外縁部を境に水深は急激に落ち込み、太陽光線もほとんど届かない無光層と呼ばれる闇の世界となります。 海洋深層水は、全海水の90%以上を占めていますが、海面付近にある海水、表層水とは異なる物理的・化学的特長を備えています。 海洋深層水は、表層水とはほとんど混ざり合わないために、産業排水や生活排水などの汚染をほとんど受けることがありません。 海洋深層水は、極めて清浄性を保っているばかりでなく、表層水に比べて、水質悪化の原因となる有機物や病原微生物の量も極めて少なくなっています。 |
海洋深層水中には、食中毒などの原因となるコレラ菌やチフス菌、大腸菌など、食中毒を起こす細菌類やウイルス類も検出されません。 同時に、地球環境汚染物質であるダイオキシンやPCB、ビスフェノールなどもほとんど検出することができません。 海洋深層水を用いて製造した食品では、食感が改善されたり味わいが豊かになるなど食品の品質向上に効果があります。 |
![]() |
◆〔海洋深層水〕の起源や由来などをご説明します。。 |
海洋深層水の起源・由来 |
海洋深層水には二つの意味合いの種類があります。ひとつは地球規模の「熱塩循環現象」という海洋循環により作り出される海水の巨大な流れに基づくものです。 海水は、その存在する場所などにより、温度や塩分濃度に差があるのですが、このために地球規模での巨大な流れが起こります。 メキシコ湾流の表層海流は大西洋赤道付近から北半球の極域に向かいながら冷却され重くなり、高緯度に到達すると「北大西洋深層水」を形成して深海に沈み込みます。深海に沈みこんだ深海水は、南アメリカとアフリカの間を通過し、南極とオーストラリアの間を通り抜け北上し、やがて北東太平洋に達して浮上し、表層に戻ります。この表層水は北アメリカ大陸付近を下降し、東南アジア方面に向かい、更にアフリカを迂回してメキシコ湾流へと循環します。これらの流れは2000年という気の遠くなるような歳月をかけて一巡しています。 世界の気候変動などはこのような巨大な深海水の循環に影響されることになります。 海洋深層水の二つ目の種類は、世界の海の場所などを問わず、水深が200m以下の海水の全てを総称するものです。この意味では、世界の海水の95%ほどが海洋深層水ということになります。 このページでご説明している海洋深層水は、二つ目の定義による深層水を指しています。この海洋深層水には、優れた特徴があるので、世界各地でいろいろな産業分野などで利用されています。 |
![]() |
◆〔海洋深層水〕の主な栄養成分についてご説明します。 |
海洋深層水の主な栄養成分 |
海洋深層水の優れた特徴は、表層水に比べて極めてクリーン性が高く、無機栄養塩類が豊富であるという点にあります。しかも、深海は表層の影響を受けにくいため、常に安定した低温を保たれています。
|
![]() |
◆〔海洋深層水〕の主な効用・効能についてご説明します。 |
海洋深層水の主な効用・効能 |
海洋深層水には、無機栄養塩類が豊富に含まれていますが、海水であることに変わりはないので、そのままでは飲用することはできません。塩分を除去するために脱塩処理が必要です。 海洋深層水は化学的にも細菌学的にも清浄性が高く、ミネラル分を豊富なので、化粧品や飲料、食品業界などで応用利用されています。
|
![]() |
◆〔海洋深層水〕の副作用や注意点についてご説明します。 |
海洋深層水の副作用や注意点 |
海洋深層水の副作用というものは報告されていません。 しかし、一部の業者が盛んに宣伝するような、海洋深層水を使っているというだけで健康に良いなどという直接的な医学的効果があるわけではありません。 安易に飛びつくのではなく、次のような例には気をつけた方がよいです。海洋深層水に特別な神秘的力があるわけではないのです。 ・数千年かけて熟成された水などという宣伝。 ・実際には海洋深層水をごくごく少量しか配合しない商品。 |
![]() |
◆〔海洋深層水〕の料理のコツをご説明します。 |
海洋深層水の料理のコツ |
海洋深層水は、ミネラル分が豊富なので、いわゆるミネラルウオーターとして飲用に用いたり、コーヒーや紅茶に用いたり、あるいは調理に用いるのはよいかも知れません。 |