脳内での異常
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有力なパニック障害の原因説として、脳内の青斑核(せいはんかく)が誤動作が起こし、何でもないのにパニックを起こすような状態だと誤認識してしまうのではないかと考えられています。
しかし、このような誤動作が何故起こるかの発症の機序(原因)についてはよく分かっておりません。
乳酸ソーダやCO2、CCKなどによりパニック発作が誘発されることや、薬物での治療が可能なことから、何らかの脳のシステム的異常から、神経伝達物質のセロトニンやノルアドレナリンなどの分泌に異常が起こって発症すると推定されています。
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遺伝説
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遺伝的な要素が影響するとされ、パニック障害患者を一親等に持つ人が発症する割合は、一般人の場合に比べて数倍程度高くなります。
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ストレス説
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大切な人との死別や幼少時の虐待経験などの強いストレスを受けると起こりやすいとの説もありますが、これに対しては確かな証明はされていません。
しかし、ストレスに過敏な人やストレスへの対処が不得手な人では、発症しやすいとの報告があります。感受性が高い人や完璧主義の人、気遣いをしすぎる人などはストレスに弱い傾向があるので、リラックスする工夫が必要です。
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疲労説
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過度な疲労、過度なスポーツなどでも筋肉内に疲労物質の乳酸が蓄積してパニック発作を誘発することがあるといわれています。逆に極端な運動不足もよくないとされます。
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特別な薬物
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カフェインや二酸化炭素を含む飲料などは明らかにパニック発作を誘発する可能性があるとされ、コーヒーやコーラなどの飲料の過度な摂取はよくありません。
経口避妊薬や気管支拡張剤など、ある種の医薬品でもパニック発作を誘発する危険性が指摘されています。
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