〔MCTD:混合性結合組織病〕 |
「MCTD(混合性結合組織病)」は、次の三つの膠原病の内の二つ以上の病気を思わせる症状が混在して現れるときの疾患をいいます。 |
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〔MCTD:混合性結合組織病〕 |
「MCTD(混合性結合組織病)」は、次の三つの膠原病の内の二つ以上の病気を思わせる症状が混在して現れるときの疾患をいいます。 |
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混合性結合組織病は、全年齢層に発病しますが、特に30~40代の女性に発症することが多く、男女比では女性が男性の11~15倍という非常に高い率で発症します。 膠原病には、共通的な症状や検査異常が認められることが多くあります。それぞれの膠原病がとても近い関係にあるために、しばしば検査や症状だけからでは、どの膠原病が原因か特定できません。 |
三つの膠原病である全身性エリテマトーデス、多発性筋炎・皮膚筋炎、および全身性強皮症の内の二つ以上の病気が混在し、しかも抗核抗体のひとつ、抗U1-RNP抗体が陽性であるとこの病気の可能性が高くなります。 この疾患の、日本での推定患者数は7000人ほどです。 |
◆〔MCTD:混合性結合組織病〕とは、一体どんな病気なのかご説明します。 |
どんな病気ですか? |
混合性結合組織病では、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎・皮膚筋炎、および全身性強皮症の内の二つ以上の病気を思わせる所見があっても、それぞれの膠原病の全ての症状が出揃わないというが特徴があります。 |
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◆〔MCTD:混合性結合組織病〕の症状をご説明します。 |
MCTD:混合性結合組織病の症状 |
この病気に共通的に表れる症状は、レイノー現象で、指ないし手背がソーセージのように腫れる現象がみられます。また、この膠原病特有の自己抗体として「抗U1-RNP抗体」が陽性となります。レイノー現象は、寒冷温に晒されたり、精神的に緊張したときに、手指の皮膚が白くなり、やがて紫色から赤色へと変化する現象です。
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◆〔MCTD:混合性結合組織病〕の原因や発症の仕組みをご説明します。 |
MCTD:混合性結合組織病の原因 |
混合性結合組織病も他の膠原病と同様に免疫機構が自己抗体を産生し、自分自身の細胞や組織を攻撃してしまう病気です。 |
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◆〔MCTD:混合性結合組織病〕の検査方法や診断方法をご説明します。 |
MCTD:混合性結合組織病の診断 |
混合性結合組織病の検査では、主に血液検査が行われます。また、診断方法には、厚生労働省の診断基準が有用で信頼すべきものとして使用されます。
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◆〔MCTD:混合性結合組織病〕の治療方法をご説明します。 |
治療方針 |
混合性結合組織病は、共通的なレイノー現象の他に、三つの膠原病の症状を異なる比重で併せ持つため、該当する病気ごとの症状に合わせた治療を行うことになります。 |
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薬物療法 |
全身性エリテマトーデスや多発性筋炎・皮膚筋炎が主体の症状なら、ステロイド薬がよく効きます。関節症状が主体な症状なら、非ステロイド性抗炎症薬が有効です。レイノー現象に対しては、血管を拡張して血液の循環を良くするニコチン酸トコフェロールなどの血管拡張薬が用いられます。 |