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〔ヘルペス脳炎〕

概要病気症状原因診断
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この疾患の概要です

 〔ヘルペス脳炎〕は、次のどちらかの初感染あるいは再活性化時に発症する感染症です。

 ・単純ヘルペスウイルス1型
 (口唇ヘルペス:HSV-1)

 ・単純ヘルペスウイルス2型
 (性器ヘルペス:HSV-2)

 病原体のHSVはヒトヘルペス科ウイルスα亜科に属するウイルスで増殖サイクルが速く、感染後に神経節で潜伏感染する性質を有しています。

 感染者が新生児か年長児、あるいは成人かにより病態はかなり異なります。


 1型によるものは年長児や成人に多く、新生児については2型も3割ほど発症しています。

 ヘルペスウイルスの感染経路は、上気道感染したウイルスが嗅神経を経由したり、血流に乗って、よく発症する部位である側頭葉・大脳辺縁系を侵すと考えられています。

 ヘルペスウイルスの潜伏期間は2~12日間(平均6日間)です。

 新生児ヘルペスでは、産道感染したHSVが血流により全身に広がり血液脳関門を通過して中枢神経に到達しますが、年長児・成人では神経行性にウイルスが好発部位である側頭葉、大脳辺縁系に到達し病変を起こします。

 このため、新生児ヘルペス脳炎と、小児期・成人でのヘルペス脳炎とでは病態が異なります。

 新生児・小児期での発症はHSVの初感染によって発症するのに対して、年長児・成人ではヘルペスウイルスの再活性化により発症します。

 日本では年間、100万人に1人、300~400例が発生するとされています。

 以前には日本における死亡率は30%ほどありましたが、抗ウイルス薬の導入以降は10%以下に減少し、約30~50%の社会復帰しています。

ヘルペス脳炎の症状
新生児ヘルペス脳炎

 新生児ヘルペス脳炎には、全身型、中枢神経型、表在型の3種類があり、全身型と中枢神経型では脳炎症状を呈します。

 新生児ヘルペス脳炎の発症頻度は、三つの型がほぼ同程度となっていて、発症時期は生後4~11日間となっています。

 症状としては、特異的な皮疹が現れる場合と皮疹がない場合とがありますが、いずれの場合も、発熱、哺乳力低下、活気がなくなるなどの症状で始まり、痙攣、肝機能異常、呼吸障害、出血傾向が認められるようになります。

年長児・成人でのヘルペス脳炎

 年長児・成人でのヘルペス脳炎は、HSV-1の再活性化によるものが多く、HSV-1型では脊髄炎や髄膜炎として発症することが多くなります。

 発症すると、次のような非常に多くの症状が現れますが、全部の症状が同時に現れることは少なく、これらの症状の一部が発症します。

 ・発熱
 ・頭痛
 ・嘔吐
 ・髄膜刺激症状
 ・意識障害
 ・痙攣
 ・記憶障害
 ・言語障害
 ・人格変化
 ・幻視
 ・異常行動
 ・不随意運動
 ・片麻痺
 ・失調
 ・脳神経症状

 尚、単純ヘルペスウイルスの1型、2型の略号や英語表記は次の通りです。

〔単純ヘルペスウイルス1型
(口唇ヘルペス)〕

HSV-1
herpes simplex virus type 1

〔単純ヘルペスウイルス2型
(性器ヘルペス)〕

HSV-2
herpes simplex virus type 2


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