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〔エロモナス・ハイドロフィラ/ソブリア感染症〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔エロモナス・ハイドロフィラ/ソブリア感染症〕は、エロモナス・ハイドロフィラ/ソブリア菌の感染により引き起こされる食中毒型感染症です。

 この疾患では、主に下痢症を呈します。

 病原体のエロモナス・ハイドロフィラ/ソブリアは、グラム陰性の通性嫌気性桿菌で、通常菌体の一端に単毛の鞭毛を持っていて、HG1・HG2・HG3・HG7・HG8・HG10などのタイプがあります。


 エロモナス・ハイドロフィラ/ソブリアに代表されるエロモナスは淡水域の常在菌で、河川や湖沼、その周辺土壌、およびそこに棲息する魚介類などに広く分布しています。

 河川水だけでなく沿岸海水中にも棲息しています。

 〔エロモナス・ハイドロフィラ/ソブリア感染症〕の潜伏期間は12時間ほどです。

 この病気に感染すると、潜伏期間を経て多くの場合に水様性下痢や腹痛を発症しますが大抵は軽症です。

 通常はほとんど発熱はありませんが、あっても軽度で済み、下痢や腹痛は1~3日で軽快します。

 しかし、ときに重症化することもあり、この場合には、発熱や血便、腹痛を伴うコレラ様の水様性下痢を起こします。

 また、まれに下痢が治まらず数週間もの長期間にわたることも潰瘍性大腸炎のような症状を呈することもあります。

 病原体が夏季に活発に増殖するため、この病気は、熱帯、亜熱帯地域の開発途上国を主体によく発生します。日本ではこれらの地域への渡航者下痢症として発症することが多いです。


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