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〔骨髄増殖性疾患〕 |
〔骨髄増殖性疾患〕は、骨髄内での造血幹細胞から血球細胞の前駆細胞、および成熟血球細胞までもが異常増殖を起こしてしまう〔骨髄系腫瘍疾患〕です。
・骨髄線維症 |
〔骨髄増殖性疾患〕は、症状のはっきりしないことも多く、無症状の段階で血液検査の異常値によって発見されることが多い病気です。 慢性の〔骨髄増殖性疾患〕の経過は比較的ゆっくりですが、患者の半数が亡くなる「生存中央値」は、〔骨髄線維症〕では3~4年、〔真性赤血球増加症〕では10年程度とされています。 |
〔骨髄線維症〕では、貧血の症状が出てきて、病状が進行すると全身倦怠、動悸、息切れ、体重減少などの症状が目立ってきます。 |
骨髄線維症は、骨髄に腫瘍細胞が増殖し線維化という変化が起こるために、骨髄での造血ができなくなる病気です。 これを補うために、骨髄に代わって脾臓や肝臓で血液が産生されるようになります。この現象を「髄外造血」といいます。 肝臓や脾臓で造血されるようになると、脾臓の肥大が起こり腹部の圧迫、膨満感が現れます。また、白血球数の増加のほか、初期には血小板数も増加する傾向があります。 骨髄線維症の進行は緩やかですが、症状の進行により貧血や血小板数の低下が顕著になります。 貧血による倦怠感、動悸、息切れなどが現れ、血小板の減少による皮下出血や鼻血、歯肉出血などの出血症状が現れてきます。 |
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真性赤血球増加症は、造血幹細胞中の赤血球系幹細胞が腫瘍化・異常増殖して、赤血球が過剰産生される病気です。 真性赤血球増加症になると、赤血球の増加により粘性が強くなり細い血管を通過しにくくなります。 最初の症状は、筋力低下や疲労感、頭痛、ふらつき、息切れ、寝汗、皮下出血、体重減少などの形で現れてきます。 |