CTは、身体の内部にあるがんやいろいろな病気などを発見し、その部位の確認や進行状態などを詳しく調べることができる技術です。 このCTは、X線を利用する点ではレントゲンと同様な装置ですが、レントゲンでは平面二次元画像しか見られないのに対して、CTでは、任意の三次元断層影像をみることができます。 |
CTでは非常に多くのデジタルスライス画像情報を高さ方向に積み上げて、コンピュータ処理により任意の断面画像として見ることができるからです。 CTの根本にある基本原理は、レントゲンと同じくX線による身体の透過による影像撮影です。しかし「物体を複数多数の方向から透過させ、得られる投射情報をコンピュータにより再構成すれば、物体の立体構造を知ることができる」という原理に基づいて、より詳細な体内情報を描き出すことができるのがCTなのです。 |
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◆〔CT(コンピュータ断層撮影法)〕の装置はどのようなものかご説明します。 |
CTの装置 |
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◆〔CT(コンピュータ断層撮影法)〕による画像はどのようなものか示します。 |
CTによる頭部の様子 |
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◆〔CT(コンピュータ断層撮影法)〕の技術についてご説明します。 |
測定原理 |
通常のCT撮影装置は、機械本態はドーナツ型をしていて、検査を受ける人はこの中央部に配置されているスライド式の台上に乗せられます。この台はドーナツ型筒内に入り、検査の体制が整います。 X線を放射する線源とセンサーが、検査を受ける人の周囲を回転しながらX線を照射します。照射されたX線はその人の体内に向かい、一部は吸収されて減衰しますが、大くは透過して、X線の線源と反対側にあるX線検出装置に到達して記録されます。 このようにして、CT装置では、検査を受ける人の周囲を360度にわたってX線照射し、身体内部で一部吸収され減衰された度合いを示す情報として記録されます。このデータ情報をコンピュータ処理することで、画像を再構成して表示します。 断面画像を作成する方法は、巨大な連立一次方程式を解く問題として処理されます。たとえば、一つの断面を1024ピクセル四方に分割し、身体の各部位におけるX線の吸収率を未知数とし、その合計値が実際に観測された吸収量と等しいと置くことで巨大な連立方程式が作られます。この方程式は常識的には極めて巨大で人間では容易に解くことができませんが、最近のコンピュータでは優れたハードとアルゴリズムの進化により瞬時に解が得られます。 |
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CTの適応 |
CT検査は人体内部の病変などを調べる優れた手段ですが、がん等の病変の画像化には得意とするものと、不得意なものとがあります。 多くはX線を使用するという原理的特性や、検査薬の特性に基づく影響などで、うまく映像化できるものとそうではないものがでてくるのです。CT検査も決して万能ではありません。
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CTの副作用 |
CT検査は、多くの大病院には普及している検査機器であり、日常的に使用されていますが、副作用もあることを知らなければいけません。 副作用の主なものは、X線を使用するためにX線被爆があること、造影剤によるものなどです。
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