何らかの原因でそれらのたんぱく質が異常に増加したり、異常に減少したりすると、身体にはいろいろな自覚症状や病気の症状が出てきます。 |
免疫グロブリンが増加すると高蛋白血症状態となりますが、引き金となるのは、脱水による血液の濃縮や慢性感染症、膠原病、自己免疫性疾患などです。 |
◆「血漿蛋白異常」には、こんな病気があります。 |
多発性骨髄腫 |
白血球の中にあり免疫の働きをする蛋白質を作っている細胞は、骨髄にある形質細胞と呼ばれています。形質細胞はBリンパ球が成熟した段階の細胞で、病原菌から身体組織を守る働きをしている免疫グロブリン(抗体)というたんぱく質を産生しています。 |
続発性免疫不全症 |
ヒトの身体には免疫作用があり、病原体などの非自己物質を識別し、これに対する抗体を作って、非自己物質を排除しようとする生体防衛機構があります。続発性免疫不全症では、後天的な疾患などが原因となって、抗体の作用が低下し免疫作用がうまく働かなくなる病気です。 |
マクログロブリン血症 |
マクログロブリン血症は、形質細胞のがんで単一のクローンの形質細胞が大型のIgM抗体(マクログロブリン)を過剰に産生する病気です。過剰なマクログロブリンは骨髄やリンパ節、脾臓中に集積し、肥大化し、血液の粘稠化が起こり小血管に血流障害の生じることがあります。 |
重鎖病 |
重鎖病はH鎖病とも呼ばれる形質細胞のがんです。形質細胞のクローンがH鎖という異常な抗体の断片を大量に産生する病気です。 |