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〔涙腺腫瘍

涙の流れ道
 人の目の涙は、眉毛の上外側にある涙腺でつくられ、眼の表面を湿らせ潤滑や洗浄の役を果たした後、涙点から涙小管をとおり涙嚢へと移動します。

 その後、鼻涙管を経て口腔内に吸収されていきます。

 涙腺腫瘍は、涙を産生する涙腺にできた腫瘍です。涙腺腫瘍になると、上まぶたの外側が腫れ、まぶたが下がってきて、しこりのようなものができることもあります。

 まぶたが腫れる症状は比較的多くみられますが、涙腺の腫瘍によるものはそれほど多くはありません。

 涙を産生する涙腺の組織は、複雑でいろいろな細胞組織から成っています。

 腫瘍ができた場合、実際にどの細胞の異常によるものか分からないことが少なくありません。

 涙腺腫瘍が良性のものか、悪性のものかによって治療法も異なってきますので、異常を感じたら、早期に眼科医に診てもらうことが重要です。

 悪性腫瘍の発生する頻度は少ないとしても、悪性腫瘍になると、がんの全身への転移が起こりやすく非常に危険な状態となる恐れがあります。




どんな病気ですか? ◆〔涙腺腫瘍〕とは、一体どんな病気なのかご説明します。
どんな病気ですか?

 涙腺は上に示した図ように、眼球の上の外側(耳側)にあり、涙液を産生し分泌する臓器です。涙腺腺腫は、涙腺にできる腫瘍なので、涙腺が肥大し、上まぶたの外側が腫脹してきます。

 涙腺腫瘍は、涙腺で発生する悪性の主要であり、放置して腫瘍が大きくなると、疼痛や視力障害を起こします。また、この腫瘍の細胞は容易に全身に転移する可能性があり、生命が危険にさらされるようになります。

 通常の治療法としては、手術による眼球を含めた眼窩内の組織を全て取り去ることになります。それに加えて、放射線療法や化学療法を組み合わせることで、がん細胞の増殖を抑制したり、再発防止を目指すことになります。


どんな症状ですか? ◆〔涙腺腫瘍〕の症状をご説明します。
涙腺腫瘍の症状

 最初に上まぶたの外側(耳側)が腫れてきて、眼が垂れ下がるようになります。放置すると流腺の肥大により、眼球が突出してきたり、物が二重に見える複視の現象が見られるようになります。

 一般に、腫瘍が良性腫瘍である場合は進行が遅く、悪性腫瘍の場合は進行速度が速い傾向があります。涙腺腫瘍が悪性腫瘍である場合には、比較的急速に進行するため、疼痛も激しくなります。進行が遅い場合では、複視はあまり自覚できないこともあります。


原因は何ですか? ◆〔涙腺腫瘍〕の原因や発症の仕組みをご説明します。
涙腺腫瘍の原因

 まぶたが腫れることは頻繁に起こります。涙を産生する涙腺の組織は多くの種類の細胞からできていて、そのどれかの細胞に腫瘍ができることがあります。なぜ腫瘍ができるかはよくわかりません。

 涙腺腫瘍は、良性のものが多いのですが、悪性腫瘍に発展するものもあります。


診断はどうなりますか? ◆〔涙腺腫瘍〕の検査方法や診断方法をご説明します。
涙腺腫瘍の診断

 涙腺腫瘍の検査では、先ず、眼の視診や触診、眼球運動の状態などが調べられます。腫瘤がないか、あるならどのような形状か、大きさや硬さはどうか、圧痛があるか、眼球の突出などの異常がないかなどが調べられます。更に、もし腫瘍が悪性腫瘍でがんである場合には、リンパ節への転移が想定されるので、周辺のリンパ節に腫瘍がないかを調べます。

 まぶたの発赤や圧通がある場合は、涙腺腫瘍ではなく「急性涙腺炎」と呼ばれる細菌やウイルスの感染症である可能性があります。急性涙腺炎と腫瘍を鑑別するために、血液検査が必要です。

 腫瘍があるとした場合、CTスキャンやMRIなどにの画像診断技術により、腫瘍の拡がり程度、周囲への影響度合い(周囲の骨の破壊など)、学級突出程度などが詳細に解析されます。

 骨の破壊がみられる場合の腫瘍は、悪性腫瘍である可能性が非常に大きくなります。悪性腫瘍の疑いがあるときは、放射性物質を体内に収入することで、骨以外の臓器の炎症やがんの部位を調べるガリウムシンチグラムという核医学検査を行います。この検査で、胚や肝臓など、全身への転移の有無が分かります。

 最も確実な検査は、腫瘍の一部を採取して顕微鏡による病理組織診断を行うことなのですが、腫瘍の一部を採取する方法は、細胞を傷つけることで、もしも腫瘍が良性腫瘍だった場合に、それを悪性腫瘍に発展させてしまう危険度が高くなることがあります。生検を行うときは、腫瘍を全摘出して顕微鏡で調べることが安全です。


治療はどうやりますか? ◆〔涙腺腫瘍〕の治療方法をご説明します。
涙腺腫瘍の治療

 涙腺腫瘍がある場合には、それが良性腫瘍でも悪性腫瘍でも、手術により全摘出しなければなりません。

 悪性腫瘍の場合には、涙腺のみならず、眼球やまぶたなど周辺部位を摘出する「眼窩内容除去術」を行う必要もでてきます。

 更に、全身への転移が認められる場合には、放射線療法や化学療法(薬物療法)による長期の治療が必要となります。涙腺腫瘍が悪性腫瘍である場合には、たとえ全テク出手術を行ったとしても予後はよくありません。

 涙腺腫瘍を予防する方法はありませんが、もしも、上まぶたの外側が腫れ、瞼が下がってきたり、眼球突出や複視の症状を自覚したら、直ちに専門医の診断を受けることが必要です。悪性腫瘍は、早期発見以上に優れた治療法はありません。