通常のCT撮影装置は、機械本態はドーナツ型をしていて、検査を受ける人はこの中央部に配置されているスライド式の台上に乗せられます。この台はドーナツ型筒内に入り、検査の体制が整います。
X線を放射する線源とセンサーが、検査を受ける人の周囲を回転しながらX線を照射します。照射されたX線はその人の体内に向かい、一部は吸収されて減衰しますが、大くは透過して、X線の線源と反対側にあるX線検出装置に到達して記録されます。
このようにして、CT装置では、検査を受ける人の周囲を360度にわたってX線照射し、身体内部で一部吸収され減衰された度合いを示す情報として記録されます。このデータ情報をコンピュータ処理することで、画像を再構成して表示します。
断面画像を作成する方法は、巨大な連立一次方程式を解く問題として処理されます。たとえば、一つの断面を1024ピクセル四方に分割し、身体の各部位におけるX線の吸収率を未知数とし、その合計値が実際に観測された吸収量と等しいと置くことで巨大な連立方程式が作られます。この方程式は常識的には極めて巨大で人間では容易に解くことができませんが、最近のコンピュータでは優れたハードとアルゴリズムの進化により瞬時に解が得られます。
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