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体の病気

 

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〔身体の病気〕

◇感染症の病気◇

二類感染症

(結核)


 〔結核〕は、結核菌によって引き起こされる〔感染症〕です。

 この病気は、日本では古来より〔ろうがい〕と呼ばれ恐れられていました。

 患者の咳などで結核菌を含む飛沫が飛散し、それを吸入した別のヒトに空気感染で広がることが多い病気です。


 結核は、主に肺などの呼吸器官に発症しますが、中枢神経やリンパ組織、あるいは血流、泌尿器、骨・関節など多くの組織にも感染し、発症器官も全身におよびます。

 ・肺結核
 ・結核性髄膜炎
 ・結核性リンパ節炎
 ・結核性心膜炎

 ・結核性腹膜炎
 ・腸結核
 ・腎結核
 ・副腎結核

 ・結核性卵管炎
 ・筋骨格系の結核症
 ・皮膚結核

 結核は、非常に多くの器官に発症し、多くの種類がありますが、最も頻繁に発症するのは、肺結核です。肺結核では、激しい肺出血、喀血、そしてそれによる窒息死が多く見られます。

 結核菌は、感染した器官の細胞内に寄生するため、ヒトの免疫システムは、結核菌の宿主である、人体器官の細胞もろともを攻撃してしまいます。免疫システムによる攻撃で、細胞が破壊されてしまうので、重篤な症状を引き起こすことになります。

 抗生物質の進化で結核に罹る頻度は減少しましたが、現在でも日本や欧米を含む世界で毎年300万人もの結核による死者がでています。

主な結核の症状
肺結核

 全身の倦怠感、食欲不振、体重減少、37度C前後の微熱などが長期に続き、大量の寝汗をかくなどの症状からはじまります。症状が進行すると喀痰(かくたん)がみられるようになります。

結核性髄膜炎

 無気力、過敏、食欲不振、発熱、頭痛、嘔吐、痙攣、昏睡などの症状がでます。

結核性リンパ節炎

 頚部リンパ節に好発する慢性炎症によるリンパ節腫張がみられます。弾力性のある腫瘤を形成します。

結核性心膜炎

 発熱、寝汗、疲労感が長期に続きます。

結核性腹膜炎

 微熱、腹痛、食欲不振、体重減少などがみられます。

腸結核

 腹痛、下痢、発熱、体重減少、下血などがみられます。