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〔風邪薬〕

 一口に風邪薬といってもいろいろな種類があります。

 風邪の症状には、頭痛、発熱、引きつけ、咳、くしゃみ、鼻水、悪寒、節々の痛みなど、これも風邪の種類や人によってさまざまに現れます。

 これらの症状のどれかに的を絞った風邪薬もありますが、あまり一般的ではありません。

 一般の市販薬としての風邪薬、普通にいう総合感冒薬では、これらのどの症状にも少しずつ効果のあるような薬となっているのです。



 風邪薬に使われている化学成分、医薬成分はとても多くあるので、風邪の症状を和らげる効果があると同時に、ある種の副作用も起こります。たとえば、風邪薬を飲むと眠くなってしまうというのはよく経験するところです。副作用は人により、風邪の症状によっても起こり方が異なるので、自分に合った薬を見つけておくことが大切です。

 薬はどれでもそうですが、副作用の他にいろいろな飲食物との食べ合わせの問題も発生するので、この点からも注意が必要です。このページでは、これらの観点から、風邪薬の特徴や注意点などをまとめてみました。

 読売新聞に「市販薬と付き合う」という特集があり、この中で市販の古いタイプの風邪薬では眠気を誘うものがあるとの記事がありましたので、このページの最下段に紹介しておきます。


風邪薬 ◆〔風邪薬〕にはいくつかの系統があるのでその特性などをご説明します。
風邪薬の種類

 風邪薬には分類として、次のような種類があります。

 ・抗ヒスタミン系風邪薬
 ・キサンチン系中枢興奮系風邪薬
 ・交感神経刺激剤系風邪薬
 ・非ピリン系解熱鎮痛剤系風邪薬

抗ヒスタミン系風邪薬

 抗ヒスタミン系風邪薬の代表的な市販薬には、次のような医薬がありあります。ここでは、これらの抗ヒスタミン系風邪薬の効能や副作用などを示します。

 ・コンタック総合感冒薬
 ・エスタックイブ
 ・新エスタックL錠
 ・新ルルAカプセル
 ・スカイナー

抗ヒスタミン系風邪薬の特性
特色・効能  抗ヒスタミン系の風邪薬は、アレルギー症状の原因となるヒスタミンの働きを抑制する働きがあり、これによって風邪の諸症状を緩和します。

 専門的なことになりますが、抗ヒスタミン薬には、フマル酸クレマスチン、マイレン酸カルキノピサミンなどの種類があり、アレルギー性鼻炎の治療薬としても効果があります。

副作用  抗ヒスタミン系の風邪薬の主な副作用は、眠気やだるさです。風邪薬を飲むと眠くなるという人が多いのですが、そのような症状がでる方は、車の運転などは避ける必要があります。

 尚、この副作用は内服を続けていると出にくくなる傾向があります。

飲み合わせ  抗ヒスタミン薬は、中枢神経の働きを抑制することで効果をあらわします。そのために、副作用として眠気やだるさを伴います。

 抗ヒスタミン系風邪薬を服用中に、アルコール飲料を飲むと、その作用が強く増強されますので、強い睡魔に襲われる心配があります。

 また、睡眠薬の成分である中枢神経抑制剤と同時に服用すると、風邪薬による睡魔などの副作用が現れる確率が高くなります。パーキンソン病の治療薬であるドロキシドパや、交感神経刺激薬のノルエピネフリンと同時に服用すると、風邪薬の血管拡張抑制作用が強められて、異常な血圧上昇が起こる可能性があります。

 睡眠薬や、パーキンソン病の治療薬を服用中の方、高血圧の方が、抗ヒスタミン系風邪薬を服用しようとするときには、事前に医師や薬剤師に相談することが必要です。


キサンチン系中枢興奮薬系風邪薬

 キサンチン系中枢興奮薬系風邪薬の代表的な市販薬には、次のような医薬がありあります。ここでは、これらのキサンチン系中枢興奮薬系風邪薬の効能や副作用などを示します。

 ・コルゲンコーワET錠
 ・エスタックイブ
 ・カコナール総合感冒薬
 ・コンタック総合感冒薬
 ・新ルルA錠

キサンチン系中枢興奮薬系風邪薬の特性
特色・効能  多くの総合感冒薬には通常、抗ヒスタミン系の成分が含まれていて眠くなるなどの副作用が伴います。ご家庭で安静にしていられる場合には問題が無いのですが、仕事で車を運転するときや、勉強で頑張りたいときなどには困ります。

 そのため、風邪薬による眠気防止効果のために、キサンチン系中枢興奮薬の一種であるカフェインが使用されます。カフェインには血管拡張作用や気管支拡張作用、利尿作用などもあります。

副作用  大量に使用した場合には、振せん、不整脈、虚脱、めまい、不眠、不安、瞳孔散大などが起こることがあります。特に、継続的に大量に使用すると、肝臓や腎臓の機能に障害が発生する恐れが強くなります。

飲み合わせ  カフェインは、肝臓で代謝(分解・無毒化)されるのですが、タバコを吸う人の場合、代謝にかかわる酵母が増加しているため、代謝が早く行われてしまい薬が効きにくくなります。

 逆にコーヒーやコーラ、緑茶などと飲み合わせると、カフェインの効果が強くでます。

 喘息治療薬のテオフィリン成分の入ったテオドールなどの薬と同時に服用すると中枢神経を強く刺激し、動悸などが起こることがあります。


交感神経刺激剤系風邪薬

 交感神経刺激剤系の風邪薬の代表的な市販薬には、次のような医薬がありあります。ここでは、これらの交感神経刺激剤系の風邪薬の効能や副作用などを示します。

 ・ベンザブロック
 ・ベンザブロック錠
 ・ベンザブロックSP
 ・ベンザブロックSPカプセル
 ・ストナサイナス細粒

交感神経刺激剤系の風邪薬の特性
特色・効能  交感神経刺激剤である塩酸フェニルプロパノールアミンは、内臓や血管、分泌腺などに働きかける交感神経を刺激し、抹消血管を収縮させ、咳を止める働きをします。

副作用  脈拍が異常に速くなる頻脈や血圧上昇、不整脈、心臓がドキドキするなどの副作用がでることがあります。また、いくら水を飲んでも収まらないような異常に喉が渇くことも起こります。

飲み合わせ  チーズやサラミソーセージには、この薬の主成分と同様なアミンの一種であるチラミンが含まれるため、交感神経が刺激され末梢神経が収縮することで高血圧になる危険性があります。

 糖尿病のインスリン治療を受けている人がこの薬を服用すると、インスリンの効果が弱まり危険です。また、この薬は末梢神経を収縮させるので、高血圧の治療薬を飲んでいる人も、併用すると危険です。


非ピリン系解熱鎮痛剤系風邪薬

 非ピリン系解熱鎮痛剤系の風邪薬の代表的な市販薬には、次のような医薬がありあります。ここでは、これらの非ピリン系解熱鎮痛剤系の風邪薬の効能や副作用などを示します。

 ・カコナール総合感冒薬
 ・コンタック総合感冒薬
 ・ストナET
 ・カイゲン
 ・エスタックSR錠
 ・コルゲンコーワET

非ピリン系解熱鎮痛剤系風邪薬の特性
特色・効能  非ピリン系解熱鎮痛薬の風邪薬の代表的なものは、アセトアミノフェンと呼ばれる成分で、多くの総合感冒薬に含まれています。

 この物質は中枢神経に作用して、皮下の血管を拡張することで、熱を放出し体温を下げる働きをします。同時に鎮痛効果ももっています。

副作用  ショックや蕁麻疹の発生、呼吸困難などの重大な副作用がでることがあります。喘息発作の誘発などもあるので喘息の方は使用しない方がいいです。その他、吐き気、下痢、食欲不振などの症状がでることもあります。

飲み合わせ  キャベツを食べると、肝臓でのアセトアミノフェンの代謝にかかわる酵素の働きを促進して、薬の効果を弱め解熱鎮痛効果が弱まります。この薬を服用するときはキャベツや芽キャベツは食べないようにしましょう。



咳止め薬 ◆〔咳止め薬〕にはいくつかの種類がありますのでそれをご説明します。
咳止め薬の種類

 咳止め薬には分類として、次のようなものがあります。

 ・中枢性鎮咳剤
 ・非麻薬性中枢性鎮咳剤

中枢性鎮咳剤

 中枢性鎮咳剤の代表的な市販薬には、次のような医薬がありあります。ここでは、これらの中枢性鎮咳剤の効能や副作用などを示します。

 ・新ルルAカプセル
 ・エスタックイブ
 ・パブロンSゴールド錠
 ・新ジキニンD錠
 ・ストナプラス2

中枢性鎮咳剤の特性
特色・効能  多くの総合感冒薬には、風邪の症状につきものの咳を鎮める成分が含まれています。咳を鎮める代表的な成分がリン酸ヒドロコディンで、この成分には、鎮咳作用だけでなく、鎮静作用、鎮痛作用などの効果もあります。

副作用  幻覚などの意識障害、呼吸抑制、気管支痙攣、喉のむくみなどが起こることがあります。この薬には依存性があるので、頻繁に服用していて急に服用を中止すると、禁断症状として頭痛や吐き気などが起こることもあります。この薬の連用は禁止です。

飲み合わせ  この薬は中枢神経抑制作用を持つので、この薬の服用中にアルコールを飲むと、ますます抑制作用が強くなり、低血圧や意識障害が起こる可能性があります。

 また、抗精神病薬と併用すると、抗精神病薬も中枢神経の働きを抑制するので、鎮咳薬が効きすぎて危険です。


非麻薬性中枢性鎮咳剤

 非麻薬性中枢性鎮咳剤の代表的な市販薬には、次のような医薬がありあります。ここでは、これらの非麻薬性中枢性鎮咳剤の効能や副作用などを示します。

 ・コンタック総合感冒薬
 ・パイロンα
 ・ベンザエースA
 ・新アクナール
 ・スカイナー

非麻薬性中枢性鎮咳剤の特性
特色・効能  非麻薬性中枢性鎮咳剤のデキストロメトルファンなどは、中枢神経に直接的に作用して、咳反射を抑制し、気管支を拡張して鎮咳効果を発揮します。特に、空咳に効き目がありますが、痰のでる咳にはあまり効果がありません。

副作用  重大な副作用として呼吸抑制が起こる場合があります。また、程度はひどくないものの、眠気、頭痛、めまい、発疹などの副作用がでる場合もあります。眠気が強い場合には服用を中止した方がいいです。

飲み合わせ  通常の薬は患部で効果を発揮した後、肝臓で酵素の作用により代謝(分解・無毒化)されますが、デキストロメトルファンを代謝する酵素が不足する人は、薬がなかなか無毒化されないため、薬の効果が強く出すぎたり副作用が出たりします。

 日本人の5人に1人位はこのような方がいるので、強い眠気を感じたときはこの薬の使用を中止し、すぐに医師に相談してください。



転載記事内容 ◆〔市販の風邪薬〕についての有用な記事を転載します。

解説

 2009年10月14日付けの読売新聞によりますと、抗ヒスタミン薬「クロルフェニラミン」を含有する市販の風邪薬には、眠気の副作用があり、少量でも日本酒1合余りを飲んだと同じくらいの集中力低下が起こるとのことです。

 ここでは、読売新聞の記事をそのまま転載しておりますので、参考にしてください。


転載元


読売新聞 2009年10月14日


記事名称


風邪用 古いタイプで眠気

記事本文

 「ずいぶんスピードが落ちているな」。昨年1月、雪の降りしきる霊峰・月山を越えて山形市へ向かう国道のトンネル内。酒田市を出発した庄内交通の高速バスに乗っていた山形大助教の池田和生さん(33)は、運転席をのぞき込んだ。

 運転手は半ば目をつぶり、口は半開き。大声で呼んでも反応がない。「生きているのか。病気か」。池田さんが状態を見ている間、居合わせた県職員の高石知(さとる)さん(28)がハンドルを切り、縁石にタイヤをこすってバスを停車させた。乗客20人余りが惨事を免れた。

 停車後、ようやく目を覚ました運転手は、その朝、風邪気味で薬を飲んだことを明かし、謝罪した。風邪薬との因果関係は明確にされなかったが、今年6月、運転手は道交法違反の疑いで書類送検された。

 関係者によると、運転手が飲んだのは市販の風邪薬で、抗ヒスタミン薬「クロルフェニラミン」が含まれていた。眠気の副作用があり、1回の服用より少ない程度の量(2ミリ・グラム)でも日本酒1合余りと同じくらいの集中力低下が起こるとされる。ベンザ、ジキニンなど市販の風邪薬に広く使われている。

 抗ヒスタミン薬は、神経伝達物質「ヒスタミン」の作用を抑え、くしゃみや鼻水などを鎮める反面、脳内に作用すると、眠気や集中力低下を起こす。医師の処方する医療用医薬品では、眠気が起きにくい新しいタイプが使われているが、市販薬では眠気を起こす古いタイプが主流だ。

 薬理学が専門の東北大教授、谷内(やない)一彦さんは「抗ヒスタミン」薬の副作用による交通事故は、原因が究明されていないだけで、実際は各地で起きているはず。怖いのは眠気だけでなく、本人も気づかないような運動能力などの低下が起きることです」と話す。谷内さんらの研究で、古いタイプの抗ヒスタミン薬を飲んだドライバーは、眠気の自覚はなくてもハンドルには、ぶれが出ることがわかった。  米国では7割以上の州が、眠気を催す抗ヒスタミン薬を飲んだ人の運転を法律で禁じている。一方、日本では法的な規制はなく、抗ヒスタミン薬による能力低下について、8割の使用者が知らないという調査データもある。谷内さんは「日本では、市販の抗ヒスタミン薬の副作用に対する認識が希薄で、危険性の意識も不十分だ」と注意を呼びかけている。

市販の風邪薬  眠気を催す抗ヒスタミン成分と市販の風邪薬の例

【クロルフェニラミン】
 製品例 エスタックイブ、コルゲンコーワ、コンタック、ジキニン、プレコール、ベンザブロック

【カルビノキサミン】
 製品例 パブロン

【クレマスチン】
 製品例 新ルル

(いずれも眠気のほか、口の中の渇きやだるさなどの副作用もある。飲酒するとさらに強くなる。