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〔注射薬〕

 誰でも知っているように、注射とは、注射針を用いて特定の疾患などに薬効のある、液状、または使用時に溶解して液状にした注射液を、皮内や皮下の組織または血管内などに直接投与する方法です。

 そして、このような注射に用いられる薬剤が、注射剤あるいは注射液と呼ばれています。

 患者に注射剤や注射薬を投与できるのは、原則的には医師および看護師に限られています。



 しかし、最近では糖尿病患者のインスリン注射のように毎日投与しなくてはならない注射については、患者が自己注射することが必要であることから許されるようになりました。

 本来は医師または看護師が行うべき注射という医療行為を患者自身ができるようになったのは、医療における進化があったからです。

 現在、インスリン製剤の他で自己注射されている注射剤としては、ヒト成長ホルモン剤やヒト血液凝固因子製剤などがあります。また、C型肝炎ウイルスの治療にもインターフェロンの自己注射が可能なものもあります。

 病院におけるいろいろな疾患などに対する治療では、数多くの注射が行われますが、このコーナーでは、患者が自分で行う注射を中心に取り上げています。


注射薬とは何ですか? ◆〔注射薬〕とはどんなものかご説明します。
自己注射

 一般に手術で用いる麻酔薬や、解熱などの即効性を重視した治療薬、あるいはワクチン薬などは注射薬として病院で医師あるいは看護痔から投与されます。

 糖尿病の治療に自己注射するインスリン(インシュリン)などの医薬は注射薬として処方され、患者自身が注射して投与します。これ以外にも下表に示すような多くの疾患に対する自己注射が認められています。

 在宅自己注射をすることができる薬剤については、保険医が投与することができる注射薬(処方せんを交付することができる注射薬)とするとともに、在宅自己注射指導管理料の対象薬剤として認められています。

在宅自己注射指導管理料の対象薬剤
インスリン製剤 糖尿病治療薬
性腺刺激ホルモン製剤 排卵誘発剤
ヒト成長ホルモン剤 骨の伸長、筋肉の成長
遺伝子組換え活性型血液凝固第Ⅶ因子製剤 血友病治療薬
遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤
遺伝子組換え型血液凝固第Ⅸ因子製剤 血友病A治療
乾燥人血液凝固第Ⅷ因子製剤 乾燥濃縮抗血友病人グロブリン
乾燥人血液凝固第Ⅸ因子製剤
顆粒球コロニー形成刺激因子製剤 がん化学療法による好中球減少症や再生不良性貧血に伴う好中球減少症
性腺刺激ホルモン放出ホルモン剤 前立腺がん治療
ソマトスタチンアナログ 成長ホルモンをはじめとするホルモンの分泌を抑制
ゴナドトロピン放出ホルモン誘導体
グルカゴン製剤 糖尿病患者の低血糖に対する治療薬
ヒトソマトメジンC製剤
インターフェロンアルファ製剤 抗B型、抗C型肝炎ウイルス作用、肝機能改善
インターフェロンベータ製剤 多発性硬化症の再発予防・進行抑制
エタネルセプト製剤 関節リウマチ治療薬
ペグビソマント製剤
スマトリプタン製剤 偏頭痛・群発頭痛治療薬
グリチルリチン酸モノアンモニウム・グリシン・L-システイン塩酸塩配合剤 湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、皮膚そう痒症、薬疹・中毒疹、口内炎、小児ストロフルス、フリクテン、慢性肝疾患における肝機能異常の改善
アダリムマブ製剤 関節リウマチ、尋常性乾癬および関節症性乾癬皮膚科疾患、クローン病、強直性脊椎炎

インスリンの自己注射法

 自己注射法の一例として、糖尿病患者が自分でインスリン薬を注射する場合の注射器や注射の方法などについてまとめてみました。

 インスリンの自己注射では、〔ペン型注射器〕というものを使います。このペン型注射器には、〔カートリッジタイプ〕と〔使い捨てタイプ〕という2つの種類があります。

 尚、自己注射で使用するペン型注射器の針や注射器、薬剤などには健康保険が適応されます。

ペン型注射器による自己注射法
ペン型注射器  ペン方注射器は、糖尿病患者が自分自身でインスリン注射を行う際に使用する専用の注射器で、患者が必要とするインスリン量を正確に注射することができる注射器です。

 ペン方注射器は、患者ができるだけ自由に日常生活を行い、生活圏を広くできるように小型で持ち運びにも支障がないようになっています。また、正確なインスリンの注入量を確保できるだけでなく、操作方法も簡単なものとなっています。

 注射針も5~8mm程度の長さしかなく、しかも針の太さも0.2~0.5mmほどと非常に細いので、ほとんど痛みも感じないものとなっています。

 ペン型注射器には、〔カートリッジタイプの注射器〕と〔使い捨てタイプ〕の2種類があります。

 注射をする上でいくつか注意すべき点があります。

 ・インスリンカートリッジは、室温で保管します。
 ・注射は、皮膚を消毒したアルコールが乾いてから行います。
 ・針は素早く刺します。
 ・針を刺し始めたら、針先の向きはそのままで変更してはいけません。
 ・針の再使用は禁止です。
 ・リラックスして筋肉の緊張を取ります。
 ・注射してから5秒以上は針を抜かないようにします。(液漏れ防止)
 ・注射部位を揉んではいけません。
 ・血液や液が出てきたら、10秒間くらい押さえます。

カートリッジタイプの注射器 (写真:「インスリン治療」サイトより引用)
カートリッジ脱着 カートリッジを脱着した状態
カートリッジ着用 カートリッジを装着した状態

 カートリッジタイプの注射器は、インスリン製剤入りのカートリッジをペン型の専用注射器に装填して使うタイプです。カートリッジは、カートリッジ式の万年筆のように着脱できるようになっています。

 カートリッジを指定の位置まで装着して、インスリン製剤の注射量を必要メモリに設定します。

 注射する皮膚をアルコールで消毒します。

 インスリン注射は皮下にしますので、筋肉内に入らないように皮膚を軽く掴みます。

 そこに針先を垂直に刺して、ボタンを押せば注射できます。

 何回か使用して、カートリッジのインスリン製剤を使い切ったら、また新しいカートリッジに付け替えます。

使い捨てタイプ  使い捨てタイプのカートリッジは、軽いプラスチック製の注射器で、最初からインスリン製剤が内臓されています。通常、インスリンセット製剤と呼ばれています。

 カートリッジを指定の位置まで装着して、インスリン製剤の注射量を必要メモリに設定します。

 注射する皮膚をアルコールで消毒します。

 インスリン注射は皮下にしますので、筋肉内に入らないように皮膚を軽く掴みます。

 そこに針先を垂直に刺して、ボタンを押せば注射できます。

 何回か使用して、カートリッジのインスリン製剤を使い切ったら、本体ごと廃棄します。