〔チアノーゼ〕 |
チアノーゼは医学用語で、皮膚の粘膜が紫色、暗青色または暗藍色になることをいいます。 |
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赤血球中には、鉄と結合した蛋白質であるヘモグロビンが含まれています。正常であれば、動脈血中のヘモグロビンの98%以上は酸素と結合し、血液の色は赤色をしています。一方、酸素含有量の低い血液は、赤色というより、青色~紫色に近くなります。 |
チアノーゼの原因疾患 |
呼吸器疾患によるもの |
本来、還元ヘモグロビンは、全身の静脈から大静脈に集まり肺に運ばれ、ここで酸素と結合して酸化ヘモグロビンとなり、今度は動脈を経由して全身に運ばれます。しかし、呼吸器疾患があると、還元ヘモグロビンがうまく酸化されない状態が起こる結果、チアノーゼの症状が現れてきます。次のような疾患が原因となります。 ・肺気腫 ・肺線維症 ・肺動脈狭窄 ・無気肺 ・気管支の通過障害 ・高度の腹部膨隆 |
循環障害によるもの |
呼吸器疾患があると、還元ヘモグロビンがうまく酸化されなくなるのと同様に、循環器疾患があると、一部あるいは全身の還元ヘモグロビンの数が異常に多くなり、その色がチアノーゼとして現れます。次のような疾患が原因となります。 ・静脈血の動脈血への混入 ・末梢毛細血管における鬱血 (右心不全、末梢循環不全、腫瘍による大静脈圧迫) |
異常ヘモグロビンによるもの |
何らかの理由で異常ヘモグロビンが血中に増加するとチアノーゼが現れます。 |
血液中の酸素濃度は、動脈血ガス分析で検査できます。酸素濃度が何故減少しているのか調べるために、胸部X線撮影、血液流量検査、肺や心臓の機能検査が行われます。 |
チアノーゼ対処法 |
100%酸素を吸入で酸素分圧が改善 | 原因は呼吸器疾患 |
100%酸素を吸入で酸素分圧が改善しない | 原因はチアノーゼ性心疾患 |
動脈血酸素飽和度、酸素分圧が正常 | 原因は末梢性チアノーゼ |
動脈血酸素分圧が50mmHg以上あるが酸素飽和度が低下 | 原因は異常ヘモグロビン症 |
上下肢の酸素分圧に差 | 原因は解離性チアノーゼ |