審美歯科では、歯などの美しさに重点が置かれた総合的な歯科医療分野で、具体的内容には、歯列矯正治療、ホワイトニング、オールセラミック、インプラント(人工歯根)、その他特殊材質による人工歯などがあります。 |
歯列矯正やインプラントなどの審美歯科における治療は、健康保険の対象外となるので費用はかなり掛かります。 美しくなるためにはお金が掛かりますが、自分に自信がつくなどそれ以上に得られるものがあります。 |
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◆〔審美歯科〕とは、どんな美容術なのかご説明します。 |
審美歯科の美容術 |
現在の健康医療制度では、虫歯を治療したり、口内炎を治療したり、あるいは噛み合せを調整したりなど、歯の機能的な面に重点が置かれて治療が行われています。 歯の治療には、機能的な面だけでなく、審美的な側面があり、自信をもって日常生活していく上では、どちらも共に重要です。 日本には、〔日本歯科審美学会〕というのがあり、〔歯科審美学〕という学問分野を定義しています。それによれば、「歯科審美学とは、顎口腔における形態美・色彩美・機能美の調和を図り、人々の幸福に貢献する歯科医療のための教育および学習に関する学問体系である。」となっています。 審美歯科学では、歯牙の審美的修復などの研究、分析、治療をしていて、その代表的な研究対象は、歯牙漂白法(ホワイトニング)などです。 最近では、人工の歯を埋め込むインプラント技術が進歩したため、そのような特殊分野も含め、審美歯科の具体的内容には、歯列矯正、ホワイトニング、オールセラミック、その他特殊材質による人工歯などがあります。 |
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◆〔審美歯科〕の由来・歴史についてご説明します。 |
審美歯科の由来・歴史 |
審美歯科は、1990年代にアメリカ、ロスアンゼルスの歯科医師たちが提唱し始まりました。従来の歯や歯茎に治療だけで満足できず、もっと積極的に、美的観点から歯を美の対象として治療しようとする運動でした。 アメリカでは、歯の機能だけでなく、口元を美しく見せる審美治療は常識ですが この動きはやがて全世界に広がり、現在では日本をはじめ、主に先進国を中心として世界中で広く行われるようになりました。 現在、日本では「審美」という言葉が使われますが、これは「エスてディックス」の翻訳語です。美容が「コスメティックス」と呼んでいるのとはちょっと異なるニュアンスがあります。 |
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◆〔審美歯科〕の方法についてご説明します。 |
審美歯科の種類 |
審美歯科では、歯などの美しさに重点が置かれた総合的な歯科医療分野です。審美治療を希望する人たちは、虫歯や痛んだ歯の治療を先ず終らせて、歯並びや歯の大きさ、歯の色合いなどを美しくしたいなどの希望を述べます。 歯を機能面だけでなく、審美面も素敵にして、健康的な美しさを表現したいと願うわけですが、希望する項目は、大きく分けて次のように分類されます。 これらの希望を叶えるために具体的な治療あるいは外科手術内容には、歯列矯正治療、ホワイトニング、オールセラミック、インプラント(人工歯根)、その他特殊材質による人工歯などがあります。
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ホワイトニング |
若い時代には当たり前だった、ピカピカ光る白い歯ほど素敵なものはありません。しかし、年齢を重ねるうちに、いろいろな理由で歯の色は黄ばんだり、黒ずんだり、汚れてきます。 タバコのヤニが染み付いたような歯を何とかしたい、虫歯にかぶせた金歯・銀歯はみっともないので何とかしたい。このように、誰でもピカピカ白い歯に憧れます。 歯の白さは、その人の第一印象を決定付けますので、オフィスで働く女性ばかりではなく、男性にとっても重要です。特に仕事の関係で人と接することの多い人には、白くて清潔感のある歯は絶対条件です。 汚れた歯や、金歯・銀歯を、生まれながらのような美しい歯にするのが〔歯のホワイトニング〕です。ホワイトニングの方法には、自宅でできる〔ホームホワイトニング〕をはじめ、〔機械的クリーニング〕や〔ラミネートベニア〕〔セラミッククラウン〕〔オールセラミック〕などの方法があります。 ホワイトニングの方法の内、自宅でできる〔ホームホワイトニング〕は、長い時間が必要で、即効的な効果は期待できません。まとめて〔オフィスホワイトニング〕等と称するその他の方法は、それなりに効果もあり、即効性もあります。
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歯列矯正 |
歯の悩みには、不ぞろいの歯、出っ歯、大きすぎる歯、小さすぎる歯、やい歯など多くの種類があります。このような悩みを持つ人は一種の劣等感に襲われ、大きな声で笑顔も作れない、何事にも自信が持てないで引っ込み事案になってしまいます。 こんな悩みを解決してくれるのが、〔歯列矯正〕という審美歯科治療です。 歯の並びが悪いと、見た目にも不都合が多いですが、歯本来の機能面でも問題が起こります。歯の並びが悪いために〔不正咬合〕状態になってしまい、本来の食物の咀嚼がうまくできなくなるのです。 不正咬合が起こる原因には、次のようなものがあり、これが酷い場合には、矯正しなくてはなりません。また、矯正することで美容面でも価値は大きく、自信が持てるようになります。
これらの原因により不正咬合となっている場合の歯列矯正は、矯正用治具を嵌めて長年月かけて少しずつ行うのが一般的な方法です。 子供の場合、乳歯が残っている段階での矯正は絶対にすることができません。乳歯がなくなって歯が出揃った段階以降であれば矯正を開始することができます。 基本的に子供でも大人でも矯正は可能ですが、子供の場合でも2~5年はかかります。子供は、矯正装置を顎の成長に合わせて利用することでかなり成功します。 大人の場合でも、矯正はできますが数年は必要です。個人差が大きくて、最長で10年も要することもあります。期間短縮のために手術が必要となることも多いです。
一般に歯列矯正は矯正装置を用いて行います。そして、強制装置には〔器械的矯正装置〕と〔機能的矯正装置〕の二種類があります。 歯列矯正に使用される一般的な装置には、次のようなものがあります。 ・上顎顎外固定装置(ヘッドギア) ・上顎前方牽引装置 ・舌側弧線装置 ・唇側弧線装置 ・マルチブラケット ・エッジワイズ装置:エッジワイズ法 ・ベッグ装置:ベッグ法 ・バンド、輪ゴム 矯正により、歯列が希望の状態になった後、放置するとまた不揃いになってしまう危険性があります。そのため、〔保定〕と呼ばれる段階があり、歯並びを一定位置に固定し、逆戻りしてしまわないようにする作業、保定を行います。
矯正治療期間中には、堅いものや粘り気の強い食物などは食べないように注意しなくてはなりません。これらにより、矯正装置の調整がずれたり、外れてしまったりする可能性があるからです。 本来の矯正法は長い年月が必要となるため、これに耐え切れない人もいます。最近では、〔歯列矯正オールセラミッククラウン法〕と呼ばれる歯列矯正外科手術が可能となっています。手術により数週間以内で歯の並び矯正や歯の形、色合いなどが一気に改善されます。 短期間で極めて美しい歯並びが実現しますが、莫大な費用がかかります。 |
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インプラント(人工歯根) |
事故などで歯を失ってしまった人、歯槽膿漏などの病気で歯を失ってしまった人は、歯がなくなることで、顔の形がたるんだり歪んだりすることがあります。 特に、奥歯が抜けてしまうと思うように食事を楽しむことができなくなります。抜けた奥歯の数が少なければ、通常なら〔部分入れ歯〕を入れて凌ぐことになります。 しかし、部分入れ歯は違和感が大きいことや管理が大変なこと、食事中に外れて口腔内を怪我してしまう危険性などがあり、敬遠する人も少なくありません。
インプラント法で新しい歯が完成すると、そこに本来の歯が普通どおりあるような実感が湧き、何の違和感もなく、普通に食事を楽しむことができるようになります。部分入れ歯のような不自然さはまったく感じられません。 インプラント法は、このように非常に素晴らしい技術なのですが、唯一の欠点は、その費用が非常に高いことです。1本で30~50万円も掛かります。 インプラント手術は、顎の骨に穴を開けてそこに人工歯根を埋め込むという、特殊な技術ですので、手術はそれなりに精神的な緊張を伴います。手術中は心臓や脳に負担も掛かります。 通常、手術は部分麻酔だけで行いますが、大学病院の歯科医療部門などでは、患者の希望により、専門の麻酔医が麻酔を施し眠っている間に手術を行うこともあります。 実は、このサイトの管理人である私も奥歯2本にインプラントの歯を入れています。私の場合、顎の骨に人工歯根を埋め込むだけの十分な厚みがなかったために、事前に顎の骨の成長促進剤を顎の骨に入れる手術を受けました。顎の骨が十分に成長するまで4か月ほど待ってから、インプラント本来の手術を受けましたので、通算では1年近くの時間がかかりました。 お金も時間も掛かりましたが、完成後は素晴らしい使い心地に大変満足しています。 |
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◆〔審美歯科〕の主な効用・効能についてご説明します。 |
審美歯科の効果・効用 |
審美歯科に限りませんが、自分自身の顔の一部にでも自分が気に入らない部分があったり、もっと美しくしたい部分があると、時には劣等感に襲われてしまうかも知れません。 醜いとまでいわなくても、汚い歯を持っていると、それがコンプレックスになり積極的に行動もできません。どうしても、それを隠そうとする心理状態が生れてしまうからです。歯を綺麗にすれば、性格も一転して明るく振舞うことができるようになります。美しい口もとからこぼれる笑顔は、接するひとたちに良い印象を与えます。 歯並びの悪い人が歯列矯正の治療を受けると、今までとは違った自分を発見できます。いつでも安心して笑える自分、人前で平気で話題に乗れる自分を発見します。そんな魅力的な歯を持つ自分がそこにいるのです。 審美歯科治療を行うことで、性格まで明るくなり、自分に自信がもて、積極的に行動できるようになることが、審美歯科治療の最大の効用となります。 |
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◆〔審美歯科〕の副作用や注意点についてご説明します。 |
審美歯科の副作用・注意点 |
これは副作用や欠点ではありませんが、例えばインプラントで人工歯を入れることで入れ歯が不要となり、歯列も美しくなりますが、インプラントの場合でも歯の手入れなど口腔管理のしっかりできない人は問題を起こします。 歯磨きなどがきちんとできない人は、手入れ不十分の結果、長年後には普通の歯と同様に歯槽膿漏にもなり、折角のインプラントが抜け落ちてしまいます。 歯磨きがきちんとやれない人にはインプラントは向いていません。 |