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〔ムンプス(流行性耳下腺炎)〕 |
ムンプス(流行性耳下腺炎)は、ムンプスウイルスによる感染症で、両耳の下にある耳下腺という唾液を分泌する器官や、顎下腺という両顎の下にある器官が、腫れて痛む病気です。 |
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ムンプスは一度罹ると、しっかりした免疫を獲得して、一生涯を通じて二度と罹ることはありません。不顕性感染の場合でも免疫は同じようにでき二度と罹ることはありません。 |
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〔ムンプス(流行性耳下腺炎)〕 |
ムンプス(流行性耳下腺炎)は、ムンプスウイルスによる感染症で、両耳の下にある耳下腺という唾液を分泌する器官や、顎下腺という両顎の下にある器官が、腫れて痛む病気です。 |
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ムンプスは一度罹ると、しっかりした免疫を獲得して、一生涯を通じて二度と罹ることはありません。不顕性感染の場合でも免疫は同じようにでき二度と罹ることはありません。 |
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◆〔ムンプス(流行性耳下腺炎)〕とは、一体どんな病気なのかご説明します。 |
どんな病気ですか? |
ムンプス(流行性耳下腺炎、おたふくかぜ)は、3~6歳の幼児期の子供を主体に起こる感染病です。主な症状は、一方か両方の耳下腺や顎下腺が腫れ、痛みを伴います。しかし、3~4割の人では感染してもまったく症状がでない「不顕性感染」となります。 主な感染経路は唾液などの飛沫感染で、通常は感染後10日ほどで治り、終生二度と罹ることのない免疫を獲得します。また、予防には、生ワクチンが有効です。 |
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◆〔ムンプス(流行性耳下腺炎)〕の症状をご説明します。 |
ムンプスの症状 |
ムンプスウイルスに感染すると、発熱とともに先ず片側の耳下腺や顎下腺が腫れ、追ってもう一方の耳下腺や顎下腺が腫れ、おたふく顔になります。人によっては片側しか腫れないこともあります。 3~4割ほどの人には、感染しても特別な症状が出ない不顕性感染となりますが、症状の出ている人と同様に、他の人に移す感染源にはなります。 ムンプスウイルスは、鼻やのどの粘膜、頚部リンパ節などで増殖して、血液に混じって全身に回ります。このため、頻度は高くないものの合併症や後遺症が残ることもあります。 主な合併症は「無菌性髄膜炎」「難聴」「睾丸炎」「卵巣炎」「乳腺炎」および「膵炎」などです。合併症の発生頻度や症状などを表で示します。
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◆〔ムンプス(流行性耳下腺炎)〕の原因や発症の仕組みをご説明します。 |
ムンプスの原因 |
ムンプス(流行性耳下腺炎・おたふくかぜ)はムンプスウイルスの感染により起こります。ムンプス感染者の咳やくしゃみなどによる唾液の飛沫が主な感染ルートで、鼻や口から侵入して気道に入って感染します。また、口や肌への直接接触でも感染します。感染源となるのは、耳下腺腫脹前5~6日から腫脹が消えるまでです。 ムンプスウイルスは、パラインフルエンザやニューカッスル病のウイルスと同じグループのパラミキソウイルスの一つです。ムンプスウイルス感染の潜伏期は、12~25日です。 |
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◆〔ムンプス(流行性耳下腺炎)〕の検査方法や診断方法をご説明します。 |
ムンプスの診断 |
ムンプスの診断では、唾液や髄液中からムンプスウイルスを分離することが最も直接的方法ですが、ウイルス分離には時間を要するので、一般的には血清学的診断が行われます。 血清学的方法では、EIA法で急性期にIgM抗体を検出するか、ペア血清でIgG抗体価の有意な上昇で診断されます。 |
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◆〔ムンプス(流行性耳下腺炎)〕の治療方法をご説明します。 |
治療方針 |
ムンプス(流行性耳下腺炎)とその合併症の治療は、基本的には対症療法となります。発熱に対しては鎮痛解熱剤の投与、髄膜炎が合併している場合には、安静にするとともに脱水などがみられるときには輸液を行います。 |
感染予防 |
ムンプスの感染を予防する効果的な方法は唯一ワクチン接種だけです。接種した場合の罹患率は1~3%程度にとどまるとされています。接種後の抗体価は、概ね90%前後が有効レベルの抗体を獲得しています。 ワクチンの副反応として、接種者の数%の人にワクチン接種後2週間前後に軽度の耳下腺腫脹と微熱がみられることがあります。 尚、既に感染している患者と接触後に緊急にワクチン接種を受けても、有効ではありません。症状の軽快はあるかも知れませんが、発症を食い止めることは困難です。やはり、学校などの集団生活に入る前に事前にワクチン接種を済ませておくことが最大の予防策となります。 ムンプス患者は、会社や学校を休み、通い以外での外出を控えなくてはなりません。学校保健法では、第二種の学校伝染病に分類されていて、出席停止の対象となっていて、登校基準は次のように定められています。 「耳下腺の腫脹がある間はウイルスの排泄が多いので、腫脹が消失するまで出席停止とする。ただし、病状により伝染のおそれがないと認められたときはこの限りではない。」 |