治療方針
|
風疹に対して特別に有効な特異的治療法はなく、風疹ウイルスに効く薬もありません。対症療法での治療となります。発熱や関節炎などの症状に対しては解熱鎮痛剤を使用します。
|
風疹生ワクチン
|
弱毒性のワクチンが実用化され、日本では、平成6年の予防接種法改正で、生後12か月以上~90か月未満の男女は、予防接種法の定期接種として風疹生ワクチンの接種を受けるようになりました。風疹ワクチンを接種する目的は、風疹の罹患や流行の防止です。
風疹に対する免疫を持たない女性が妊娠した後で、風疹の初感染を受けると、先天性風疹症候群発生の危険性が極めて高くなるので、幼児期だけでなく、中学生以上でも風疹ワクチン接種を積極的にすすめる必要があると考えられています。
しかし、生まれる子供が先天性風疹症候群にならないようにするために、妊娠の可能性のある女性に対しての風疹ワクチンの接種は禁忌となります。成人女性が風疹ワクチンを接種を受ける場合には、接種後2か月以上は絶対的で確実な避妊をしなくてはなりません。
|
予後
|
風疹は一般的に予後は良好な疾患です。確かにいくつかの合併症が知られていますが、「血小板減少性紫斑病」では3千~5千人に一人、「急性脳炎」では4千~6千人に一人程度の低い率です。成人の場合にほとんど一過性の問題として、手指のこわばりや痛み、関節炎などがでることがありますが軽度です。
|