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医薬品

〔薬の副作用〕


 副作用とは、医薬品を使用したときに起こる、治療目的の作用(薬効)以外のものをいいます。

 薬の作用の中で治療に必要な作用を主作用、それ以外の作用を副作用というわけです。

 市販薬には必ず説明書がついていて、その薬の使用方法や注意書きが示されています。

 誰でも自分の判断で購入できる市販薬の場合、用法・用量を間違えたり、注意書きに従わなかった場合には、思わぬ副作用に遭遇するかも知れません。市販薬の使用方法や注意書きは必ず読むようにしましょう。



 また、医師の診断に基づいて病院でもらったり、処方箋に基づいて薬局で購入する処方薬の場合、医師や薬剤師の指示にしっかり従うことが、副作用に遭わない、または副作用を軽減するための唯一の方法です。

 このページでは、自己責任で購入する市販薬や医師の処方箋に基づく処方薬を用いて、思わぬ副作用に遭わないための注意点などについてまとめました。


薬の副作用 ◆〔薬の副作用〕はどんなものかご説明します。
副作用の出方  同じ薬でも副作用の出方は人の体質などにより異なります。どの薬にも複数の副作用が出ることがあります。風邪薬などでも、人によって飲んでも何でもない人と、睡魔に襲われて車の運転ができないほどの人もいます。ちょっと喉が渇く程度の軽い症状の方もいれば、重大な副作用に悩まされる方もいて、副作用の出方はさまざまです。

 副作用は個人個人で異なるのですが、特に副作用の出やすい人は、たとえばアレルギー体質の方、肝臓や腎臓が具合悪い方などです。また、高齢者は体力の減退に伴って副作用がでやすいとも言われます。

 薬は通常の食品とは異なりますので、当然のことながら、服用する薬の量が多すぎれば、副作用がでる可能性がぐっと高くなります。

副作用の頻度  副作用は薬の種類や使用する人によるものなので、しっかりした統計データは無いようです。しかし、ビタミン剤や市販の風邪薬、胃腸薬などでは少なくとも重大な副作用は少ないと考えられますが、抗がん剤などでは、頭髪が薄くなるなどの重大な副作用が非常に高い確率で発生します。

 抗がん剤などの場合は、病気の進行を食い止めたり病気を治癒するためにどうしても必要なものであるため、深刻な副作用があっても、それを承知し覚悟して使用する場合が多くなります。

 一般の方が市販薬などを服用する場合には、少なくとも説明書を読んで、副作用に関する注意事項などは理解しておく必要があります。

副作用の多い薬  副作用が多い薬の代表的なものはペニシリンなどの抗生物質です。しかし、抗生物質は肺炎をはじめとする感染症の治療などには特効薬的効果がある薬ですので、なくてはならない有用な薬の一つです。また、抗がん剤などは非常に強く苦しい副作用が発生しますが病気の治療のために欠かせない薬ですので、現在の医学ではこれも仕方ないこととなります。

 副作用の多い薬、副作用の発生頻度の高い薬は、それだけ効果の優れた薬といっても過言ではなく、決して悪い薬ということにはなりません。

副作用の出やすい人  副作用の現れ方は薬により、人により異なります。同じ人でもそのときの体調によって軽くも重くもなります。しかし、アレルギー体質の人や特異体質の人は副作用を起こしやすいといわれます。

 一般に、薬は患部での治療の目的を果たすと、肝臓で代謝(分解・無毒化)され、腎臓経由で排泄されます。このとき、肝臓や腎臓の機能が低下していると、正常に代謝ができず、薬が血液中に滞留し続けることとなります。その結果、薬が効き過ぎる状態となり、副作用が起こりやすくなります。

 お年寄りの場合で、加齢により体力が衰えたりして、いろいろな薬を飲んでいると、薬の飲み合わせで副作用が起こることもあります。何種類もの薬を服用することで、肝臓での代謝作用や腎臓での排泄機能が低下して副作用が起こることもあります。

副作用かなと思ったら  もし、市販薬を飲みはじめてから体調などの異変に気づいたら、副作用がでている可能性があります。その徴候が気にならない程度のものであればいいのですが、不安を感じるほどのものであれば、直ぐにその薬の使用を中止し、かかりつけの医師の診療を受けることが最善の方法です。

 またもし、医師から処方された処方薬を飲んで異常を感じた場合は、すぐに医師に相談することが必要です。副作用は薬を使用しはじめると、先ず徴候が現れるはずですので、その段階での早期発見が重要になります。早めに発見し対処すれば、その副作用が万一重いものであっても、未然に重症化を防げます。

 医師から処方薬をもらう場合には、できれば具体的にどんな副作用があるのか聞いておくのがいいです。また、薬局で購入する市販薬の場合、使い慣れた薬ならいいのですが、はじめて使用するような薬のときは薬剤師さんに副作用について聞くようにすれば安心です。

副作用を防ぐには  薬の副作用を完全に防止することはできませんが、副作用が軽いうちに発見し、重大化することを未然に防ぐことはできます。薬をのみはじめて、副作用かなと思ったら、すぐに医師や薬剤師に相談することが一番の解決策です。

 市販薬の場合と医師の処方薬を使用するときの、副作用を起こしにくくするための一般的な注意事項は次のようになります。

副作用を防ぐための注意点
市販薬  薬の容器に書かれている注意書きをよく読み、用法・用量を守ること。何か変だなと感じたら、すぐ医師または薬剤師に相談しましょう。

処方薬 ・決められた用法用量をきちんと守りましょう。
・自分の体質や病状はもちろんのこと、今までの副作用の経験や服用中の薬について医師に伝えておくことも大切です。
・医師からは、副作用について初期症状や対処法について聞いておきましょう。
・何か変だなと感じたら、すぐ医師または薬剤師に相談することを心がけてください。


副作用の相談窓口  薬や副作用についての相談は基本的にかかりつけの医師や、薬局の薬剤師にすることが最善です。

 不幸にも重大な副作用の被害を受けてしまった場合、医薬品副作用被害救済制度という公的制度があります。これについては担当医に相談する必要があります。

 そのほかにも、製薬業界が設立した医薬品PLセンター、最寄りの消費生活センターなどを利用することもできます。

副作用についての相談窓口
薬の相談窓口例 ・医薬品医療機器総合機構(03-3506-9411)http://www.pmda.go.jp
・日本薬剤師会中央薬事情報(03-3406-9140)
・最寄りの消費生活センター、国民生活センター
・各製薬会社消費者相談窓口

民間の医薬品監視機関 ・薬害オンブズパースン会議 http://www.yakugai.gr.jp/
・医薬ビジランスセンター http://www.npojip.org/