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解離性障害性障害・性同一性障害摂食障害睡眠障害衝動制御障害適応障害パーソナリティ障害臨床的関与対象状態その他の障害
 
心の病気

〔心の病気の患者と家族のあり方〕

 

 〔心の病気〕には、身体の病気以上に多くの種類があります。

 〔心の病気〕も病気である以上は、早期発見と早期治療により重症化する前に病気の進行をくい止めたり、治療することができるはずです。

 それには、患者と一番身近で一緒に生活している家族の対応の仕方が一番重要な要素となります。


 心の病気も病気である以上、必ず治ることを信じなくてはいけません。

 家族はその病気に対して適切な対応方法を理解した上で、かかわっていきたいものです。

 このページでは、家族が〔心の病気〕かもと思ったとき、どのようにすればよいのか、いろいろな場面での対応の仕方について、以下のような項目に従って勉強していきます。

家族の対応の仕方
病院の選び方  心の病気の治療には病状に適した病院を選びが必要です。
患者の受診のさせ方  心の病気の患者は自分では病気だと思わないことも多いので、病院に行くよう根気よく説得することが大切です。
心の病気の知識  心の病気の治療は長期戦を覚悟しなくてはいけないことを知っておきましょう。
病気への偏見を無くす  ストレスの多い時代には誰でも心の病気になる可能性があります。家族は心の病気についての偏見を捨て去りましょう。
患者の話を聞いてあげる  心の病気の患者はとかく孤独になります。患者の話をよく聴いてあげることが大切です。
生活習慣の見直し  心の病気を安定な状態に保つには、規則正しい生活がとても重要です。一日三食などをしっかり守りましょう。
家族のストレス解消  患者の家族の苦労も大きいのですが、家族が気を遣いすぎて共倒れになってしまわないようにしなくてはいけません。
回復を焦らない  心の病気も病気である以上、治療によりよくなると信じましょう。あせってもすぐ治癒するわけではありません。職場復帰などはあせらずに考えましょう。

心の病気の患者と家族のあり方 ◆心の病気の患者と家族のあり方について考えてみます。
病院の選び方  心の病気は、一般の身体の病気と同様に早期発見・早期治療がとても重要です。そこで先ず問題となるのが、心の病気が疑われるときの病院の選び方です。心の病気を治療してくれそうな病院にはいろいろな種類があるので、病状に適した病院を選ばなくてはなりません。

心の病気を治療する心療科の選び方
精神科  心の病気を全般的に扱う病院で、「神経科」とか「精神神経科」という名称の場合もあります。

 うつ病や統合失調症、不安障害などが疑われるときは、これらの病院で受診するのが好ましいです。

心療内科  心療内科というのは、もともとは「心身症」の専門家です。身体障害として胃潰瘍や喘息などの症状を伴うときは、心療内科で受診するのが好ましいです。

神経内科・脳神経外科  神経内科や脳神経外科は、脳や神経などの器質的な病気を扱う病院ですので、心の病気の治療は行いません。


 次に、心の病気が疑われ、精神科を受診しなくてはならないと分かったとして、具体的にどんな病院を訪問すればいいのか迷います。というのは、精神科のある病院には「大学病院」や「総合病院」「精神病院」「精神科診療所(メンタル・クリニック)」などがあるからです。

心の病気を治療する病院の選び方
大学病院・総合病院  大学病院や総合病院は、十分な施設が整っているだけでなく、精神科以外の診療科があるので、他の一般の病気も診てもらえる利点があります。しかし、患者数が多いために待ち時間が長かったり、担当医師が頻繁に変わるなどの欠点もあります。

精神病院  最初、精神病院を受診するのは、ちょっと抵抗があるかもしれません。しかし、精神病院なら十分な入院施設が整っているので、長期にわたりゆっくり療養できる利点があります。

精神科診療所(メンタル・クリニック)  一般にメンタル・クリニックは街中にあり、雰囲気も明るいので気楽に訪問することができます。しかし、入院施設はないので重症の精神疾患の場合には向かないかもしれません。


 治療にあたっては医師と患者・患者の家族との間に信頼関係を築くことが重要です。正しい診断を行い病状に適した治療を行うには、初診時はもちろん、再診時にも家族も診察に同席して、医師の話をよく聞いたり、患者の容態などを正確に話さなくてはなりません。

 治療をはじめて、すぐに改善がみられないからといって、医師から処方された薬の服用を勝手に中止したり、医師が信頼できないと思い込み、すぐ別の病院を受診する「ドクターショッピング」をするようでは、病気の治療は進みません。やはり、治療は医師の指示に従って根気よく続けることが大切です。

患者の受診のさせ方  心の病気を疑われる人は、自分では心の病気だなどと思わないし、心の病気を患っているなどと認めたくもないものです。心の病気では自発的に病院で受診しようとは思わないのが普通です。

 同居している家族が、患者の様子がおかしいと気づいたら、それとなく病院に行くように勧めるのがいいのですが、最初から精神病院といえば、拒否されるに違いありません。そこで、最初は普通の内科などを受診し、そこの医師から適切な病院を紹介してもらうのがよい方法です。医師からの紹介なら本人もそれほど抵抗なく精神科などを受診してくれるものです。

 本人がどうしても受診を拒否するようなら、家族が医師と面談し詳しい症状を話せば、おおよその診断がつくので、その上で医師から適切なアドバイスをしてもらうといいです。

 患者に対しては、あまり強制的に病院へ連れてゆくことは好ましくありませんが、根気よく説得して、最終的には病院での受診をさせるようにしましょう。

心の病気の知識  心の病気は、本人の努力だけで完治するような性格の病気ではありませんので、長期戦は覚悟しなくてはいけませんが、病気である以上、適切な診断と適切な治療により、完全とまでは言えないまでもきっとよくなる筈です。

 大切なことは、治療の効果を十分に発揮するには、身近で生活する家族の暖かい理解と協力、努力が必要です。

 家族が患者を支えていくためには、それがどのような病気なのかをよく理解していることが不可欠です。良かれと思って、患者を元気づけようとしたら、それがかえって患者を追い詰めてしまったりするのです。このようなことにならないように、家族はその病気をしっかりと理解しておきましょう。

病気への偏見を無くす  世の中では、精神病とか精神疾患というと、何か特別に恐ろしい病気のように思う人たちも沢山いることが事実です。しかし、この病気は偶発的な切欠で誰でもなるかも知れない病気なのです。

 身体の病気と同様に、激しいストレスに晒されたりしたら、心も病気になるのは普通のことであり、恥ずかしいことではないのです。精神疾患は特別な病気ではなく、誰でも罹る可能性のある病気であることを理解しましょう。

 特に、家族は精神疾患が特別な病気だというような偏見を捨て去り、暖かい気持ちで患者の治療を支援しましょう。

患者の話を聞いてあげる  病気が統合失調症やうつ病などの場合には、患者自身は自分が病気だと思っていないかも知れませんが、その他の精神疾患であれば、何か具合が悪いことは理解しています。

 心の病気になると、患者はとても大きな不安や苦しみと戦わなくてはなりません。こんなとき何でも話を聞いてくれる相談相手がいてくれたら心強く思ってくれることでしょう。

生活習慣の見直し  心の病気に限りませんが、不規則な生活を続けていると、心身ともにバランスが崩れ、ストレスに対しての抵抗力が衰えてきます。心身の健康のためには、規則正しい生活が何より大切です。

 規則ただしい生活といってもどうしてよいか分からないかも知れませんが、次のような点には十分に気をくばりましょう。その上で、ときには、今までの家族関係を見直したり、生活方式を変えたりすることも必要になるかも知れません。

気を配りたいこと
早寝・早起き  生活のリズムを整える上で、十分な睡眠は最も大切です。早寝・早起きの習慣をつけましょう。

一日三食  よく、朝食は食べないというような人もいますが、心身のバランスを保つには、一日三食は絶対に必要な条件です。偏った食生活を避け、栄養バランスにも注意しましょう。

適度な運動  ストレスに対する抵抗力を高めるには、しっかりした身体がなくてはなりません。そのために有効なのが適度な運動です。

 適度な運動といっても激しい運動ということではありません。毎日、散歩や軽い運動を続けると、身体がしっかりするだけでなく、心地よい睡眠をとることもできるようになります。


家族のストレス解消  心の病気に罹っている本人が一番辛く、苦しいのですが、それを支える家族の苦労も想像を絶するものがあります。気をつけなくてはいけないのが、家族が気を遣いすぎるあまり、共倒れになってしまうことです。

 こうならないために、家族もストレスを溜めすぎないように注意しなくてはいけません。

 それには、患者に気を遣いすぎないこと、患者を腫れ物に触るような思いで扱わないこと、普段はごく普通に接し、助けが必要なときだけそっと手を差し伸べることなどがよいです。簡単にいえば、患者に対して、つかず離れず接するとよいのです。

回復を焦らない  心の病気は、怪我のようにいったん治ればそれでよいという分けにはいきません。心の病気は、症状がよくなったり悪くなったりを繰り返しながら、極めてゆっくりと回復してくるものです。

 焦っても決してすぐによくはなりません。治療を開始して症状が多少よくなったからといって、直ぐに職場復帰などしてしまうと、また再発してしまう恐れが多分にあります。

 治療を始めても本人の苦痛はすぐにはなくなりません。この病気では、治癒するまでに長い時間がかかることを覚悟し、家族も焦らず、諦めず、見捨てず、辛抱強く支えることが必要です。