心の病気のはじまり
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心の病気を疑う徴候には、きっと「いつもと何かが違う」という変化がある筈です。これが心の病気のはじまりのサインなのです。このような変化を早期に見つけることが、適切な治療を受け、病気を未然に防いだり、回復したりするために大切です。
今までと何かが違うという徴候があったら、心の病気のはじまりかも知れません。下記に、心の病気のはじまりを示す典型的な徴候を示しますので、現在の状態と照らし合わせてみてください。
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何かがいつもと違う
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いつもは元気な人が急に元気がなくなったり、食欲がなくなったり、イライラして怒りやすくなったり、体調も悪くなったりと、いつもと何かが違う感じがあるなら、それは心の病気の始まりかも知れません。
心の病気がはじまっても、身体の病気とは異なり、発熱があったり、痛みが出てくるわけではありません。一般に本人自身は不機嫌になるけれどそれが病気だとは気づきません。周りにいるご家族の方がいち早く異常を認めてやることが大切です。
心の病気のはじまりは、「情緒面」「気力面」および「行動面」などに変化が現れます。こんな状況が出てきたら、要注意なのです。
情緒面
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情緒が不安定となり、些細なことに過敏に反応して、泣きだしたり、怒ったり、いらだつようになる。
ため息ばかりついて、落ち込んでしまう。
表情が暗くなり、常に不機嫌になる。ときに暴言を吐く。
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気力面
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気力が極端に減退し、ぼんやりしていることが多くなる。
口数が減少し、通常の会話ができなくなる。
思考力や集中力が低下し、仕事や家事ができなくなる。
不眠をうったえたり、逆に眠ってばかりいるようになる。
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行動面
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突然、普段みられないような極端な、あるいは不審な行動をとるようになる。例えば、馬鹿ふざけをしたり、むちゃ喰いしたり、朝からアルコールを飲んで酔っ払ったり、一日中パチンコをしたり、不要なものを構わず買い込んできたりします。
まったく食欲を示さなくなったり、逆に異常に大食いし過ぎたりするようになります。
本人も自覚症状として、疲れ易くなり、頭痛や動悸、めまいなどの症状をうったえるようになります。
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身体に不調があらわれる
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人の身体に備わっている自律神経には、交感神経と副交感神経とがあります。ストレスをうけると交感神経が活性化し緊張状態となります。リラックスした状態では、副交感神経が優位となっています。これら交感神経と副交感神経は、ちょうどアクセルとブレーキのような正反対の作用をもたらしながら、心身のリズムをバランスさせています。
大きなストレスが長く続くなどで、心身が極度に疲れてくると、自律神経のバランスが保てなくなり、身体にもいろいろな不調があらわれてきます。
最初に出てくる現象は、自覚症状として、疲れ易くなり、風邪をひきやすくなったり、頭痛や動悸、肩こり、めまいなどを感じるようになります。また、食欲がなくなり、便秘や下痢、胸焼けなどの身体症状もでてきます。
普通の身体の病気であれば、このような症状はある程度の短い期間で治癒しますが、これらの症状が長期にわたって続き、日常生活にも支障がでるようなときは、心の病気かも知れないと疑う必要があります。
このような症状が長引いても本人は、それが心の病気とは認めたがらないのが普通ですが、家族が冷静に観察してやる必要があります。長期にわたる身体の不調があるときは、先ずは内科を受診してみるといいです。そこで何らかの身体の病気が原因だと分かれば、本人も安心できるし、それだけで症状が回復することもあります。
しかし、内科で異常が見つからないときは、精神科や心療内科を受診することが必要です。このような場合、本人はなかなか、心の病気かも知れないという現実を受け入れないことが多いのですが、家族は次のような点に注意しましょう。
観察
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常日頃から、生活態度や表情、行動に異常がないか、体調不調を示すような症状がないかなどを観察します。
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極端な刺激は厳禁
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心の病気の初期には、寝てばかりいたり、不要なものを買い込んだりという異常が現れますが、頭ごなしに叱ったり、責めたりしてはいけません。更なる症状の悪化を招いてしまう危険があります。
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病院へ
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先ずは、普通の内科に連れて行って、身体的な異常がないか検査してもらいます。原因が身体的な病気と分かれば、その治療でことは済みます。
しかし、そうではなく心の病気の可能性があるときは、精神科や心療内科を受診することになります。出きるだけ、本人の気持ちをリラックスさせながら、納得させることが重要です。
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