〔神経線維腫(しんけいせんいしゅ)〕は、以前には〔線維神経腫〕とも呼ばれていた腫瘍です。 この腫瘍は、〔神経鞘腫〕や〔シュワン腫〕などと同様に末梢神経から発生する代表的な良性腫瘍です。 この腫瘍は、身体各部の真皮や皮下組織に痛みを伴わない、硬いしこり、腫瘤として現われます。
この腫瘍は、組織学的には細長い「Schwann細胞」と「線維芽細胞」とからなり、膠原線維と絡みながら波状に配列して増えていきます。 通常は、特別な被膜は有さず、二次的な石灰化や出血、嚢胞状の変性巣を伴うこともありません。 〔神経線維腫〕は、〔孤立性神経線維腫〕と全身の皮膚に発生する〔神経線維腫症〕とがありますが、9割以上は孤立性のものです。 特殊な神経線維腫として次のものがあります。
・蔓状型 ・Pacini型 ・類上皮型 ・色素型
尚、この腫瘍の好発年齢は20~40歳です。