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痴呆・認知症 |
〔痴呆〕あるいは〔痴呆症〕は、もともとは正常に発達した知能や記憶力、判断力、理解力、抽象能力、言語能力、行為能力、認識、見当識、感情、意欲、性格などの諸々の精神機能が、後天的な脳の器質的障害により低下した状態をいいます。 |
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稀には症状が改善させることもありますが、多くの場合、非可逆性で改善は困難となります。 なお、〔痴呆〕という用語には、悔蔑的な意味合いがあるため、最近では〔認知症〕と呼ばれるようになっています。 〔痴呆〕の患者では、器質性精神障害により急性期では意識障害(急性脳症候群)が、慢性期ではいわゆる〔痴呆〕と〔人格障害(慢性脳症候群)〕が主な症状として現れることから、脳における器質的障害が慢性的に進行していることが分かります。 器質的精神障害を引き起こす有名な原因疾患には、老年期にみられる〔血管性痴呆〕〔アルツハイマー型痴呆〕〔ピック病〕等があります。また、〔ハンチントン病〕〔パーキンソン病〕〔進行性核上性麻痺〕〔てんかん〕〔頭部外傷〕〔脳炎〕などの〔感染症〕〔脳腫瘍〕〔アルコール依存症〕〔正常圧水頭症〕なども原因疾患となります。 臨床的には、一見して〔痴呆〕と見られる場合でも、〔うつ病〕でも同様な症状を呈することがあることがあり、臨床症状や精神病理、神経病理、疾患別などの面から〔痴呆〕にもいくつかのタイプがあるとされています。 |