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健康用語

〔結膜炎〕


 結膜炎は、目が真っ赤になることでよく知られた病気で、感染症やアレルギーなどを原因として、目の結膜にできる炎症のことをいいます。

 結膜炎には、大きく分けて、次の四つの種類があります。
 ・「細菌性結膜炎」
 ・「ウィルス性結膜炎」
 ・「アレルギー性結膜炎」
 ・「クラミジア結膜炎」

 結膜炎はその原因によって、感染するものと感染はしないものとがあります。


 細菌性結膜炎・ウイルス性結膜炎およびクラミジア結膜炎は感染する結膜炎ですが、アレルギー性結膜炎は個人のアレルギー体質などに起因する結膜炎なので他の人に感染することはありません。



結膜炎の種類 ◆〔結膜炎〕の種類にはどんなものがあるかご説明します。
結膜炎の種類

 結膜炎では、一般的に白目が充血し真っ赤になるのが特徴ですが、原因により充血の程度とか目やにの出方、色などに特徴がみられます。

 細菌性結膜炎では黄色く粘り気のある目やにがでるのに対し、アレルギー性結膜炎では白く糸を曳くような目やにがでます。  角膜炎の種類と主な症状などは下図の通りです。

角膜炎の種類と主な症状
細菌性結膜炎  細菌性結膜炎の原因菌はインフルエンザ菌、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、淋菌などです。

 幼児期や学童期に多く発症します。

 白目が真っ赤に充血し、やや黄色味で粘り気のある目やにが出ます。

 よく効く薬があり比較的短期間で治癒する。

ウイルス性結膜炎  ウイルス性結膜炎の原因となるものには、多くの原因ウイルスがありますが、感染性の強いのは下記の三つです。

 ・「アデノウイルス8型」による「流行性角角膜炎(はやり目)」
 ・「アデノウイルス3型」による「咽頭角膜熱(プール熱)」
 ・「エンテロウイルス70」による「急性出血性結膜炎」

 この病気は、夏季に流行する傾向があり、結膜が充血し大量の目やにがでて、瞼が腫れあがります。

 自覚症状としては、瞼の裏側にブツブツができ、目がゴロゴロします。

 耳の前のリンパ節が腫れ、喉などにも炎症がでることがあります。

 ウイルスを効果的に退治する薬はないので、炎症を抑制する点眼薬などを使用します。

クラミジア結膜炎  クラミジア結膜炎は、クラミジアトラコーマティスという微生物の感染により起こる結膜炎です。かつては「トラコーマ」と呼ばれた結膜炎で、日本だけでなく全世界で流行しましたが、衛生環境の改善で近年では激減しています。

 結膜だけでなく、角膜にも炎症が起き、視力に影響することもあります。

 クラミジアは性感染症の原因微生物でもあり、抗生物質で退治できますが、性交渉のパートナーとの同時治療が必要です。

アレルギー性結膜炎  アレルギー性結膜炎は、アレルギーにより発症する結膜炎で、通常は特定の原因物質により起こります。春から夏にかけて症状が激しくでる「春季カタル」がこの結膜炎の典型例です。

 原因となるアレルゲンには、花粉やカビ、ダニ、ペットの毛、チリ、フケ、特定の食べ物などがあります。

 結膜が充血し、白っぽい糸をひくような「目やに」がでます。 目の痒み、涙目、瞼の腫れあがりなどの他、鼻アレルギーを伴うことも多くあります。

 アレルギーを抑制したり、炎症を抑制したりする点眼薬で治療します。