といいます。 原因は薬に対して、体内の免疫細胞がアレルギー反応を記憶してしまうことにより起こります。 一旦、免疫細胞が記憶してしまうと、再びその物質(薬)に接触すると、早ければ数分の内にアレルギー反応が引き起こされ症状が再発します。
薬剤が抗原(アレルゲン)となって起こるアレルギー反応
薬剤が生体内のたんぱく質などと結合して抗原となるアレルギー反応
薬剤が本来有する作用による中毒やアレルギー反応
一般に薬物アレルギー反応の原因となる薬剤には、抗生物質や解熱・鎮痛剤、かぜ薬、胃腸薬、抗菌剤、ワクチンなど数多くのものがあります。 医薬には多かれ少なかれ薬物アレルギー反応を起こす可能性はありますが、〔薬疹〕を起こしやすい医薬とそうではない医薬とがあります。 ペニシリンなどの抗菌薬や高血圧の治療薬などは比較的薬疹を起こしやすい薬です。 薬物アレルギーは、症状が軽いものから、全身の皮膚や粘膜が侵され、後遺症を残すようなものや重度な内蔵障害を伴うものもあります。 一般的な薬物アレルギーでの症状は、発疹、関節痛、リンパ節腫脹、掻痒、発熱、神経障害、嘔吐、喘息、肝障害、アナフィラキシーショックなど多くのものがあります。