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〔骨・関節・筋肉のがんとは〕 |
骨にもいろいろな腫瘍ができますが、大きく分けると〔原発性骨腫瘍〕と〔続発性骨腫瘍〕の二種類があります。 |
〔原発性悪性骨腫瘍〕は一般的には〔骨のがん〕と呼ばれ、その発生は非常に稀で人口100万人あたり年間約4人の発生頻度とされています。
〔続発性骨腫瘍〕とは、内臓などで発生した〔各種のがん〕や〔肉腫〕など、他の臓器で生じた悪性腫瘍が骨に転移してきて生じた〔転移性悪性腫瘍〕です。 |
骨や軟骨、筋や神経などの非上皮組織に発生する悪性腫瘍を〔肉腫〕といいますが、骨肉腫は、骨の悪性腫瘍のひとつで〔悪性骨形成性腫瘍〕とも呼ばれるがんです。 〔骨肉腫〕の初発症状は、膝付近の骨などの腫れと痛みで、痛みは筋肉痛のような痛みですが、運動時だけでなく安静時にも継続的に続く痛みです。 骨からでた〔骨肉腫〕の腫瘍が増大してくると、やがて血管に入り込み、肺に到達・転移して腫瘤を作るようになります。 〔骨肉腫〕は5~24歳くらいで多く発症しますが、中でも活発に運動をする10代の青少年期に最も多く発病する病気です。 |
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〔軟骨肉腫〕は、軟骨を形成している細胞ががん化した、軟骨性の悪性腫瘍で、原発性悪性骨腫瘍の中では〔骨肉腫〕に次いで多く発症します。 〔軟骨肉腫〕の典型的な症状は、痛みです。初期には無症状であっても、症状の進展に伴って痛みが激しくなり、鎮痛剤が欠かせない状態となります。 腫瘍のために骨自体の強度がなくなり、ちょっとしたことで簡単に骨折してしまい、激痛を招くようになります。腫瘍が極端に増大すると、関節の動きが不自由にもなります。 〔軟骨肉腫〕に罹りやすい年齢層は、20~60歳代までほぼ均等に分布していて、男女比では、やや男性に多く発症します。 |
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〔ユーイング肉腫〕は、主に小児や若年者の骨に発生する未分化で悪性度の高い細胞肉腫です。 比較的まれな悪性腫瘍ですが、骨腫瘍の中では〔骨肉腫〕に次いで2番目に多く発症します。 この腫瘍は、全身の骨から発生しますが、好発部位は、骨盤や肩甲骨などの扁平骨と、大腿骨や上腕骨、脛骨、肋骨、腓骨などの大きくて長い筒状の骨である長管骨です。 肺や骨および周囲軟部組織、リンパ節へ転移浸潤していきます。 特徴的症状は、病巣部位の間欠的で強い疼痛や腫れですが、病気が進展してくると、局所の発熱感に伴う白血球数の増加や押すと痛む圧痛症状が出てきます。 骨が弱くなり骨折しやすくなります。 |
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「軟部組織」は、単に「軟部」ともいい、肺や肝臓などの実質臓器と支持組織である骨や皮膚以外の「筋肉」や「結合組織(腱)」「脂肪」「血管」「リンパ管」「関節」および「神経」を指しています。 〔軟部肉腫〕は、身体の軟部組織から発生した悪性腫瘍のことで、〔悪性軟部腫瘍〕とも呼ばれています。手足や体幹(胴体)、頭頸部など身体のさまざまな部位から発生します。 主な〔軟部腫瘍〕には、30以上もの種類があります。日本における10万人当たりの羅漢人数は2人ほどです。 |