![]() |
〔もやもや病〕 |
もやもや病は、大脳へ血液を送る頚動脈が頭の中で閉塞したり、狭窄したりするために、脳の深い部分の細い動脈が新たに異常に多く作られる病気です。 |
|
発症年齢は明確な二峰性を示し、ヒストグラムには「小児型」と呼ばれる5歳の小児を中心とした高い山と、「成人型」と呼ばれる30~40歳代を中心とした低い山とが存在します。小児型と成人型ではその症状や発症機序(発症のメカニズム)が異なっています。 |
![]() |
〔もやもや病〕 |
もやもや病は、大脳へ血液を送る頚動脈が頭の中で閉塞したり、狭窄したりするために、脳の深い部分の細い動脈が新たに異常に多く作られる病気です。 |
|
発症年齢は明確な二峰性を示し、ヒストグラムには「小児型」と呼ばれる5歳の小児を中心とした高い山と、「成人型」と呼ばれる30~40歳代を中心とした低い山とが存在します。小児型と成人型ではその症状や発症機序(発症のメカニズム)が異なっています。 |
![]() |
◆〔もやもや病〕とは、一体どんな病気なのかご説明します。 |
どんな病気ですか? |
もやもや病は日本で初めて発見された病気で、しかも日本人に多発する脳疾患です。正式名称はウィリス動脈輪閉塞症といいます。 もやもや病は、頚動脈が頭蓋内に入った最初の部分の脳底部の血管網の左右両側に狭窄や閉塞が見られる脳血管障害で、脳深部の血流不足を補うために無数の異常血管が網目状に作られた状態を呈します。 |
![]() |
◆〔もやもや病〕の症状をご説明します。 |
もやもや病の症状 |
もやもや病では、脳血管の閉塞や狭窄のために、血液が不足する虚血状態となったり、異常血管がもろいために出血を起こしやすくなります。 小児型では、大声を出したり、熱い食べ物に急激に息を吹きかけるなどで過呼吸になったりすると、脳に十分な血液が供給されないために一時的に言語障害や、手足に力が入らなくなる脱力発作、痙攣、視力障害、意識障害などの症状が現れます。これらの発作は脳虚血発作(脳の血液が不足することによる発作)と呼ばれます。発作を繰り返していると、言語障害や知能障害などの後遺症が残ることがあります。 成人型では、異常血管が破れることで、突然の頭痛や嘔吐に襲われ、脳内出血やくも膜下出血などの頭蓋内出血を引き起こします。 |
![]() |
◆〔もやもや病〕の原因や発症の仕組みをご説明します。 |
もやもや病の原因 |
もやもや病は、脳内でどのようなことになっているかは分かっていますが、なぜそうなるのかの原因は不明の病気で、厚生労働省の特定疾患で難病と指定されている病気のひとつです。 脳への血液は左右の頚動脈と脳底動脈から供給されていますが、脳底ではこれらの血管が結合してウィリス動脈輪と呼ばれる連絡路を作っています。もやもや病では、このウィリス動脈輪付近の脳血管に詰まり(閉塞)や狭まり(狭窄)ができてしまう病気です。 脳血管の閉塞や狭窄すると脳が必要とする血液量が不足するので、これを補い脳深部の血流を確保するために、無数の異常血管が網目状に新たに作られることになるのです。 この状態を脳血管造影検査で撮影すると、タバコの煙のようにもやもやとした影像が見られることが、もやもや病の名称の由来です。 |
![]() |
◆〔もやもや病〕の検査方法や診断方法をご説明します。 |
もやもや病の診断 |
もやもや病の最新の診断法としては、MRA(核磁気共鳴血管撮影)、MRI(核磁気共鳴画像)による検査が行われます。 MRA検査で、頭蓋内内頸動脈終末部、前及び中大脳動脈近位部に狭窄や閉塞があり、大脳基底核部の異常血管網が両側性に認められれば、もやもや病と診断されます。 |
![]() |
◆〔もやもや病〕の治療方法をご説明します。 |
もやもや病の治療方針・予防 |
もやもや病は真の原因が不明のため、根本的治療法は確立されていません。具体的な治療法としては、出血はしていない虚血発作のみの場合と、出血した場合とでは対処が異なります。 |
|||||||
出血時の治療法 |
脳血管が破裂し出血してしまった場合に開頭して血腫の除去手術を行うことがありますが、手術が成功するかどうかは不明確です。この手術はあくまでも救命と脳機能障害の軽減のために行われます。 |
|||||||
虚血発作時の治療法 |
脳血管の破裂はなく、虚血発作のみの場合の治療方法としては、薬物療法と外科手術による血流の確保術が行われます。 |
|||||||
薬物療法 |
薬物療法に使用する医薬には「抗血小板薬」および「血管拡張薬」があります。
|
|||||||
外科手術 |
外科手術による治療法には「脳梗塞血管接着術」「脳筋肉接着術」および「脳血管バイパス術」があります。
|