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〔サルコイドーシス〕 |
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〔サルコイドーシス〕という病気は、全身の臓器に結核などによる感染症とよく似た病巣を作る病気です。 |
眼の症状では、霧視、羞明、飛蚊症などが主なもので、物がぼんやり見えたり、異常に眩しかったり、視野に小さいものがチラチラ見えたりします。 視力低下や咳、呼吸苦を伴います。皮膚では、円形に隆起した結節性紅斑や柔らかい局面型の発疹などが出ます。 不整脈などの症状がでることもあります。 |
〔サルコイドーシス〕は、ヨーロッパ北部の人々などに多く、20歳代の男女と50~60歳代の女性に多く発症します。 |
サルコイドーシス(Sarcoidosis)は、全身のいろいろな臓器に結核などの感染症に似た病巣を作る疾患で、病巣は「類上皮細胞肉芽腫」と呼ばれます。 |
この病気の症状は、眼、皮膚、肺、心臓などの順で多く、肉芽腫が出来た臓器の障害として出現しますが、多くの場合、病状がかなり進行するまでは無症状で、多くの患者が気づかずにいることが多いです。
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サルコイドーシスの原因は不明です。グラム陽性の嫌気性細菌であるアクネ桿菌を原因とする説もありますが定かではありません。 |
サルコイドーシスの検査は、胸部X線検査、CTスキャン、血液検査、経気管支的肺生検などで行います。 患者の9割以上では胸部X線検査で肺門部のリンパ節腫脹がみられます。 他の病気との鑑別診断に必要なら肺組織生検を行うこともあります。 血液検査では、白血球減少がみられ、血清中尿酸濃度の上昇が多くみられます。 |
サルコイドーシスは、通常、積極的な治療は行わず、経過観察がなされます。治療を開始するのは、症状の出現が日常生活に支障を来たすか、放置すると生命の危険に及ぶとされる場合に行われます。 治療する場合は、ステロイドホルモンによる薬物療法を行います。 ステロイドの投与量や期間などは、炎症の起こった臓器や重症度によって決められます。 一旦治療が終わり、再発した場合などでは、免疫抑制剤なども使用されることがあります。 |