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健康用語

〔爪水虫・爪白癬〕

 
 皮膚糸状菌と呼ばれる真菌は白癬菌とも呼ばれ、手足の皮膚や爪、頭、股部などに感染し、皮膚のケラチンを栄養分として繁殖します。

 この白癬菌は湿気を好み、皮膚表面に繁殖するのが普通ですが、特に足の爪内部で繁殖したものが「爪水虫」または「爪白癬」です。

 この白癬菌が、手足の皮膚表面で繁殖したのが「水虫」で、頭部にできると「頭部白癬(しらくも)」、股部にできたものが「陰金田虫」などと呼ばれます。

 これらの原因菌はどれも同じ種類の白癬菌(真菌)です。


 白癬菌の感染が原因でできる水虫や陰金田虫、しらくもなどの病気は、通常皮膚の表面に感染し増殖するので、塗り薬などで治療が可能です。しかし、同じ白癬菌の感染でも、爪組織の内部にまで侵入してできる「爪水虫」に対しては塗り薬だけではほとんど効果を発揮しません。爪水虫の治療に当たっては、長期にわたる内服薬での治療が必要となります。

 なお、白癬菌(真菌)が頭部の毛穴から皮膚内部まで侵入して感染してしまうと、「ケルスス禿瘡(しゅうそう)」と呼ばれる広範囲な脱毛を引き起こすことがあり、この治療も簡単ではありません。

 統計では、水虫患者は2100万人ほどいるとされています。男女ともに高年齢層に多くなります。


どんな病気ですか? ◆〔爪水虫・爪白癬〕とは、一体どんな病気なのかご説明します。
どんな病気ですか?  真菌が原因で発症する病気は、総称して「白癬」と呼ばれ、皮膚糸状菌によって生じる皮膚感染症のひとつです。その発症部位や症状により「水虫」「陰金田虫」「爪水虫」「しらくも(頭部白癬)」および「ケルズス禿瘡(しゅうそう)」などがあります。

 これらの病気の原因は、皮膚糸状菌(多くは白癬菌)という真菌によって起こる病気です。真菌は、簡単にいえば、カビの一種と考えられる細菌です。

 爪水虫は足に出来た水虫の白癬菌が、爪に感染・寄生し発症します。爪の主成分はケラチンであり白癬菌の大好物なのです。発症部位は大抵が足の親指の爪ですが、その他の指の爪にも感染します。


どんな症状ですか? ◆〔爪水虫・爪白癬〕の症状をご説明します。
爪水虫・爪白癬の症状  爪水虫は、真菌がつめ内部まで侵入して、爪の角質がぼろぼろになり、白く濁ります。ひどくなると、爪が分厚く膨らんだり、爪の形が歪み変形し、反り返ったりします。爪切りをしようとすると、爪が白い粉を吹きながらボロボロと砕けるような感じになります。

 爪水虫は痛みや痒みなどの自覚症状はそれほどありませんが、ひどくなると靴を履いたり指で押して圧力を加えると、多少の痛みを感じることもあります。


原因は何ですか? ◆〔爪水虫・爪白癬〕の原因や発症の仕組みをご説明します。
爪水虫・爪白癬の原因  爪水虫(爪白癬)・水虫・陰金田虫・しらくもなどの病気は、いずれも白癬菌(真菌)による感染症の病気です。白癬菌は高温多湿の環境下で繁殖しやすいので、汗ばんだり濡れたりした皮膚をそのままにしておくと感染し易くなります。湿った靴下を長時間履いていると足の水虫に非常に罹り易くなります。

 白癬菌の感染は、多くの場合に、人から移りますが、公衆浴場の椅子や洋式トイレなども感染源になります。身体に貼付する湿布薬類も長時間貼ったままにしていると体部白癬になることがあります。

 しらくもは犬や猫などのペットから感染することがあるので注意が必要です。

 また、糖尿病やステロイド薬(副腎皮質ホルモン薬)を内服したり外用している場合には、免疫力の低下を招き、白癬菌に感染しやすくなります。


診断はどうなりますか? ◆〔爪水虫・爪白癬〕の検査方法や診断方法をご説明します。
爪水虫・爪白癬の診断  爪水虫(爪白癬)や水虫などの白癬菌による病気の診断は、症状の出ている爪や皮膚を採取して顕微鏡で見る検査によります。この顕微鏡検査で白癬菌が見つかるかどうかが、診断の決め手となります。

 最も一般的な真菌の検査は、「カセイカリ検査法」です。この方法では、感染している部位から少量の爪の粉や皮膚を採取し、少量のカセイカリ液を加え、60~70度Cで2~3分加熱後に顕微鏡観察します。

 白癬菌は、糸状の菌糸が繋がって伸びていて、ところどころに竹の節状の隔壁があります。これが数珠のように連続していて、これらがひとつずつ離れると周囲に飛散してゆくのです。


治療はどうやりますか? ◆〔爪水虫・爪白癬〕の治療方法をご説明します。
治療方針・予防  白癬菌により皮膚表面にできる水虫や陰金田虫、しらくもなどの病気は、抗真菌薬の外用薬を用いて治療します。しかし、爪水虫に関しては、外用薬だけでは十分な効果が発揮できなので、内服薬を主体にして外用薬も併用する形で治療します。外用薬の併用は、爪から皮膚への真菌の感染を防止するために必要です。

抗真菌薬の外用薬  水虫や陰金田虫などの皮膚表面にできる病気は、外用薬で治療することが可能です。最近は、真菌(白癬菌)に対する多くの優れた外用薬も市販されるようになり、単なる水虫や陰金田虫であれば内服薬を使用しないでも完治することができるようになりました。

抗真菌薬の外用薬
薬剤成分 商品名 効能など
塩酸ブテナフィン メンタックス・ボレー・ブテナロック 臨床研究で非常に高い効果が認められています。
ビボナゾール マイコスボール 臨床研究で非常に高い効果が認められています。
ラノコナゾール アスタット 臨床研究は不明ですが、専門家の経験で使用されています。
塩酸テルビナフィン ラミシール 臨床研究で非常に高い効果が認められています。
硝酸ミコナゾール フロリードD 臨床研究で非常に高い効果が認められています。
クロトリマゾール エンペシド 臨床研究で非常に高い効果が認められています。

抗真菌薬の内服薬  しかし、一旦、爪水虫に罹ってしまうと、白癬菌は爪の内部深くにまで侵入してしまい、外用薬は届きません。この場合には、外用薬と同時に内服薬も併用して、爪水虫を内と外から挟み撃ちにしなくては治療できません。内服薬での治療には早くても半年くらいかかり、長いときは2年くらいの治療期間が必要となり、とても根気の要る治療です。

 爪水虫の内服薬での治療を始めると、爪の付け根の方から菌が死滅し爪が正常になってゆきます。親指の場合だと、爪の伸びる速度が速いので爪はじきに正常に完治します。しかし、人差し指や中指の場合には、爪の根元から治り始めても、爪の伸び方が遅いために、細菌による逆方向へ向かう感染の広がりで、なかなか完治しません。完治には非常に長期間がかかることになるのです。

 また、内服薬を長期間使用することで肝臓障害などの副作用を伴うことがあるので、定期的な肝機能検査なども必要です。

 尚、一旦爪水虫に罹ると、そこが白癬菌の隠れ家となってしまい、菌を供給し続けるために、足などの水虫が一向に完治しません。爪水虫を根治しない限り、水虫から逃れる手段はないものと覚悟しなくてはなりません。

抗真菌薬の内服薬
薬剤成分 商品名 効能など
塩酸テルビナフィン ラミシール 臨床研究で非常に高い効果が認められています。
イトラコナゾール イトリゾール 臨床研究で非常に高い効果が認められています。