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〔ビブリオ・フルビアリス/ファーニシ感染症〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔ビブリオ・フルビアリス、およびファーニシ感染症〕は、これら2種類の菌により引き起こされる感染症です。

 この疾患は、下痢などの食中毒症状を起こします。

 原因菌のビブリオ・フルビアリスおよびファーニシは、腸炎ビブリオなどと同様なビブリオ属に属するグラム陰性の短桿菌で一端に一本の鞭毛を持ち、活発に運動するタイプの菌です。


 これらの菌は、海水細菌の一種であり好塩性で、6~7%の塩素濃度でも増殖能力を維持し、河口域、沿岸地域に広く分布しています。

 魚介類へも高い率で汚染し感染源となります。

 生牡蠣やエビなどの海産物の喫食や菌に汚染された飲料水の摂取などにより感染します。

 〔ビブリオ・フルビアリス、およびファーニシ感染症〕の潜伏期間は半日~数日間です。潜伏期間を経過すると水様性下痢と嘔吐、腹痛などを発症します。

 小児や高齢者では中程度の脱水症状を呈することもあります。ときに発熱や白血球増加、血便などをみることがあります。

 通常、下痢は数日から1週間ほど続いて軽快し、予後は良好となります。

 この病気は、中東、インド、バングラデシュ、アメリカのメキシコ湾沿岸部などでの発症が多く報告されています。日本では、海外旅行者による輸入散発下痢症として散見されます。


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