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〔内分泌・代謝の病気〕脂質異常症(高脂血症) |
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血液中には、「コレステロール」「中性脂肪」「リン脂質」および「遊離脂肪酸」という4種類の脂質が溶け込んでいます。
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血液中のコレステロールや中性脂肪の量が異常に増えても、痛くも痒くもなく、この病気特有の自覚症状は現れません。 |
また、中性脂肪が多いと、善玉コレステロールと呼ばれる「HDLコレステロール」が減少し、悪玉のLDLコレステロールを増加させます。 |
血液中の総コレステロールや中性脂肪が異常に多くなった状態を高脂血症といいます。
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コレステロールは、本来、身体の細胞膜やホルモンを産生するための重要な役目を果たす成分です。
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脂質異常があると、血管壁に徐々にコレステロールが蓄積されてゆき動脈硬化症を促進します。 |
遺伝体質が脂質異常症の原因の一つですが、脂質異常症は、動物性脂肪の過食、過度の飲酒癖、運動不足などの日常の悪い生活習慣によっても引き起こされます。
・遺伝的脂質異常(家族性脂質異常)
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初期段階では比較的に自覚症状がないため分かりにくいのですが、動脈硬化が進行してくると、胸痛や一時的な手足の麻痺、痺れなどの症状が現れます。
・血清総コレステロール値:220 mg/dL 以上 |
脂質異常症のうち、家族性(遺伝性)原因によるものは「LDL吸着療法」という方法がありますが、他には確立した適切な治療法がなく、主に、動脈硬化を抑制する医薬を用いるなどの対象療法で治療することになります。 |
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総コレステロールが高すぎるときは、動物性脂肪の摂取を減らし、食物繊維を多く含む野菜や大豆、海藻などを摂取するようにすると効果があるかも知れません。 |
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運動療法は、きちんと頑張れば確実に効果のでる治療法です。体脂肪率を減少させればコレステロール値ご大きく低下させることが可能です。 |
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脂質異常症の治療に用いられる医薬には「スタチン系薬剤」「フィブラート系薬剤 」および「陰イオン交換樹脂薬剤」などがあります。 |
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LDL吸着療法は、家族性脂質異常症の患者などに対して行う治療法です。血液を抜き出しLDLなどの不要成分をろ過し除去して血液を再び体内に戻す方法です。 |