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〔ウェーバー・クリスチャン病〕 |
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〔ウェーバー・クリスチャン病〕は、皮下の脂肪に炎症が起こる病気で、身体のあちこちに脂肪織炎の皮下結節と呼ばれるしこりができ、圧痛を伴います。 |
〔ウェーバー・クリスチャン病〕は、多発性の皮下結節を特徴とし、発熱を伴いながら再燃と寛解とを繰り返します。 ときには、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、心外膜炎、消化管穿孔を生じることもあります。 |
食欲不振や全身の倦怠感、体重減少のような全身症状が現れてきます。 |
ウェーバー・クリスチャン病(Weber-Christian Disease)は、1920年代にこの病気を報告した二人の医師の名前から付けられた疾患です。 この病気の特徴は、発熱を伴いながら、よくなったり、悪くなったりを繰り返す「脂肪織炎」です。 |
ウェーバー・クリスチャン病が発病すると、皮下脂肪や内臓脂肪部位に白血球の浸潤による炎症・破壊が起こり、痛みのある結節(しこり)をつくります。 しこりは、主に四肢の皮下や腹部・背部の皮下に生じます。内臓脂肪に炎症が起こり内臓障害が発生すると、生命の危険におよぶことがあります。 |
ウェーバー・クリスチャン病の原因は不明です。 |
皮下脂肪や内臓脂肪に白血球の浸潤により炎症が起こるものを「脂肪織炎」と呼びますが、皮下結節を触ることができるようならば、脂肪織炎による結節性紅斑・硬結性紅斑の可能性があるので、組織を採取して生検で確認します。 これらの紅斑は、結核やベーチェット病、膠原病、悪性リンパ腫などでも発生するので、これらの病気との区別のために、鑑別検査が必要となります。 このため、血液検査なども実施されます。 |
ウェーバー・クリスチャン病の治療には、ステロイドホルモン薬が使用されます。 効果が現れないときは、免疫抑制剤が併用されます。 |