これらの菌は、海水細菌の一種であり好塩性で、6~7%の塩素濃度でも増殖能力を維持し、河口域、沿岸地域に広く分布しています。
魚介類へも高い率で汚染し感染源となります。
生牡蠣やエビなどの海産物の喫食や菌に汚染された飲料水の摂取などにより感染します。
〔ビブリオ・フルビアリス、およびファーニシ感染症〕の潜伏期間は半日~数日間です。潜伏期間を経過すると水様性下痢と嘔吐、腹痛などを発症します。
小児や高齢者では中程度の脱水症状を呈することもあります。ときに発熱や白血球増加、血便などをみることがあります。
通常、下痢は数日から1週間ほど続いて軽快し、予後は良好となります。
この病気は、中東、インド、バングラデシュ、アメリカのメキシコ湾沿岸部などでの発症が多く報告されています。日本では、海外旅行者による輸入散発下痢症として散見されます。
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