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〔急性灰白髄炎(ポリオ)〕

概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 
この疾患の概要です

 〔急性灰白髄炎〕は、〔ポリオ(Poliomyelitisの省略呼称)〕とか〔小児麻痺〕とも呼ばれる疾患で、ピコルナウイルス科、エンテロウイルス属のポリオウイルスによって発症する〔感染症〕です。

 ポリオウイルスに感染すると、脊髄神経の灰白質を侵すため、最初の数日間は普通の風邪と似たような症状が現れます。

 そして、その後、急速に手足や腕が麻痺してしまい動かなくなります。



 ポリオの潜伏期間は1~2週間で、発病初期には発熱し頭や背中の痛み、発汗、倦怠感、嘔吐、下痢などの普通の夏風邪に似たような症状を呈します。

 多くの場合、風邪のような症状が出現するだけで、それ以上の症状のでない不顕性感染のみで自然治癒してしまいます。

 しかし、少数の人では、風邪のような症状が1~4日間ほど続き熱が下がりはじめる頃になって、手足や腕に弛緩性の麻痺症状が現れてきます。


 重症になると、胸の筋肉や横隔膜まで麻痺が及ぶことがあります。

 極端な場合には、延髄までウイルス感染が及んで呼吸中枢がおかされて呼吸運動ができなくなり、死に至ることもあります。

 ポリオウイルスの感染者がどのような症状を呈するかは次のようになっています。

急性灰白髄炎(ポリオ)の発症状況
感染者の
90~95%
 不顕性感染者となり特別な症状なしに治癒します。

感染者の
4~8%
 発熱や頭痛、咽頭痛、悪心、嘔吐などの風邪のような症状のみが現れる不全型感染をしますが、そのまま治癒します。

感染者の
1~2%
 風邪同様な発熱、頭痛、咽頭痛、悪心、嘔吐などの症状に引き続いて、非麻痺型の無菌性髄膜炎を起こします。

感染者の
0.1~2%
 6~20日の潜伏期間後、1~10日の前駆症状が現れます。

 主に小児での前駆症状は二つの段階性を示し、初期の軽度の症状の後、1~7日して表在反射消失、筋肉痛、筋攣縮などの徴候がみられるようになります。

 前駆症状の後、四肢の非対称性弛緩性麻痺(AFP)と呼ばれる症状が出現します。

 多くの場合、麻痺は脊髄型麻痺で下肢に現れますが、球麻痺を合併して嚥下、発語、呼吸障害が出ることもあります。

 麻痺による知的障害は起こりません。

 麻痺はほとんど完全に回復しますが、発症後12か月を過ぎても麻痺や筋力低下が残るときは、後遺症としてそのまま残る可能性もあります。

 ポリオの死亡率は、小児で2~5%、成人で15~30%です。

 日本では、1981年以降ポリオの発生が見られず、2000年にWHOに対しポリオの根絶を報告しています。

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