人は横になって寝ていても、心臓や肺をはじめいろいろな臓器は活動し続けます。体温を保つために発熱もしていて、エネルギーを消費します。このように、目を覚ました状態で生き続けるために最小限必要なエネルギーが〔基礎代謝量〕と呼ばれます。
これに対し、座っている状態を保つためには、少しだけ余分なエネルギーが必要となりますが、基礎代謝量にその分を加算したものを〔安静時代謝量〕と呼びます。
そして、運動や作業など主に肉体労働をすると、非常に多くのエネルギーが消費されます。このように運動や作業などの活動により消費されるエネルギーは〔作業時代謝量〕とか〔活動時代謝量〕などと呼ばれます。
運動や作業などの活動がどれくらい過酷なものか、活動強度、労働強度を評価する指標として、〔エネルギー代謝率〕が考案されました。
エネルギー代謝率は、RMR(Relative Metabolic Rate)と呼ばれ、〔活動時の総エネルギー代謝量〕から、〔安静時のエネルギー代謝量〕を引き去り、その結果を〔基礎代謝量〕で割って計算します。
このエネルギー代謝率(RMR)は、その活動・労働に要するエネルギーが、基礎代謝量に対して何倍の活動強度・労働強度になるかを表しています。
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