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健康用語

〔大豆イソフラボン〕

 

 イソフラボンは、ポリフェノールの一種で、大豆や葛などマメ科の植物の胚軸部分に多く含まれている成分です。

 体内に摂取された大豆イソフラボンは、代謝され、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすると考えられています。

 卵巣内部の卵胞から分泌されるエストロゲンは、女性の月経周期や女性器の発育促進、性欲増進など女性を女性たらしめる作用を持つ重要な女性ホルモンですが、骨のカルシウムの保持やコレステロールの代謝などにも重要に関係しています。


 この女性ホルモンであるエストロゲンの分泌は、20~40代には十分に分泌されていますが、50代以降には急速に減少します。

 大豆の主成分はたんぱく質であり、35%ほど含有されていますが、他にも脂質19%、炭水化物28%、灰分5%などが含まれています。更に微量成分ではあるのですが、大豆には、抗がん作用や骨粗しょう症を予防する作用があるイソフラボンが含まれる他、動脈硬化を予防する大豆サポニンも豊富です。更に、含有されるレシチンは、高脂血症を抑制する効果があります。

 イソフラボンはエストロゲン様の特性があることで、更年期障害の症状や2型糖尿病の改善などに効果があるとされています。

 また、大豆イソフラボンには、骨粗しょう症の改善効果があり、骨の健康維持に有用とされる特定保健用食品として許可された食品も多数販売されています。



原産地・歴史 ◆〔イソフラボン〕の原産地や由来・歴史は、どんなですか? ▼
大豆の原産地  イソフラボンは、主に大豆に豊富に含有される成分であり、単にイソフラボンとも呼びますが大豆イソフラボンと呼ばれることも多い成分です。

 大豆は、日本でも馴染みの深い食品で、味噌、醤油、豆腐、納豆、湯葉、豆乳、きな粉などの原料になる他、大豆油の原料にもなります。また、煮豆、枝豆、油揚げなどとして頻繁に用いられる食材です。

 このように馴染みの深い食品の原料である大豆の原産地は中国東北部からロシアのアムール川流域にかけての地域とされています。中国では紀元前3000年頃以来、栽培され、弥生時代には日本にも伝来したと考えられています。古事記にも五穀のひとつとして記述があります。ヨーロッパやアメリカに伝わったのは、18世紀以降であり比較的最近のことです。


主な栄養成分 ◆〔イソフラボン〕の主な栄養成分は何ですか? ▼
イソフラボンの化学構造  イソフラボンは化学的には、フラボノイドの一種で、C12H10O2という分子式を持つ無色の固体状物質で、別名「3-フェニルクロモン」とも呼ばれます。


主な効果・効用 ◆〔イソフラボン〕の主な効果・効用は何ですか? ▼
イソフラボンの効果・効用  イソフラボンは、過剰摂取すると逆効果が出る可能性も指摘されていますが、適量の使用においては、更年期障害の緩和や骨粗しょう症の予防、前立腺がん予防、乳がん予防、高血圧・動脈硬化の予防などに効果があるとされています。

イソフラボンの効果・効用
更年期障害の緩和  多くの女性は閉経時期前後になるといわゆる更年期障害に悩まされるようになります。身体がほてったり、のぼせたり、異常な発汗、動悸、めまいなどの症状が出現します。また、不眠や不安、軽いうつ症状などを伴うこともあり、外出できなくなることもあります。

 イソフラボンには、このような症状を軽減し鎮めてくれる作用があります。

骨粗しょう症の予防  人間の骨は常に生成と吸収が同時進行し、古い骨は消滅し新しい骨が作られています。しかし、閉経後の女性ではエストロゲンの減少により、このバランスが崩れ骨の主成分であるカルシウムが減少します。このため、骨がスカスカになる骨粗しょう症になり、骨折することも多くなります。

 イソフラボンは、エストロゲンに類似した物質であり、骨からのカルシウムの溶出(吸収)を抑制し、骨密度の低下を防止してくれます。

乳がんの予防  イソフラボンは、エストロゲン様の活性を持つことから乳がんや子宮体がんなどになるリスクを増すとも、減らすとも考えられています。

前立腺がんの予防
生活習慣病の予防  女性の身体では、エストロゲンが十分に分泌されている間は、コレステロールの増加が抑制されていいますが、高齢化しエストロゲンの分泌が減少してくると、コレステロールが増加しやすくなり生活習慣病を発症しやすくなります。

 それに伴い、動脈硬化が進行し、更に高血圧や脳血管障害、心筋梗塞などの危険率が高まります。

 イソフラボンの摂取により、コレステロールの増加が抑制され、結果として動脈硬化などの進行を抑えたり、遅らせたりできるようになるのです。

老化防止


用法・用量 ◆〔イソフラボン〕の用法・用量はどうなりますか? ▼
イソフラボンの効果確認実験  閉経後の女性を対象にして、大豆イソフラボンの錠剤を毎日150mg摂取するグループと、同量のプラセボ錠剤(見た目は同じで内容的には何も成分を含まない擬似錠剤)を毎日150mg摂取するグループにおける実験が、5年間にわたって行われました。

 この実験により、30か月までの期間では有意な差は認められませんでしたが、60か月では、大豆イソフラボンを摂取し続けたグループの人たちに、子宮内膜増殖症の発症が有意に高くなるという驚くべき結果が得られました。

イソフラボンの推奨摂取量  この結果により、食品安全委員会では、日量150mg大豆イソフラボン錠剤は、ヒトにおける健康被害発現量とし、その半分の75mgまでの摂取が「臨床研究に基づく現時点におけるヒトの安全な上限摂取目安量」と設定しました。

 イソフラボンは、女性ホルモンの分泌が減少する高齢期の女性には摂取をお勧めする成分ではあるのですが、上記の実験結果で見るように、摂取量が多すぎると重大な問題(子宮内膜症)が出てくることが分かっています。

 このため、食品安全委員会では、1日あたりの大豆イソフラボンの摂取量について、「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」として、ガイドラインを示しています。

 このガイドラインによれば、1日あたりの大豆イソフラボンの摂取目安料は、その上限値を70~75mgとし、その内でサプリメントや特定保険食品などから摂取する料は30mg以内とするのが望ましいとしています。


副作用・留意点 ◆〔イソフラボン〕の副作用や留意点はありますか? ▼
イソフラボン  大豆イソフラボンには、適度に使用すれば確かに健康効果が期待はできるのですが、過剰な摂取はかえって健康に害を与える可能性もあるので、注意は必要です。

 既に述べたようにイソフラボンのサプリメントを過剰に摂取すると、子宮内膜増殖症の発症リスクが高くなります。更に、女性ホルモンのバランスが異常となることで、月経周期の遅れなどが起こる危険性もあります。


料理のコツ ◆〔イソフラボン〕の特定保健用食品はありますか? ▼
市販イソフラボンサプリメントの例  イソフラボンを含有する特定保健用食品は、エスエス製薬や丸和、フジッコなどから販売されています。これらのご利用に関しては、販売会社のご説明だけでなく、上記の内容もよく理解して下さるとよいと思われます。

市販イソフラボンサプリメント例
エスエス製薬 ・こつこつ健骨 改善生活
・こつこつ健骨 改善生活(ザクロ風味)
・こつこつ健骨 改善生活(紅茶風味)

丸和 ・かいこつ美人
・ビセット
・活き活き生活 BK

フジッコ ・黒豆茶
・黒豆茶ゴールド
・黒豆豆乳飲料
・大豆芽茶