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健康用語

〔2型糖尿病〕

 
 食物から摂取され消化吸収された血液中のブドウ糖を細胞内へ取り込む重要な役割を果たすホルモンにインスリンがあります。

 インスリンは膵臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌されるホルモンで、血液中の血糖値を下げる働きがあります。


糖尿病の種類
1型糖尿病  膵臓のβ細胞がウイルスなどで破壊されて、インスリンが産生できないことでインスリン量が絶対的に不足する糖尿病です。

2型糖尿病  基本的に、インスリンの働きが悪くなっていることでブドウ糖がうまく取り入れられなくなる糖尿病で、原因により3つのタイプがあります。

  ・インスリンの出が悪い。
  ・インスリンが元気がない。
  ・インスリン受容体が元気がない。

その他の糖尿病  妊娠糖尿病は、妊娠するとインスリンの作用を抑制するホルモンが分泌されるなどで、糖尿病が起こることがあります。


 インスリンは、食後には多く、空腹時には少なく分泌されなくてはなりません。

 しかし、その調節がうまく機能しないと、血糖値が高い状態で続いてしまう糖尿病になってしまいます。

 糖尿尿には、〔1型糖尿病〕 〔2型糖尿病〕 および 〔その他の糖尿病〕 などの種類があります。

どんな病気ですか? ◆〔2型糖尿病〕とは、一体どんな病気なのかご説明します。
どんな病気ですか?  糖尿病は、いわゆる血糖値が高くなり慢性的に血液中のブトウ糖濃度高くなった状態が続いている病気です。

 ブドウ糖は身体にとって最も重要なエネルギー源です。口から摂取した食物は、消化吸収されるとブドウ糖となり血液中に溶け込んで全身に運ばれ、インスリンというホルモンの作用によって肝臓や筋肉などの細胞内に取り込まれ利用されます。

 血液中に存在するブドウ糖の濃度を「血糖値」といいますが、通常ではインスリンなどのホルモンの作用で一定の範囲内に保たれています。しかし、何らかの原因で、インスリンの絶対量が不足したり、あるいはインスリンの効力が弱い状態になると、ブドウ糖が処理しきれず血液中に蓄積し血糖値が高くなってしまいます。

 このようにインスリンが不足したり、効力が弱いために、血糖値が高くなる状態を「高血糖」といい、高血糖が長く続く状態を「糖尿病」といいます。

 インスリンが不足したり、作用が弱くなる原因にはいろいろあって、糖尿病はその原因によって大きくは「1型糖尿尿」「2型糖尿病」とに分類されています。日本人の糖尿病の95%以上は2型糖尿病であり、食事や運動などの生活習慣が大きく影響しているとされます。

1型糖尿病  1型糖尿病は「IDDM」とも呼ばれる糖尿病で、「インスリン依存型糖尿病」とも呼ばれます。小児期に起こることが多い糖尿病でもあり「小児糖尿病」とも呼ばれます。

 1型糖尿病は、主に自己免疫によって起こる病気で、自分自身のリンパ球が膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞を攻撃し破壊してしまうことで発病します。

 インスリンが産生されなくなるために、血液中のブドウ糖が処理しきれず、血糖値が上昇してしまいます。インスリンの絶対量が不足するので、毎日数回のインスリンの自己注射などを行う以外に治療法はありません。

 この1型糖尿病の日本における発症率は、人口10万人あたり1~2名ほどとされ、それほど多くはありません。

2型糖尿病  2型糖尿病は、「インスリン非依存型糖尿病」とも呼ばれる糖尿病で、日本人の糖尿病の95%以上は2型糖尿病だとされています。2型糖尿病には「インスリン分泌低下」および「インスリン感受性低下」という二つのタイプがあります。

 インスリン分泌低下による2型糖尿病は、その原因面から見ると「インスリン分泌不全」および「インスリン抵抗性」に分かれます。

 その他にも、特殊な糖尿病として、妊婦がなる一時的な糖尿病もありますが、このページでのご説明は割愛しています。

2型糖尿病の種類
インスリン分泌不全型糖尿病  インスリン分泌不全型糖尿病では、ウイルスによって膵臓のランゲルハンス島のβ細胞が破壊されているわけではないので、インスリンの分泌はあるのですが、分泌されるタイミングが遅れるために起こります。

 通常、食物を摂取すると、ブドウ糖が吸収され血糖値が上昇を始めると、即時にインスリンが分泌されるのですが、インスリン分泌不全型糖尿病では、血糖値の上昇よりも遅れてインスリンが分泌されるために、有効活用されないのです。

インスリン抵抗性糖尿病  インスリン抵抗性糖尿病は、インスリン自体は分泌されているのですが、何らかの原因により、インスリンの作用が障害された状態、心巣リン感受性低下の状態になっています。

 インスリンの量が正常であっても、感受性が悪いために、血糖値を下げるには量が不足で、もっと多くのインスリンを必要としている状態です。



どんな症状ですか? ◆〔2型糖尿病〕の症状をご説明します。
2型糖尿病の症状  糖尿病は、かなり悪化してからでないと自覚症状が現れにくい病気です。そのため、発見されたときには病気が相当進行している状態であることが多いのです。

 糖尿病では、血糖値が高いことによる直接的な症状も重要ですが、もっと恐ろしいのが糖尿病による合併症です。長期間、継続的な高血糖状態にあると、全身の血管や神経がダメージを受け、様々な合併症を引き起こすようになるのです。

 即ち、糖尿病の症状のひとつは、高血糖値から引き起こされる症状です。糖尿病自体の症状といえます。そして、二つ目が血糖値が高い状態を放置したことで引き起こされる、さまざまな臓器などに生じる合併症です。

高血糖による症状  高血糖による症状とは、糖尿病自体による症状のことをいいます。次のようないろいろな症状がみられます。糖尿病はかなり進行してからでないと、自覚症状が出にくいので、もしもこのような症状が自覚されるなら、糖尿病の可能性が大きくなります。

糖尿病自体の症状
喉の渇き  身体が血液中の糖分濃度を低下させようとして、とても喉が渇き、多量の水分を摂るようになります。その結果、尿の回数が増える、多飲多尿の状態になります。

 血糖値が下がらない限り、水を飲んでも飲んでも喉が渇き続け、大量の尿をするるのです。

疲労感  水分を大量に摂取し、多尿となることで、糖分の一部が排泄されるばかりでなく、大切な筋肉や骨の成分も溶け出し失われてしまいます。同時に、食塩など細胞や筋肉の働きに深く関係するミネラルなども失われてしまいます。

 このため、身体がだるくなり、疲労感が抜けなくなります。脳に供給される血液量が減少して、頭もぼやけたり、ボーっとなったりします。

食欲亢進  糖尿病になると、食欲が異常に亢進し、いくらでも食べたくなります。

痩せる  食欲がありいくらでも食べられるのに、痩せてきます。食物を食べてもブドウ糖が摂取されず、エネルギー源が供給されないので、糖尿病の悪化とともに、身体は摂取されない糖分の代わりに、筋肉や脂肪をエネルギー源として使用するようになり、そのために体重が急激に減少するのです。

血行不良  糖尿病では、血液の流れが悪くなり、次第に動脈硬化が進行します。重度になると、足の指などに十分な血液が回らなくなり、「壊疽(えそ)」といって、足の指が腐ってしまい、切断を余儀なくされることにもなりかねません。

むくみ  糖尿病の末期では、糖尿病性腎症となり、血液中のたんぱく質が尿中に排泄され、むくみがでてきます。

皮膚化膿  高血糖状態が長く続くと、身体の抵抗力が低下し、細菌感染しやすくなり、膀胱炎や感冒に罹りやすくなったり、皮膚が化膿したりおできができたりします。一度できたおできや感冒が治りにくくなります。

性欲低下  重度になると、性欲の低下が認められます。


糖尿病の合併症
糖尿病の合併症の症状
目の異常  目の疲れがひどくなり、物が見えにくかったり、物が二重に見えるようになります。また、飛紋症といって、眼前に蚊のような小さな黒い点が見えるようにもなります。眼底出血(網膜症)や白内障が進行していきます。

しびれ  手足の痺れ感や痛みがでてきます。特に夜間には手足の先端部が痛みます。チクチクと針で刺すような痛みを訴えることがあります。

 皮膚を虫が這っているように感じたり、足の中に棒が入っているように感じたり、足の裏に何かが張り付いているような錯覚を覚えることがあります。

 しびれとともみ、温度感覚が鈍くなり、足などを火傷しても気がつきにくくなります。

足の攣り  夜間、就寝中などに突然、足のふくらはぎが攣ったり、手の平が引きつってとても痛く感じることがあります。

歩行困難  手足の筋肉が痩せ落ち、歩行困難を感じるようになります。最終的には、歩くことができなくなることもあります。

便秘・下痢  しつこい便秘や下痢に悩まされたり、立ちくらみがしたり、身体にいろいろな異常が現れてきます。足が冷たくて仕方ないのに、一方で顔が火照ったりもします。



原因は何ですか? ◆〔2型糖尿病〕の原因や発症の仕組みをご説明します。
2型糖尿病の原因  2型糖尿病では、身体はインスリンを産生する能力はあるのですが、インスリン分泌不全でインスリンの量が不足したり、インスリン抵抗性のために作られたインスリンが十分に作用しない状態となっています。

 一般に、2型糖尿病は、糖尿病全体の95%以上を占め、40歳代から患者数が増加し、若い人でも発症することがあります。2型糖尿病の原因は、肥りすぎなどが誘引となっている場合が多く、その原因には生活習慣が大きく関係しています。

2型糖尿病の原因
肥満  インスリンの分泌が低下しやすい体質が基本にあるとしても、食べすぎ、飲みすぎ、運動不足などによる肥満が大きな原因となります。肥りすぎの人は注意が必要です。

遺伝因子  明確に解明されているわけではありませんが、家族や一族に糖尿病患者の人がいる場合は、糖尿病に罹る可能性が大となります。やはり、遺伝器質が関係しているのかも知れません。

加齢  体質の問題とも絡んで、加齢は2型糖尿病発症のひとつの要素となります。特に、40代以降ではリスクが大きくなります。

ストレス・病気  ストレスが大きい生活や高血圧などの病気で心身に負担が大きいと、結果的に不摂生などのために肥満を招き、糖尿病になる可能性があります。

妊娠  女性では、妊娠中に糖尿病になる人がいます。また、体重4kgg以上の赤ちゃんを出産した後などに、糖尿病を発病する女性もいます。



診断はどうなりますか? ◆〔2型糖尿病〕の検査方法や診断方法をご説明します。
2型糖尿病の診断  この病気の診断は尿中に漏洩する糖分の測定も行われますが、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)を調べることで行われます。血糖値は、正常な状態であれば一定の範囲内に調整されています。しかし、インスリンが必要なだけ分泌されないか、または必要なだけ消費されない場合には、血糖値が上昇し糖尿病となります。

 糖尿病は病状が相当進展してしまって初めて自覚症状がでる病気です。逆にいえば、初期の段階ではまったく自覚症状が現れない怖い病気なのです。病気が相当進行してくると、のどの渇き、多飲、多尿、倦怠感などの症状がでてきます。糖尿病の診断には、先ず定期的な健康診断などで血糖値をチェックすることが必要です。

糖尿病判定基準 糖尿病の検査診断には、通常、次のような3つの検査診断方法が使われます。

 ・早朝空腹時血糖値
 ・OGTT2時間値
 ・随時血糖値

 これらの検査のどれかに異常値が出れば、再検査します。再検査で同様な結果が出れば糖尿病と診断されます。

 早朝空腹時血糖値とは、前日の夜9時以降、水分以外の飲食を抜いた状態で、8時間以上の絶食後、早朝に採血した血糖値のことです。OGTT2時間値とは、ブドウ糖負荷試験の略号で、ブドウ糖75mgを含むシロップを飲み、2時間後に採血した血糖値です。食後の血糖値を想定しています。随時血糖値とは、食事の時間と関係なく随時に採血したときの血糖値で、食事の2時間後くらいであれば高い値がでます。

 上の図で説明しますと、正常な血糖値の範囲は、空腹時血糖値が110mg/dL 未満で、かつ、OGTT2時間値が140mg/dL 未満のときです。これより外の領域で、空腹時血糖値が126mg/dL 未満で、かつ、OGTT2時間値が200mg/dL 未満ならば境界型と呼ばれ、糖尿病予備軍となります。これより更に外の領域、早朝空腹時の血糖値が126mg/dL 以上の場合や、OGTT2時間値(随時血糖値)が200mg/dL 以上の場合は、糖尿病と診断されます。

 糖尿病と診断された場合は、更に1型糖尿病か2型糖尿病かの精密検査を受けることになります。

 糖尿病の最も恐いことは、他の重大な病気との合併症で、視力障害、腎臓障害、神経障害などを起こすことです。ときには、意識障害も起こります。このような合併症を起こさないようにする為には、血糖マーカーと呼ばれる検査項目、ヘモグロビンA1cというものがあり、このマーカー値を6.5%未満にすることが必要とされています。


治療はどうやりますか? ◆〔2型糖尿病〕の治療方法をご説明します。
2型糖尿病の治療  血糖値が正常な範囲にあれば、糖尿病の疑いはありませんが、血糖値が境界型にあって糖尿病予備軍の領域にあるときは、食事カロリー摂取量の制限、生活習慣の適切な改善、および適切な運動などをすることで改善される可能性があります。

 しかし、糖尿病と診断された場合には、これらの改善を行うだけでは糖尿病を治療することは不可能です。1型糖尿病の場合には、十分なインスリンが生成されないことが主原因なので、インスリン注射が必要不可欠となります。

 また、2型糖尿病の場合には、インスリンは生成されているがうまく利用されない状態だということになります。他の重大な病気との合併症も含めて、更に本格的な治療が必要です。糖尿病の治療の基本は、血糖値をある範囲に管理し、とにかく合併症を引き起こさないようにすることです。

 絶対に必要なのは、食事療法と運動療法です。摂取するカロリーを厳密に管理し、適度な運動を義務付けます。これで不十分な場合は、内服薬をインスリン注射が必要です。本格的な治療に関しては、主治医の指示に厳密に従うしか方法はありません。