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〔消化器の病気〕大腸憩室症 |
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医学用語に「憩室」という言葉があります。憩室とは、消化管壁が外側に向かって袋状に飛び出した状態をいいます。 |
大腸憩室が複数発生すれば〔大腸憩室症〕、そこに炎症が発生すれば〔大腸憩室炎〕といい、一括して〔大腸憩室疾患〕とも呼びます。 |
原因は加齢や食物繊維の摂取量が少ないときなどです。高齢者の増加や食生活の欧米化がこの病気を増加させているといわれ、治療を必要とする合併症の発生が多くなっています。 |
大腸憩室とは、大腸の粘膜の一部が腸管内圧の上昇により袋状に飛び出した状態をいいます。これが多発した場合が〔大腸憩室症〕です。 |
憩室そのものは無害で無症状ですが、ときには、下痢・何便・便秘などの便通異常や腹部膨満感、腹痛などの腸運動異常による症状が現れることがあります。
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大腸憩室症の原因の第一は、大腸内圧の上昇です。食生活の欧米化もあって、肉食が増え、食物繊維の摂取量が減少するなどで、便秘や腸管のれん縮に起因して腸管内圧が上昇しやすくなるためです。 |
大腸憩室症の検査は、注腸造影X線検査が確実な診断方法です。 |
特別な合併症がなく、無症状なら特別な治療は必要ありませんが、合併症を予防する意味で、できるだけ食物繊維成分の多い食事を摂取し、便通を整えるのが得策です。 |